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勉強しろ、と、死ね! は、同じ

 昔、

 子供に勉強しろというのは、死ねと言っているのと同じ

 とか、

 ブラック企業

 とかが、流行っていました。

 普段、現実の親達を相手にしている私からすると、

 受け狙いですか?

 としか、言いようがないですね。

 でも、基本的な考え方としては、賛同しております。

 「死ね」を読んでいた時に、頭に浮かんだことを書いてみたいと思います。

 ある中三女子の母親が、塾に挨拶に来ました。

 話が、何故か、中一の時にイジメられた話題になり、

 突然、

 「あんな良い子が、イジメられるなんて、理由がわからない」

 と言って、母親が泣き出したのです。

 「あんな良い子」の部分は、私も否定しません。親バカではないのです。

 この子は良い子だなあ

 と、思ったことがあったからです。

 イジメられた理由がわからない

 こちらの方に、思い当たるフシがありました。

 彼女の口癖に問題がある

 と、思っていました。

 もう、お分かりですよね。

 死ね!

 だったんですよ、彼女の口癖は。

 彼女は明るい性格で、ボケにも必ずツッコミで返してくれるのですが、それが全て、

 死ね!

 なのです。

 彼女に聞いてみました。すると、彼女の家では、お父さんもお母さんも、家族全員普通に、

 死ね!

 を連発しているのだそうです。彼女にとって、

 死ね!

 は、空気のような、当たり前の、中身のない言葉だったのです。

 彼女の御両親は、二人共秋田県出身です。塾があるのは、東北地方ですらありません。

 普通、ほかの地域に住んだことがある人は、言葉に対する感覚の違いに鋭敏なはずなのですが。

 自宅では、安心しきって、油断してしまったのでしょうね。

 彼女の中学は、主に三つの小学校から生徒が集まります。

 彼女のことをよく知らない、中一の時は、

 死ね!

 と言われて嫌な気がしたでしょうが、慣れてしまえば、悪意のないことを知り、イジメの対象から外れたのかもしれません。

 もちろん、このことは、母親には黙っていました。

 塾の言うことではないですからね。

 言えないことをここに書いているのです。

 親は、普段の生活こそ、細心の注意を払って、子育てしなけれなりません。

 御大名の子

 という言葉の意味をご存知でしょうか?

 声が大きい子

 自分の意見を言う子

 という意味です。

 声が大きければ、目立つ。目立てば、出る杭は打たれる。

 自分の意見を言えば、敵ができる。イジメられる。

 大人なら誰でもわかっていることです。

 それなのに、

 自分の子は自由にのびのびと育てたい

 などと、本気で考えている、頭のおかしい人は、現実には、いるのです。

 御自分のお子様がイジメられても、それをやめさせられる、物凄い権力をお持ちなんですね

 と、嫌みを込めて、

 御大名の子

 と、言うのです。昔は。

 イジメに関しては、

 イジメた側を加害者とし、イジメられた側を被害者とし、加害者の責任を追及する

 こんな芸のない方法では、解決出来ません。

 現実の諸問題を解決するという意欲が感じられないですね。

 それに、イジメられた側が進化して、自分でイジメを回避出来なければ、それは、教育ではないのです。

 ある時、図書館のソファーで昼寝をしていたら、子供が土足でソファーに上がって来ました。

 お母さんが一応注意したのですが、子供は言うことを聞きません。

 お母さんは、それを、そのまま放置してしまいました。

 私は、

 かわいそうに

 この子、大きくなったら、イジメられるんだな、

 この親に育てられたせいで

 と、思いながら、黙っていました。

 

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