Love1
「はぁぁああああ〜〜〜〜・・・・・」
深いため息をつき、私は椅子にもたれかかる。
さっきまでずっと先生に説教されてたのだ。
「みるみるが髪の毛茶色にするからじゃ〜ん」
先生に怒られた理由はそれ。髪の毛を茶色に染めたからだ。
「まぁそ〜だけど〜・・・」
♪〜ピロリロリン
「あれぇ?誰かの携帯鳴ってるよぉ?」
真由の言葉で気づいた。私の携帯だ!!・・・と。
私は急いでスカートのポケットから携帯を取り出す。
携帯を開き、メールの受信箱を見てみる。
来たメールは知らない人からだった。
「ねぇねぇ。このアド誰のか知ってる?」
「「どれどれ?」」
真由ともう一人の友達・菜美が私の携帯の液晶画面を覗く。
「こんなアド見たことないなぁ」
菜美が初めに口を開く。
「そっかー・・・」
・・・でも、このアドどうみたって男子だよねぇ・・・?
【ren_0224.happy@*****.**.**】
れん・・・って男子いたっけ?
私はいちおメールを開いてみた。
その内容は・・・。
《こんちわ。これからメールしねぇ?》
・・・だった。
完璧に男子からのメールだ。
「ねぇ!これ男子からだよ?」
「「え?!」」
二人はまた私の携帯の液晶画面を覗く。
見終わったのか、携帯から顔を離す。
「これさぁ、みるみるに気ィあるんじゃないの?」
「ンなわけないって」
「そーでしょ!普通興味なきゃ送らんって!」
そう・・・なのかなぁ?
まぁ・・・いちお送ってみよっと。
《いいよ!あなたの名前は?》
「へぇ〜。送ったんだぁ」
菜美がまた私の携帯の液晶画面を覗いて言う。
「マジ?やる〜。興味もっちゃったの?」
私は携帯を閉じ、スカートのポケットに入れる。
「そ・・・!そんことわけないじゃんっ!!」
私は顔を赤くする。
そんな時。
♪〜キーンコーンカーンコーン
チャイムが教室に鳴り響いた。
二人はひらひらと手を振り、自分の席に戻って行った。
私も自分に席に座る。
すると、携帯が光っていた。メールが来た証拠だ。
私は先生に見つからないようにこっそりと携帯を開き、受信箱を見る。
来ていたメールはさっきの男子からだ。
《俺は蓮。お前は美流だろ?》
やっぱり れん って名前だ。
・・・てか、何で私の名前知ってんの?!
《なんで知ってるの?》
私はメールを送った。
返事は意外にも早く返って来た。
《だって俺お前のことずっと見てたし》
・・・何ソレ?変なの。
《そーなんだぁ。蓮君は何組なの?》
同じクラスじゃぁ・・・ないよね?
このクラスに 蓮 って名前の人いないし。
私はキョロキョロと教室を見渡す。
携帯をいじってるような人はいない。
やっぱり違うクラスだ・・・よね?
《何組だと思う?》
は・・・?そんなの知るかぁ!!!!!!
《んー・・・。A組!》
《残念!俺C組》
嘘?!C組っていったらこのクラス・・・。
《え?!同じクラス?!》
《お〜♪》
えぇ?! 蓮 って人なんかどこにもいないよ?
♪〜キーンコーンカーンコーン
いつの間にか授業が終わるチャイムが鳴る時間になっていた。
うそ?!授業全然聞いてない!!
「授業が終わる前に1つ。今日習ったこの内容、次の授業でテストするから」
「そんなの聞いてませんよ!」「そんなの聞いてねーよ!」
私は思わず立ち上がって言ってしまった。
1人の男子と声が合う。
その男子はちょっとサボりな矢口蓮榎君だ。
ん・・・?蓮榎・・・。蓮・・・榎。蓮・・・。
え?!まさかメールの相手?!?!?!?!?!?