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真っ白なページに綴る、僕の青春  作者: Minateru


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19/19

第十九頁─仮の解決策

朝の陽射しが窓から優しく差し込み……

廊下を人影が軽く通り過ぎ……

……

ヒソヒソ…ヒソヒソ…

教壇には今誰もいない

でも生徒たちは誰も気にせず……

目の前のプリントに集中し……

隣に座る、やり方を知ってる友達に寄り添う……

………

「聞いてよ、まずここはこうして……」教室の奥から声が響く

「間違えた、どうしてこんな反応書いちゃうんだろ?」出口近くの机から声がする

「五年、いつか……あ、そうだ!」すぐ近くから声が響く……

………

ピクピク…

「なあハル……」レンが俺を見る

「お前……勉強キツくない?」

……

「どういう意味?」俺は首を傾げてレンを見る

「まあお前もわかってるだろ……」レンが周りを見回す

……

「俺は別に普通だけど。」俺は目を丸くする

……

ソッ…

「ハルくん!」ツメコさんが俺に近づいてくる

「この英語のところ、“enough…”の後に何付けるんだっけ?」

……

クイッ…

「ハルくん……」アマミヤさんが俺の服を軽く引く

「このところ……この前教えてくれた覚え方って……どうだったっけ?」

……

「ノート貸して。」俺は二人に手を伸ばす

「ちゃんと書いてあげるから、イメージしやすいように。」

……

サラサラ…

俺の顔が二冊のノートに向き……

手が止まらず書き続ける。

……

ハァ…

「なるほどな!」レンが軽く顔に手を当てる

「お前にとってはこれが普通なんだよな。」

……

「どういう意味?」俺は頭を上げてレンを見る

「まだわかんないんだけど。」

……

フワッ…

「考えてみろよ……」レンが両手を広げる

「お前が一つの科目苦手で、他の奴が別の科目やってる……」

「そしたらお前は何が得られる?」

……

「sin(x)=速度÷時間+水素をGDP経済に基づいて……」アマミヤさんが小さく唇を動かす

……

「ほらな?」レンがアマミヤさんの方に手を向ける

「俺が何て言った?」

「…………」アマミヤさんが軽く顔を伏せる

「わかったよ……」俺は軽く周りを見る

「確かに……このままだとダメだな……」

……

「だろ?」レンが目を丸くして俺を見る

……

キュッ…

「こうすれば俺、一気に何科目も復習できる!」俺は拳を握り、目を輝かせてレンを見る

「みんなも復習し直す手間省けるし!」

……

ガクッ…

「そんな発想どこから出てくんだよ?」レンが肩を落とし、顔が沈む

「みんながお前みたいな規格外じゃないんだぞ。」

…………

トン……トン……

教室の奥から一つの人影が近づいてくる

手にノートをしっかり持って……

コツ…

「十神さん……」白川さんが俺の肩を軽く引く

……

「白川さん、どうした?」俺は軽く振り返る

……

カリ…カリ…

「遠慮しなくていいって言っただろ?」白川さんが軽く頭をかく

「ナツメでいいよ。」

……

「大したことじゃないんだけど。」白川さんが白いノートを差し出す

「この文学の部分、何箇所かわかんなくて。」

……

「いいよ!」俺は軽く頷く

「見せてみて?」

………

えっ?

