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真っ白なページに綴る、僕の青春  作者: Minateru


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第十三頁――止まらない指先

ドアが固く閉められる……

冷気が部屋中に広がっていく……

コンピュータの画面の光があちこちに照らし出す……

……

「また何を勉強するんだろうな?」レンが頬杖をついてにこっと笑う

……

ふわぁ〜……

「授業……もう始まる……?」ツメコさんが顔を上げて、目をこする

……

「まだだよ!」俺は微笑む

「でも、ちょうど起きたタイミングだね。」

……

「ねえ……」レンがツメコさんの方を振り返る

「ちょっと部屋に来ただけなのに、よくそんなに寝られるよな?」

……

「どう……言えばいいか……」ツメコさんが手で口元を覆い、目がうとうと

「昼休みずっと……練習してたし……休んでないし……」

……

そわ……そわ……

「…………」アマミヤさんがうつむいて机を見つめる

両手を組み合わせて

体を隅に縮こまらせる

…………………………

パチッ!

「よし、みんな!」センセイが急に指を鳴らす

「静かにしろよ!」センセイの視線がクラス全体をぐるりと見回す

……

スッ……

「今日は俺とみんなのクラスの最初の授業だ!」センセイが立ち上がる

「だからちょっとだけ注意事項がある。」

……

「…………」クラスの視線が教卓に向けられる

……

「みんなも知ってると思うけど……

「情報処理ってのは、ただの文書操作スキルだ。」センセイの頭が周りを見回す

「でもうちの学校では……」

「他の学校みたいに基本技術だけじゃ終わらない。」

……

トン……

「だから……」センセイが両手を机に置く

「俺がやることをしっかり見てろ。」

「わからないことがあったら、まず教科書で調べてから俺に聞け。」

……

ストン……

「問題なければ……」センセイが椅子に座る

「今日の授業を始めるぞ!」

……

カタカタ……

「今からみんなのマシンに直接授業を映す!」センセイがキーを次々と叩く

「今日の最後までの課題をしっかり見て完成させろよ!」

……

カタカタカタ……カタカタカタ……

すべてのコンピュータの画面……

今、同じ画像が映し出される……

連続して鳴る音とともに……

数字や文字の列が次々と流れ……

表計算シートが次々と変化していく……

………………………………………………

「これが今日の授業内容だ!」センセイが顔を上げてクラスを見る

「今から俺がやったのと同じことをやってみろ。」

「課題はもうみんなのマシンに送ってある。」

……

パラ……パラ……

「もし授業の終わりまでに……」センセイがカバンからノートを取り出す

「……どのグループも課題を完成できなかったら、

そのグループのメンバー全員に個別に減点するぞ!」

……………………

……

背筋を伸ばした肩たち……

最初の一打を恐れる指たち……

コンピュータ画面を見上げる視線たち……

……

わしゃ……

「今の一体何だったんだよ!」レンが髪をかきむしる

「数字も文字も表も図も……」

「しかも変な記号がいっぱい……」

「こんなのどうやってやるんだよ?」

……

え……?

「これ……どうやるの……」ツメコさんが口を開けて画面を見つめる

「関数立てる?」

「表をドラッグ?」

「名前を付ける?」

「ピボット?」

……

パラパラパラ……

教科書をめくる音が続く……

アマミヤさんの視線がページを次々さまよう……

「違う……違う……違う……」アマミヤさんが小さく唇を動かす

……

ガタン!

突然椅子が後ろに押しやられる

……

「なんでこんなもの勉強しなきゃいけないんですか?」一人の女子が立ち上がる

……

「どういう意味だ?」センセイが顔を上げる

……

「こんなの強制する学校なんてどこにもないですよ!」その女子が強く手を振る

「やりたい人が後でやればいいじゃないですか!」

「無駄だし実用的じゃない!」

「必要ないし!」

……

はあ……

「毎年……このクラスだけは……こうなるんだよな……」センセイが鼻の付け根に手をやり、軽く顔を伏せる

……

「このクラスが嫌なら……」センセイが顔を上げて見つめる

「出て行っても構わない!」センセイの指が出口を指す

「校則じゃ禁止してない!」

「でも点数の損は自分たちで被るぞ!」

……

ザッ……

「時間の無駄だ!」その女子が教科書を抱えて教室のドアに向かう

「どうせこんなの勉強しても無駄だ。」

……

……

「他に抜けたい奴はいるか?」センセイが周りを見回す

「抜けるなら早くしろ!」

……

ザワザワ……

他の背中が次々と席を立ち……

出口に向かっていく……

………

「なあ……」レンが体を低くする

「俺たちももう抜けちまった方がいいんじゃないか?」

「ほとんど抜けてるし。」

……

「どうして私に聞くの?」ツメコさんが頭を下げる

「もしかして……前のセンセイたちと同じ……?」

……

「でもさ……」レンが額に手を当てる

「この科目なんて別に重要じゃないだろ?」

……

きょろ……きょろ……

アマミヤさんが周りを見回す……

両手を組んで

唇が小さく震える

……

「勝手に抜けていけよ!」ツメコさんが唇を動かす

……

「そんなわけないだろ?」レンがツメコさんを見上げる

「抜けるならみんな一緒だろ!」

……

「な、ハル?」レンが俺の方を見て顔を上げる

…………

カタ……カタ……カタ……

俺の視線はコンピュータ画面に向けたまま

指がキーを打ち続ける

……

「ハル?」レンが首を傾げる

……

「どうしたの?」俺が顔を上げてレンを見る

……

「あ……いや……」レンが後ろ手に頭をかいて、視線を逸らす

「みんなで……抜けるか……抜けないか……考えてて……」

……

「いいよ!」俺は微笑む

……

「でもこの課題終わらせてからにして!」俺の視線が画面に戻る

「どうせそんなに難しくないし!」

……

ビクッ!

