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真っ白なページに綴る、僕の青春  作者: Minateru


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第五十一頁 ― 僕らの間にある何か

……ざわざわ……ざわざわ……

周囲の空間で、人影がだんだんまばらになっていく

周囲のざわめきが遠くへ流れていく

ここに残されたのは、空っぽの棚の間にいる二つのグループ

……

こつ…こつ…

白い制服の少女が、一歩一歩近づいてくる

その後ろに、人が連なってついてくる

少女の手が何度も前方に差し出される

目を細め、唇が小さく囁く

「私はただ少し聞きたいだけなんです。」

「皆さん、少しの時間もくれないんですか?」

……

ずる…ずる…

向かい側、空っぽの棚の奥

二つの人影が、顔を向け合って立っている

常子は体を凍りつかせ、白い服の人たちから目を離せない

水野は背を向け、常子を押しやりながら離れさせようとする

少女の方をチラリと見やり、繰り返し声をかける

「ごめんなさい!」

「私たち、今、人を探してるんです!」

……

……

タッタッタッ…

「それなら歩きながら話しましょうよ!」白い制服の少女が足を速めて二人に近づく

「私も今、人を探してるんです。」

「もしかしたら、お互い助け合えるかもしれないじゃないですか?」

……

ずる…たたたっ…

「急がないと間に合わないって!」水野は常子をさらに遠くへ引っ張る

「早くしないと間に合わなくなっちゃいますよ!」

……

ガシッ!

「それなら私たちが皆さんの買い物をお手伝いしますよ!」白い制服の少女が水野の手首を掴む

「人数が多い方が、欲しいものも買いやすいでしょ?」

「その代わり……」

「さっきの男の子について教えてください!」

……

……

「それなら最高じゃないですか!」常子は白い制服の少女に向かって微笑み、目を向ける

「人が多い方がいいに決まってるじゃないですか?」

「人数多い方が探しやすいじゃないですか?」

「買い物もその方が楽ですし。」

……

ツン

「……」水野は常子の体を軽く突き、目を鋭く睨む

……

グッ…

「何ですか?」常子は水野の肩の服を掴み、逆に睨み返す

「何か文句でもあるんですか?」

「この状況を作ったのは先生じゃないですか?」

「私はただ、春くんに直接聞いてくるだけです。」

……

「はる……くん……」白い制服の少女の唇が小さく動き、目が徐々に大きく見開かれ、手を引く

「あの名前……」

……

たっ…

「ねえ……」少女の髪が目を隠すように垂れ、手が制服の袖を強く握る

「聞かせてください……」

「あの人……もしかして……」

「名前は……」

「と……」

……

……

サッ!

