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真っ白なページに綴る、僕の青春  作者: Minateru


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第九頁 – 選択

パラパラ……パラパラ……

窓枠を一つ一つ通り抜ける夕陽の下で……

空中に乱暴に舞う紙片と共に……

……

グッ……!

「お前……」美術部部長が頭を擦り、私を睨む

「お前は何やってるつもりだ?」

……

ギュッ……

「僕はただ、自分の友達の隣に立ってるだけだよ」私が拳を固く握り、部長をまっすぐ見る

「それに何か問題でもあるの?」

……

ノシ……

「お前、自分が何やってるかわかってんのか?」部長が体を起こす

「教えてやるよ……」部長が手を振り上げる

……

「俺はこの学校の美術部部長だ!」

「ここ数年の学校の成績……」部長が自分を指す

「全部、俺の手で何千人もの生徒の中から選んで育てた結果だ」

……

「俺は彼らの潜在能力を見抜く人間だ!」

「そしてあの天宮さんの中に……」部長が天宮さんを指す

「昔のあの子の絵の中に、その才能がはっきり見えたんだ」

……

「その才能が見えたっていうなら……」私が部長をまっすぐ見る

「どうして君はあの子の絵をめちゃくちゃに壊したの?」

……

フッ……

「あんなものが芸術だとでも!」部長が眉を上げる

「本物の芸術は深みがあるものだ」

「芸術は人間に存在感を与えるものだ」

「芸術は深いメッセージについて考えさせるものだ」

……

サク……

「こんなゴミじゃない」部長が紙片を踏みつける

「ただの空っぽの日常風景だ」

………

ヒュッ……ヒュッ……

ポト……

……

天宮さんの両手が固く組み合わされる……

視線が部長の足元の絵の破片から離れない

そして頬に、二筋の涙が長く伝う……

………

トン……

「だからお前はここから消えろよ」部長が私の肩に手を置く

「今消えれば、さっきの行動は見逃してやる」

……

「出てけ、ガキ! ここはお前のいる場所じゃない」

……

ポン……

「お前こそ何がわかって言ってるの?」私が部長の手を握りしめる

「どんなに下手くそでも、あの子は自分の絵に全力で取り組んだんだ……」

……

「わかってるよ!」部長が口角を上げ、私の目をまっすぐ見る

「だからこそ俺はここにいて、あの子をもっと成長させるためにいるんだ」

……

「それでお前は……」

「お前はこの話で何者だ?」

「お前は本当に自分が何やってるかわかってるのか?」

……

ポン……

「お前の行動の裏にある代償がわかってるのか?」部長が私の制服の校章に触れる

………

コツ……

「お許しを……あの子のことを……」天宮さんが部長の袖を軽く引く

「私、言うこと聞きますから……お願い……」天宮さんの手が震え、顔を伏せる

「あの代償……大きすぎます……ただの……小さなことのために……」

……

ナッ……

「それで楽になるだろ?」部長が天宮さんの頭に触れ、口角を上げる

「全部俺を信じろ! お前が言うこと聞くだけで……」

「俺はあいつの行動を見逃してやるよ……」

……

「聞いたか、ガキ?」部長が私の方を振り返る

「さっさと消えろ!」

……

バッ!

「夢を見るな!」私が部長の手を天宮さんの頭から払いのける

「お前は自分が誰だと思ってそんな権利があるんだ?」

……

ハ……ッ!