「はあぁぁ????」ツメコとレンが椅子から飛び上がる

「…………」アマミヤさんが目を丸くして俺の方を振り返る

……

「それ理解できてるの?」レンが目を丸くする

……

「うん。」俺は軽く頷く

「別に難しくないよ。」

「関数なんて英語の単語を短くしただけ……」

「……前にイコールつけて、括弧入れるだけ。」

「列や行固定はF4押せばいいし。」

……

トン……

「それにツール類は……」俺が画面の上を指す

「このバーのところに全部あるじゃん?」

……

「ねえ、本気で聞いてるんだけど……」レンが顔をしかめて肩を落とす

「何かお前ができないことってあるの?」

「これじゃちょっとヤバすぎるだろ?」

……

「俺だってまだできないところいっぱいあるよ……」俺は微笑む

「例えばこのピボット、まだどうやるかわからないし?」

……

ピタッ……

「あの……」アマミヤさんが教科書を俺の方に向ける

「これって……」アマミヤさんの指が教科書のページをそっと指す

「この部分……どう……?」

……

「ありがとう!」俺はアマミヤさんを見て微笑む

「さっきからそこで詰まってたんだ!」

……

「もうちょっと待ってて、一緒に抜けよう!」俺が画面に戻る

………

「まだ……」ツメコさんが小さく唇を動かす

「私にも教えて!」ツメコさんが俺の画面に顔を寄せる

「私も……終わらせたい……」ツメコさんの視線が俺に向く

……

「俺も!」レンが俺を見る

「こうなったら一緒に終わらせようぜ!」

「どうせ俺たちグループなんだし!」

……

「私……も……」アマミヤさんが教科書で顔を隠す

「私も……終わらせたい……」

……

「じゃあ一緒にやろう!」俺は微笑んで頷く

………

カタ……カタ……カタ……カタ……

キーを打つ音があちこちで響く……

表計算シートに文字が次々と現れていく……

……

「ハル、助けて!」レンがマシンから顔を上げる

「急に変なメッセージが出た!」

「数字が全部左に寄っちゃってる!」

……

「ハルくん……」ツメコさんが俺を見上げる

「助けて……」

「私のマシン、急に?マークがいっぱい出た……」

……

「ちょっと待って!」俺が顔を上げる

「今行くよ!」

……

くい……くい……

「…………」アマミヤさんが俺の服を軽く引く

「ハルくん……ここ……」アマミヤさんが自分の画面を指す

「いくつか……文字が出るのに……数字が出ない……」

……

ぬっ……

突然他の人影が俺たちの後ろに近づいてくる

……

「気にしないで!」眼鏡をかけた女子が小さく唇を動かす

「先に自分の終わらせて……」茶髪の男子が体を引く

「終わったら俺たちにもちょっと教えてくれよ!」

………

にこ……

「まさか……Fクラスで……」センセイが小さく微笑む

「たまには……こんな光景も見られるんだな……」

……………………………………………………………………………………………………………

ギィッ……

教室中にチャイムが鳴り響く……

キーを打つ指が止まる

緊張した目がゆっくりセンセイに向く

みんな……凍りついたように……

……

「ここまでだ、みんな!」センセイが教室を見回す

「今からやった課題を、黒板に書いてある手順通りに保存しろ!」

……

「でも、センセイ……」茶髪の男子が手を挙げる

「僕たち、まだ終わってなくて……」

「これってつまり……」

……

「明日続きをやればいいだろ?」センセイが微笑む

「俺の要求は課題をやることだ、終わらせることじゃない!」

「さあ早く保存して教室に戻れ!」

………

ザワザワ……ザワザワ……

生徒たちの姿が徐々に教室から去っていく……

それぞれの唇に小さな笑みが浮かぶ……

他愛ない会話が、再び響き始める……

……

ふぅ……

「何か起こるかと思ったぜ!」レンが背中を丸めて肩を落とす

「びっくりしたよ!」

……

「お前がいなかったら俺たちも早々に抜けてたかもな!」レンが俺を見て笑う

……

ぺしっ!

「ハルくんはやっぱり頼りになる!」ツメコさんが笑顔で俺の肩を軽く叩く

……

「別に俺は何もしてないよ……」俺が指を頬に当てる

「教科書通りにやっただけだし……」

……

くい……

「…………」アマミヤさんが俺の服を軽く引く

「後で……教室に戻ったら……教えて……」

「他の部分……まだわからないから……」

……

「じゃあ次の授業まで急いで教室に戻ろう!」俺は小さく微笑む

……

「うん!」アマミヤさんが微笑んで小さく頷く

……

たっ……たっ……

……

ピタッ!

ツメコさんが急に足を止める

目を見開いて俺たちを見る

「いつの間に……」ツメコさんの唇が小さく動く

……

「二人……そんなに仲良くなったの……」

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