ぽっちゃりとんぼメガネ野郎①
―7月20日(日)深夜―。
ここ数日は色々とベッドに入ってから思い悩んでしまい、どんどん神経が高ぶってきては目をパチリと開ける、を繰り返している。
そのうち脳の興奮に体がカッカしてきてしまい、夜中に何度も起きてナツメ球をつけて部屋の中を歩き回る。
ダメだこんなことでは寝なければ、と思い、ベッドに入るものの、やはり頭も体も完全に起きてしまっていて、ベッドからあ~っ、と飛び起きることになるのだ。
そして今日も同じパターンだった。
居間の電球色の間接照明を深夜2時頃につけて、本を読み始めた。本当はパソコンをつけてネットサーフィンでもしてやろうかと思ったが、それは何日か前にやってみて、余計に目が冴えてしまったと考え直し、何とかその欲求を抑えた。
「・・なるほど・・。・・やっぱりハーマイオニーは美少女だったんだ・・。・・私の思っていたとおりだ・・。
“ハーマイオニーはとてもかわいい”という描写は今までのシリーズにはなかった・・普段は髪もボサボサおしゃれもてんでそっちのけ、本好きは良いとして勉強ばかりしているガリ勉のハーマイオニーも髪を整えて綺麗なドレスを来て登場すれば、みんなが見間違えるほどの別人、みんな思わずその可愛さにうっとりだ」
女の子は『ハリー・ポッターと炎のゴブレット(下)』を読んでいる途中だったので、その世界に没頭しようと頑張りだした。
とっくの昔に今読んでいる『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』は映画化されていたが、原作を友達と一緒に読み合っているので、全部読破してから映画はまとめて見ようという話になっている。