「じゃあお前は自分が誰だと思ってるんだ?」部長が私に向かって笑い、顎を上げる

「ただの普通の生徒が口を出すなんて」

「実績もない、名声もない」

「ただの塵みたいなヤツに、そんな権利があるわけないだろ」

……

「それがどうした?」私が部長を睨む

……

あ……

天宮さんが私の方を振り返り、目を大きく見開く

……

ギュッ……

「功績がなくてもどうした?」

「優秀じゃなくてもどうした?」

「どんなにだって……」

「少なくとも俺は、他人の努力を踏みにじったりしないよ、お前みたいに」

……

ズ…

「よし、お前やるな!」部長が後ずさる

「お前がそうなら責めるなよ!」

「行くぞ、天宮さん」

「こんなヤツに言葉を費やす必要はない」

………

スッ…スッ……

天宮さんが紙片の山の中から立ち上がる

一歩一歩、ゆっくりと移動していく……

……

ノソ……

天宮さんの影が、

今、私の背後に隠れるように立つ

私の服を固く握った手と共に……

……

「私までこんな選択をするのか?」部長が私の方に手を差し伸べる

「見えないのか?」

「そんな道を選んだら、一生何も達成できないぞ」

「考えろ、天宮!」

「全部お前のためなんだよ」

……

コソッ……

「これが……」天宮さんが私の背後から顔を覗かせる

「私が……選んだこと……」

………

「お前聞いただろ!」私が部長をまっすぐ見る

「これがあいつの選択だ」

「本当にあの子のことを思うなら、道を空けてくれよ!」

……

チッ……

「ふざけるな!」部長が歯を食いしばる

「お前らには俺が何をしようとしてるかわかるはずがない」

「その道を選び続けるなら……」

「二人とも代償を払うことになるぞ」

……………………………………………

トコ……トコ……

廊下に足音が響き渡る……

青い服の影が、一人近づいてくる……

……

「誰かそこにいるのか?」廊下の奥から声が響く

「早く名乗り出ろ!」

……

トタタ……

「お前ら俺の言葉を覚えとけ!」部長が階段の方へ向かう

「これはまだ終わってないぞ!」

……

トコ……トコ……


「どうしてまだ帰らないんだ?」守衛さんが近づいてくる

「もう暗くなるぞ、教室も全部閉まってるだろ?」

……

「はい……それは僕たちのせいで……」私が周りを見回し、手を乱暴に振る

……

ハァ……

「邪魔したくないんだがな」守衛さんが腰に手を当てる

「でも何をするにもタイミングを選べよ、若者」

……

クルッ……ダッ……ダダッ……

天宮さんの顔が伏せられる

天宮さんが鞄を固く握りしめる……

影が廊下の奥へまっすぐ走り去る……

……

「若者……」守衛さんが私の方を振り返る

「お前、何か言い訳でもあるのか?」

「いえ僕……僕……」私が目をぐるぐる回す

「失礼します!」私がお辞儀して廊下の方へ走る

……

グッ……

「待て、若者」守衛さんが私の腕を掴む

「はい……」私がゆっくり振り返る

「お前、このゴミを俺に押しつけて帰るつもりか?」守衛さんがスケッチブックと紙の山を指す

「でも……おじさん見ての通り……これって……」私が別の方向を見る

「言い訳はいい! 全部片付けてから帰れ!」守衛さんが私の腕を離さない

「はい!」

.........

ザザッ……ガサッ……パラパラ……

夕陽が徐々に夜に飲み込まれていく

今、スケッチブックにはたくさんの破れ跡がある……

色とりどりのページが冷たい床に散らばる……

私の手の中の一枚一枚の紙に、絵が浮かび上がる

……

そして一瞬、頭に思いがよぎる

「もし自分が……」

………………………………………………………………………………………………………………

ワクワク……キャッ……キャッ……

朝の陽光が地面を照らす

登校する足音が賑やかに行く

……

フワァ……

「大丈夫か、Haru?」蓮が近づいてくる

「大丈夫……ただ……昨日が少し長かっただけ……」私が手で口を覆う

……

トン……

「Haruくん、無理しちゃダメだよ!」津女子さんが私の肩に触れる

「まだ初日なのに」

……

アハ……

「Haru、もっと早く起きる努力をしろよ! うちの学校は時間割が普通と違うんだぞ!」蓮が背を伸ばし、微笑む

「でも……昨日……お前らも遅刻しただろ?」私が目を細めて蓮を見る

「まあ……それは月曜日のせいだよ」蓮が顔を逸らす

「そうだよ、Haruくん! 月曜日には不思議な魔力があるんだ」津女子さんが指を空に向ける

……

「でも月曜日で両目がクマになるなんて思わなかったよ」津女子さんが目を指す

「それはただの……ちょっとした用事で……大したことないよ……」私が微笑む

……

「でもそういえば……」私が二人を見る

「昨日どうして二人ともいなくなったんだ?」

「勉強手伝ってくれって頼んだだろ?」

……

「えっとそれは……」蓮が頭をかく

「実は僕がしたくないわけじゃないんだけど……」津女子さんが指を絡め、顔を伏せる

……

「リーン♪」

「ほらHaru、もう時間だよ!」蓮が教室のドアに向かう

「それは後でいい、今はとりあえず教室に入ろう!」

「早く行こうよ!」津女子さんが前へ走る

「お前ら……」私がゆっくり二人の後を追う

………………………………………………………………………………………………………………

今、廊下には人影一つない……

教室は生徒で賑わう……

すべての席に主がいる……

………

トン……

「天宮さん……」私が天宮さんの肩を軽く触る

「…………」天宮さんが私に背を向け、顎を支える

……

「天宮さん……天宮さん……」私が隣の席の友達をもう一度呼ぶ

「…………」天宮さんが顔を別の方向に向ける

「少し話したいことがあって……」私が手を引く

……

ガサッ……ゴソッ……パラッ……

「実は大したことじゃないんだけど……」私が背を向けて鞄を探る

「でもこれ、君のものだよ」私がスケッチブックを天宮さんに差し出す

「君がどうしたいかは君次第だ」

「でも少なくとも、一回開いてみて」私が体を向ける

……

カサッ……カサッ……

白い破れ跡のある絵たち

白いテープで継ぎはぎされている

一つの詳細も線のずれがない

そしてテープが、絵をスケッチブックに必死に貼り付けている

……

「僕なりに全力でやったけど……」私が両手を組む

「これが僕にできる全部だ……」

「気に入らなかったら全部捨ててもいいよ」

……

ギュッ!

「どうして……」天宮さんがスケッチブックを固く握る

「どうして……こんなことするの……」

「どうしてゴミみたいなものに……頑張るの……」天宮さんが私を振り返り、目を大きく見開く

……

「だって……」私が天宮さんに向かって微笑む

「それは君が費やした努力だろ?」

「そんなものを、簡単に捨てられるわけないよ」

…………………………

ギィ……

教室のドアが開く

クラスの視線が凍りつき、教壇に向けられる

葉山先生の背中が教室に入ってくる

そして部長が、すぐ隣に立っている

……

ドン……

「こんにちは、みんな」葉山先生が机に手を置く

「これが予定外だってことはわかってるよ」

「でも先に処理しなきゃいけない問題があるんだ」

……

「十神ハル」葉山先生が私の方を見る

「はい」私が立ち上がる

……

クク……

部長が口角を上げて私を見る

……

「どうして入学初日に暴力を振るったんだ?」

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