碧き煌めきの一族
サブタイトル「碧き煌めきの一族」
とある目的の日が近づく中、俺に訪問者が訪れて来た。
「蒼天空団?あの空に住んでる?」
「えぇ、使族の生き残りらしき方々がバアル様に面会を申し出ていまして」
碧き煌めきの一族、碧煌族。
使徒族の後継一族であり、アグネス様が使徒族・・・使族を創造した後にまた創られた電子の翼が生えている一族である。
「余り地上に下界しないと聞いていたが・・・気が変わったのか?」
「私も流石にそこまでは」
俺に仕えている執事長は博識だが、知らない事の方が多い。
「直接聞くしかないな」
「奥様が先に茶出しに向かわれています」
少し急ぎ足で私室に向かう。
「――――でして~」
「はぁ~、バアル坊も随分と様変わりしたようですな」
ドアを開けた先でラピスが先に話をしていた。
「寛いでいるだと・・・!?」
「あっ、アナタ。先にお茶出して置いたわよ」
「久しいな、坊」
すげぇ満面の笑みなんだが?
この人達って気難しい事で有名だった気が・・・
「・・・根詰めだったのか?もしかして」
「おっ、なんだ俺らの仕事の事知ってたか」
当てずっぽうだけど・・・正解なのかよ
「アンジェロさんの所でまた転生者を拾ったんだけどアグネス様の恩恵を受ける前に天空庭園に居たみたいなの」
「・・・もしかして、久し振りに俺に会いに来たのって」
「あぁ、女の子を拾ってな」
取り敢えず、会いに行った。
「デプス!例の女の子はどうだ?落ち着いているか?」
「戻って来たか!何言ってんのか分らんが家事をやらせたら良い働きぶりを見せてくれてな」
「直ぐにその子を会わせてくれないか?」
デプス教育担当が案内した場所は――――蒼天空団の住処は元の場所でもよく見かけるアパートハウスである。
「・・・!干し終わりました!」
「あちゃ~・・・俺の知ってる言葉だわ」
「やはり、言語関係をやって貰ってなかったのか」
道理でこの場に居る俺以外誰も言葉が分からない訳だ。
「やぁ、お嬢さん。日本人かい?」
「あっ、どうも・・・えっ!?」
俺が元の世界で発していた日本語で喋ると―――相手は驚いた。
暫く俺が相手になって話し合いをしてみた。
「―――と言う事で、アグネス様の所為ではないんです」
「そっかそっか、それじゃあ今、向こうは色々と大変そうだな~」
この女性、高校生の泉皐は孤児院育ち故にやっと独り立ち出来る!・・・と思っていた時に大型トラックの運転手の暴走運転が原因で亡くなったそうだ。
「それじゃ、応急処置として俺が少し弄っておくよ」
「お願いします」
相手のステータスを表示し、空いているスペースの所に【異世界共通言語】を加えた。
「で、どうだい?聞き取れる?」
「・・・!はいっ!」
蒼天空団に後で時間が空いた時にアグネス様に会わせるようお願いし、自分の屋敷に戻った。
「どうでしたか?久し振りの向こうは」
「あぁ、あそこまで長生きしている建築物は初めてだよ。元の場所の建物の場合だと魔法の無い場所だから費用とかも凄くてね」
仕事もひと段落し、さっさとラピスとのイチャイチャを勤しむ事にした。
「(あともうちょっとだな・・・)」
そう、後もう少し――――
次回「碧き煌めきの一族の巫女」です。
お楽しみ(´ー`)<ナニをドウしよう・・・