「え、お前もわかんないところあるの?」ツメコさんが手を口に当てる

「うちのクラス委員長、作文一番上手いんじゃなかった?」

……

「勘弁してくれ……」白川さんが肩を落とし、目を閉じる

「俺が何でも知ってるわけじゃないよ?」

……

「じゃあ副委員長は?」ツメコさんが白川さんを見る

「あの子だって負けてないじゃん?」

……

「クロミのこと?」白川さんが後ろを振り返る

「あの子は基本的に感覚でやってるから……」

「教わっても一日中かかるだけだよ。」

……

「なあ委員長。」レンが周りを見回す

「今の状況、何かいい案ない?」

……

「難しいな……」白川さんが軽く頭を下げる

「みんなそれぞれ弱い科目があって、必死に改善しようとしてる。」

「時間も限られてるし、復習範囲も広いし。」

ハァ……

「なんでお前みたいにすぐ理解できない奴がいんだよ?」レンが目を細めて俺を見る

……

「でも確かに。」白川さんが教壇を見る

「このままじゃダメだよな!」

…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

コツ……コツ……

白川さんがゆっくり教壇に向かう

視線を軽く周りに回して……

コツン…コツン…

「みんな。」白川さんが軽く黒板を叩く

「ちょっとこっち見てくれない?」

……

手がピタリと止まり……

顔が本からゆっくり上がる

視線が徐々に黒板へ……

背中がゆっくり後ろを向く……

……

「これ言うの、みんなに迷惑かけるかもしれないけど。」白川さんが周りを見る

「このままのやり方で続けたら……」

「クラスとして全然進まないよ!」

すっ…

「じゃあ何かいいアイデアあるの?」イヤホンの女子が軽く手を挙げる

「今のままだと一人ひとりキツイと思うんだけど。」

……

「その気持ちはわかるよ……」白川さんが軽く頷く

「確かにみんな違う科目で弱いところがある……」

……

「でもクラス全員が集中して勉強できるわけじゃない。」白川さんが手を挙げる

「いろんな声が混ざると、混乱しちゃう子も多い。」

………………

とん…

「だから俺から提案がある。」白川さんが机に手を置く

「みんな好き勝手に勉強するんじゃなくて……」

「時間割を自分で分けて、得意な人がその科目をサポートするのはどう?」

「これなら苦手な人は助かるし……」白川さんが両手を広げる

「元々得意な人も復習になる。」

「みんな、どう思う?」

……

す…っと…

「質問いい?」教室の奥の男子が手を挙げる

……

「どうぞ!」白川さんが手を向ける

……

「この場合……」男子が軽く立ち上がる

「……教える側に負担が集中しない?」

「しかもその人も自分の弱い科目を勉強しなきゃいけないのに。」

……

「そこは誤解だよ。」白川さんが軽く身を屈める

「一人がずっと教壇に立つわけじゃない……」

「その科目だけサポートして、あとは自分の勉強に戻る。」

……

そっ…

「じゃあ……」小さな女子が軽く手を挙げる

「……間違ったこと教えたらどうするの?」

……

「そこは安心して!」白川さんが軽く微笑む

「一人に任せないよ……」

「その科目が得意な複数人でサポートする。」

……

「もしその科目が一人しか得意な人がいなかったら……」白川さんが水野さんの方をちらりと見る

「俺と副委員長がしっかり見張るよ。」

……

すっ…

「アイデアは悪くないかも……」ピンク髪の女子が軽く手を挙げる

「でも誰を教える人に選ぶつもり?」

……

「みんな自分のプリントで忙しいのに……」ピンク髪の女子が周りを見る

「理論だけじゃなく、公式の使い方も覚えなきゃ。」

「こんなことに時間割く余裕ある人いる?」

「それに教える側、質問攻めになるかもよ。」

「それは……」白川さんが肩をすくめる

「だから複数人でやれば負担分散できるって言っただろ?」

……

「じゃあグループの中に間違ったこと言う人がいたら?」ピンク髪の女子が目を細める

「あるいはその時間に一人しかいなかったら?」

……

「それかこのアイデアに反対する人がいて……」ピンク髪の女子が周りを見る

「教える人を邪魔するつもりだったら?」

「どうするの、委員長?」

……

「それは……」白川さんが固まる

………

ぱん!ぱん!

「じゃあ間違ったこと言わない人で……」ツメコさんが軽く手を叩く

「……自分の分終わらせられる人ならいいよね?」

「うちのクラスにいるじゃん、そういう人!」ツメコさんが俺の方を指す

……

「あいつ?」ピンク髪の女子が軽く振り返る

「まあ悪くないけど……」

「本人がいいって言う?」

「どう思う、十神さん?」白川さんが俺を見る

「できる?」

……

「…………」俺の体が固まり、目が大きく見開かれる

クラス中の視線が、今、俺に集中する


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