「ここまでです!」一つの影が突然二人の間に割って入る

……

「学級委員長!?」常子は目を丸くして周りを見回す

「それに宮木ちゃんまで!?」

「二人は一体どこから出てきたんですか?」

……

「それは……実は……」天宮は慌てて腕を引っ込め、足を組み、顔を別の方向へ向ける

……

「……」水野は顔をしかめ、眉を寄せて天宮を見る

……

「そういう話は後でしましょう!」白川は白い服のグループを鋭く睨む

「今は本題だけに集中してください!」

「結局、二組は何があったんですか?」

……

「先ほどの失礼な態度、申し訳ありませんでした」白い制服の少女は軽く頭を下げ、両手を組み合わせる

「私が少し焦りすぎて、あなたのお友達を強引にしすぎてしまいました」

……

「どうやら全部、誤解だったみたいですね」白川は腕を下ろし、軽く微笑む

「うちのクラスの者たちも、少しやりすぎました」

「すみませんでした」

……

「それで結局、皆さんは何を知りたいんですか?」白川は白い制服の少女の方へ軽く手を伸ばす

「よかったら教えてもらえませんか?」

「もしかしたら僕が力になれるかもしれませんよ」

……

「実は私たち、昔の友達を探してるんです……」少女は軽く手を広げ、目を伏せる

「いえ、代わりなんてできない人……」

「そして、その人に少し似ている人を偶然聞いたとき……」

……

ギュッ…

「私たち……私は……」白い制服の少女は手を強く握り、顔を歪める

「私は……ただ……」

「あの人に……戻ってきてほしいだけなんです……」

……

「わかりました」白川は首を傾げ、ゆっくり手を下ろす

「とりあえず、皆さんが気になっているその人が誰か教えてくれませんか……」

……

「みんな……」水野は唇を小さく動かし、顔を伏せる

「みんな同じだ……」

「自分のことしか考えていない……」

「誰も……本気であの人のことを気にかけてなんかいない……」

……

「何を言ってるんですか?」常子は水野に向かって顔をしかめ、手を伸ばす

……

タッタッタッ…タッタッタッ…

常子から逃れ、水野は遠くへ一直線に走り出す

人々が集まっている方へ向かって

唇が小さく言葉を紡ぐ

「あの人はきっとあそこにいる」

「あの連中に先にあの人に近づかせられない!」

……

ドタドタ…

「ちょっと!」常子は慌てて後を追いかける

「まだ話が終わってないのに!」

……

「申し訳ありません!」白川は二人の方へ体を向ける

「今は少し都合が悪いみたいです!」

「時間があったら、品川高校の方へ遊びに来てください!」

「ちょうど、皆さんが知りたい人にも会えますよ!」

……

「ありがとうございます」白い制服の少女は微笑み、軽く頭を下げる

「それでは、学校の二学期末の文化祭で会いませんか?」

……

「もちろんいいですよ!」白川は微笑み、天宮の方へ腕を伸ばす

「それでは私たちは失礼します!」

……

……

タッタッタッ…

全員の人影が棚の間から去っていった後

そこに残されたのは、白い服のグループだけ

……

ガシャーン!!

空間全体を包むような音が響く

その後、白い制服の少女の唇が小さく微笑む

「私は本当にその日が楽しみです!」

………………………………………………………………………………………………………………………………….

ひそひそ…ひそひそ…

至る所で、視線が私たちに向けられている

小さな囁き声が空間中に広がる

人影が次々と通り過ぎ、売り場の方へ走っていく

……

ころ…ころ…

缶が私の周囲にゆっくり落ちてくる

一つ、また一つと、あちこちに散らばる

……

ぐっ…ぐっ…

「は~」私は体を張って立ち上がり、肩を掴む

「普段から鍛えててよかった……」

「そうじゃなかったら、今頃立てなかったかもな」

……

「どうして……」床の方から声が上がる

……

「え?」私の体が止まり、視線がゆっくり床の方へ向く

「どうして……」

……

「さっきも言っただろ!」私は唇を微笑ませ、目を細める

……

「違う!」学級副委員長は目を固く閉じ、両手を胸の前で強く握る

「そんなんじゃない!」

……

「どうして……どうして……」学級副委員長の唇が何度も動き、目尻に涙が溜まっていく

「どうして!」

「どうして無能な私みたいな奴に構うの!」

「どうしてそのまま放っておいてくれないの!」

……

すっ…

「そんなのに理由なんていらないだろ!」私は学級副委員長の方へ軽く手を伸ばし、微笑む

「君が誰であろうと……」

「友達が困ってるのを見たら……」

「助けるのがおかしいのか?」

……

ハッ…

「……」学級副委員長の目が徐々に大きく見開かれ、私を見つめ、指を強く絡め合う

……

「あの……」私は軽く身を屈め、手をさらに近づける

「まだそこにいる?」

……

「君の首……」学級副委員長の唇が小さく動く

……

そっ…

「ああ、これか?」私は首の傷に軽く手を当て、微笑む

「大したことないよ!」

「数日もすればすぐ治るって」

……

ガバッ!

学級副委員長が突然勢いよく立ち上がる

手を伸ばして私を掴む

顔を寄せる

「大したことないって何!?」

「あの時もっと缶が多かったら……」

「それか、もっと尖った缶だったら……」

「少しでも重かったら……」

「その後どうなってたかわかる!?」

……

「だからこそ俺はああしたんだ!」私は軽く微笑み、両手を下ろす

「そうしなかったら……」

「君がもっと酷い怪我をしてたかもしれないだろ」

……

さっ…

「戸上さん……君は……」学級副委員長は手を引き、ゆっくり後ずさり、顔を両手で覆う

「君は本当に……」

……

すっ…

「この話は一旦置いとこう!」私は学級副委員長の方へ手を伸ばす

「まだ買わないといけないものが残ってるだろ」

……

「……」学級副委員長はゆっくり手を下ろし、私の手をじっと見つめる

一つの手が私に向かって伸びてくる

……

……

ガシッ!

突然、一つの影が私たちの間に割って入る

一つの手が私の手首を強く掴む

唇が微笑み、体が私を後ろへ引いていく

「見つけたわ、王子様さま」水野さんは目を細めて私を見る

「随分と手間かけさせたわね?」

…………………………..

春の姿が水野に連れ去られた後

ここに残されたのは、浅霧と、宙に凍りついた手だけ

目を見開き、唇が小さく動く

「えええ……」

……

ドタドタ…

「待ちなさいよ! その子!」遠くから声が響く

「まだ話が終わってないのに!」

……

「皆さん……」浅霧は近づいてくるグループの方へ目を向ける

……

はぁっ… はぁっ…

「副……委員長……」常子は膝に手を当てて止まる

……

「皆さん……結局何をしてるんですか?」学級副委員長は手を下ろし、目を丸くして常子を見る

……

「それは……ただ……」常子は体を伸ばそうとする

「あの小娘を……追いかけてただけで……」

「君は……どうして……」

……

ふいっ…

「ただ……」浅霧は突然顔を背け、手で髪を引っ張って顔を隠す

「買い物……少しだけ……」

……

「……」白川の視線は浅霧の背中にずっと向けられたままだった


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