03 葬式での告白
空は晴天、曇りなき日であり、王を送り出すにはとても良い日であろう。
王城には着いた時、それはまだ月の名残りのある空であり、王城には住み付きで働いている者以外いないのであった。
住みつきの者中にも敵勢力はいるかもしれないので、この時間であっても決して油断は出来ない。
王城では静かさが広がっており、杖の音と足音だけが、長い廊下で響き渡っていた。
会議室に着いてから、周囲を見渡す。罠でも仕掛けらていたら、誰もいない間なら、まだ対処はできる。
どうやら、部屋の中には罠はないようだ。
会議室にいて、怪しまれては堪らん。幹部は皆ここにはいないはず。王城に住んでいる者は、葬式の場にいるだろう。
会議室から陽を眺めていた。こちらを覗く強く神秘的な太陽は、だんだんと登っていく。
そして、街も騒がしくなってくる。
国民が王の死去を知ったのだ。
急遽行われる葬儀に駆けつける。
儂はそれを会議室から眺めている。
「何のようだ……?」
後ろの物音を察知して、下を眺めたまま問いかける。
「知っての通りですよ、王は暗殺された。我々も革命派の者に捕まえられるんじゃないんですか?」
「……そうだろうな、それがどうした」
「私のことを疑っておりますか」
「疑っていたらここにいないだろう」
「それもそうですね」
「ただ!!儂が死ぬのなら疑ってしても方ないものではないか」




