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200文字小説

お婆ちゃんに会いに(200文字)

作者: うわの空

 電車を降りると、濡れた土の匂いがした。

 雨上がりかと思いつつ、辺りを見渡してみる。 


 真っ赤に染まったトマトの目立つ畑。

 太陽の光を反射して光る、緑色の稲の葉。

 山の方からセミの鳴き声が聞こえる。


 田舎の夏って感じだ。


 自分の腕にかけている紙袋の中を覗く。

 お婆ちゃんのために買ってきた葡萄だ。

 喜んでくれるかな。



 私はもう一度辺りを見渡し、そして呟いた。 



「寝過ごした」



 都心に住んでるお婆ちゃんの家まで、ここから2時間。

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