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BIBLE OF THE 13  作者: スクリプチュア
13/14

BIBLE OF THE 13 十三日目

「実は最後まで黙ってようかと思ってたんだけどさ」

ビリーはおもむろに口を開いた。


「イェクルスナウト・グッドナイトって俺の事なんだよね」


「嘘ですね!」

「嘘ですわね」

口を揃えて否定するアグネスとディシプル。


「黙っていたようで悪いが………本物だ」

「私も知っていたわよん」

「私も…」

ジン、薔薇子、シスターは騙していたような気がしてばつを悪くした。


「え?死んだんじゃなかったんですか?」


「いや、あれはなんていうか、そうしといた方が良かったっていうか、そこいらの奴隷商人を騙して身代わりにさせたんだよね」


「イェクルスナウト…」

「シスター…帰ったら、プロポーズさせてくれ」


「はーい!甘いの禁止よん!」

「まったくだ………」


「まあ、それはよしとして作戦を説明するよ。

 孤児院の裏側はジンに任せるとして、私は矢筒をいっぱい持って屋根から狙撃。

 ディシプルとアグネスは広域バリアで孤児院を死守、だな。」


「イェクル…いえ、ビリーは?」

質問を口にしたのはシスターだった。


「俺はシスターと共に切り込んで行く。ジンも後ろが片付いたら手伝ってくれ」


・・・その昼・・・


「よし、行動開始だ」


「いつでもOKよん」


「いける………」


「私たちも!」


「負けてられませんわ!」


「行きましょう、イェクルスナウト」

「ああ」


シスターたちは中央を切って庭先から走っていく。

やはり親衛隊がぞろぞろと居る。


『セリア殉教者に祈って我々もあの薬を飲むぞ!!』


私は声を荒げた。

「それは悪魔の飲み物だ!やめろーーーーっ!!」


『反教徒に死の鉄槌を!』

『反教徒に死の鉄槌を!!』


狂化薬を飲もうとする矢先、瓶だけ矢で砕かれた。


「薔薇子…!よし!」


その隙に木刀で親衛隊の頭を殴っていくイェクルスナウト。


広域バリアの息切れが生じる時はジンが敵を薙ぎ払う。


まさに無双。天下一の四天王の一日限りの復活だった。



奥には80回目法皇が待ち構えていた。


シスターは仕込み刀を抜いて、


「死んで頂きます。」


そう言い放った。



「そうか、私は死ぬのか……」


「シスター、私はあなたに…愛され…たかった」


一刀両断。

汚らしい血が噴き出る。


さあ、帰ろう。

私の、私たちの家へ…。


「イェクルスナウト・グッドナイト」

「なんだ?」


「愛していますよ」


さあ、帰ろう。私の居場所へ。

愛する人たちと。

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