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最悪の善意  作者: 梨こう
3/4

前兆

二学期が始まって3週間が過ぎた。夏の暑さも弱まり山が紅葉色に染まり出している。

学校生活も良い感じに進んでいる。今日は調理実習の日だ。忘れないようにエプロンなどの準備物は昨日の夜のうちにカバンに入れてある。


「行ってきます。」

「忘れ物ないか確認した?行ってらっしゃい」



(水島のやつ遅いな。ちょっと出るの早かったか。)

チリンチリン

「ごめんごめん、家庭科の時に使う三角巾忘れて取りに帰ってた」

「そんなことだろうと思ってたよ。来る時に気づけてよかったよ。」


今日も2人で喋りながら校門を通る。いつもの事。


「はいみんな席に着いて。休んでる人は...無しね。時間割の確認をします。1時間目化学、2時間目数学〜」

ピコン

「ん?誰のスマホが鳴ったのですか?スマホは電源を切っておくのはルールですよ。」

「おいっ、水島お前だろ」

「は?田中、お前疑ってんの?」

「水島君じゃないと僕は思うけどな。」一応水島の援護に入る。

「そこ、ボソボソ喋ってないで鳴ったスマホの持ち主は名乗りあげてください。」

「先生、俺じゃないですよ。田中じゃないのか?鳴ってすぐ俺に疑いかけてきたし。」

「はあ、もうこの際誰でも構いません。ですがしっかり反省して名乗りあげなかった事を後悔してください。良いですね?」

朝から騒がしい事。別にスマホが鳴ったくらいで朝から怒る先生もそうだが。


「これでショートホームルームを終わります。1時間目の準備をしておいて下さい。」

「佐藤、サンキューな。」

「別に僕は思ったことを言っただけだよ。」

「まぁスマホを鳴らしたのは田中ってことで。」

「何でだよ。僕だって違うし...。」



キーンコーンカーンコーン

「はぁ〜疲れた。数学は難しくて面倒臭いから眠くなるな」

「数学の先生はちょっと喋るのが遅いからね。そういえば次の授業は家庭科だよ。」

「あ、そうか!。野菜炒め作るの楽しみだな。」

「調理実習と聞いて目が覚めたようだね。調理室に荷物持っていくよ。」

「あぁそうしよう。」


(ワクワクするような、何か胸騒ぎがする。)

「気のせいか。」ボソッ

「なんか言ったか?」

「いや、別に。ほら、そこの階段を登ると調理室に着くよ。」

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