Love3
とうとう放課後になった。
「みるみるっ!帰ろ〜?」
真由がかばんを持って私に近づいて来る。
「あ。ごめん。用事あるんだッ。先帰ってて?」
まあ用事ってのは蓮と会うことなんだけどね・・・。
「そっかあ・・・。ならしょうがないね!ばいばい」
「ばいばい」
私達は手を振り合った。
真由が教室から出て行ったのを確認して私は椅子に座った。
「はあ・・・」
「なにため息ついてんだよ」
?!
背後から声が聞こえた。
私が振り向くと、蓮が自分の席の机に座っていた。
「蓮いたの?!」
「ずっといたしッ」
あら・・・そうですか・・・。
つか、なんか緊張するんですケド!
「こっちこいよ」
蓮が手招きする。
私は椅子から立ち上がって蓮の前に立った。
「中江ンとこ座れよ」
「・・・怒られないかな?」
「バレなきゃ大丈夫だって!」
私はおそるおそる中江の席の椅子に座った。
「・・・で?話しあるんでしょ?」
私は蓮に問いかけた。
「美流、好きな奴いんの?」
「え?いないよ?」
「あ。そうなんだ。よかった〜・・・!」
へ?なんで?!
ちょい頭混乱するんですけど・・・。
バタバタバタッ・・・!
この音って・・・足音?!
「え!誰か来る!!」
「まぢ?!」
私達は急いで自分たちの席に座り、カバンから筆箱とノートと教科書を取り出す。
ガラッ。
教室のドアが開いた。
入ってきたのはなんと真由だ。
「あれ〜?みるみる?」
「ま、真由?!なんで・・・」
蓮も目をまるくしてビックリしている。
「忘れ物しちゃって。みるみるとやぐっちはー?」
「わ、私達授業聞いてなかったカラ補習・・・」
とっさの嘘。大丈夫かな・・?
「なんだ〜。用事って補習だったんだ〜」
ふう・・・。なんとかバレずにすんだみたい。
「う、うん!」
真由は自分の席に近づき、中に入っているノートを取り出した。
「ンじゃ!頑張ってね♪」
そう言って真由は教室から出て行った。
私達はそろってため息。
「美流」
「ん?」
私は振り向く。
「帰るか」
へ?!
なんか・・・キョトンとしちゃう。
「う、うん」
私はカバンにすべてを入れて教室を出た。