最期の試練までの猶予①
サブタイトル「最期の試練までの猶予①」
「バアル、お前・・・自分の目的を終えたら神域に行くってのは・・・本当か?」
「姉さんとディアスから聞いたのか」
俺の屋敷に遊びに来たエイジと暇潰しにボードゲームをやっていた。
「いや、ウチに引っ越してきた元上流階級の魔族が俺にそう言っててな」
「あ~、魔族の所は大体は知られてるだろうな~」
俺は否定をせず、肯定し
「この世界に初めて転生した時、望みを一つ聞かれたんだ。だから俺はアグネス様に―――」
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まだ転生を始める前に望みを聞かれた俺はとある事を言った。
「自分の後継を・・・ですか?」
「えぇ、万が一にアグネス様との約束を果たした後、俺には幾つかの選択肢はあると思います。なので・・・アグネス様の望むままの答えを俺のその目的を果たした後に俺の爵位と屋敷と土地・・・他諸々を俺の後継に渡そうかと。弟子になる人の場合はそうですね・・・ソイツにはまた別の事を考えておきますよ」
俺はそう言ってその後に転生を始めたのだ。
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「―――まっ、そんなわけで後3年の猶予はあるって訳よ」
「成程な~・・・チェック」
話をしながらボードゲームをやっていたが・・・結局負けてしまった。
「さ~て、ヴェスピア家の所も日野婦人が代わりに領主をしてるし、俺にはアレしかないからな」
「アレって?」
俺は周囲に誰も居ないのを既に確認済みである。
「実は―――――」
俺の目的の成就の為の案を耳打ちで喋った後―――エイジは驚く。
「・・・おまっ、マジかよ」
「まっ、あの二人なら俺がこの世界を離れても問題無ぇよ。それ程信頼してるからな」
信頼すらしてなかったら実行する意味無いし
「んで、正確的な猶予は?」
「そーだな~・・・ざっと見積もって三年か若しくは四年。ま~それでもって期間なら精々10年後かね~」
既に舞台の構想は思いついているし、二人の現在の強さは支配者として理解している。
「俺がこの世界を離れたらラピス・・・いや、カナンはざっと残り寿命は20年かな~」
「あ~、そうか。お前の養子の子らも結構な長生きだから奥さんの後に逝くのか」
因みにラピス・・・もとい、カナンは一度転生を果たした身である為、俺と同じ神の末席に座る事にはなる。
「グリア以外の息子達は転生の経験はないから新しい生を謳歌する事にはなるな」
「この世界のお前の弟や親友とかはまた別か」
俺は頷く。
「まっ、それまでには暫く季節を楽しもうや。エイジ」
「んじゃ、近くの居酒屋に行くか」
屋敷の配下達には出かける事を伝え、久し振りのバーに足を運ぶ。
「よっ、調子はどうだい?」
「どーも~バアル様。ジジィから受け継いだからには本格的にやり始めるさ」
「あ~、そうか、もう新しいオーナーになったのか」
今現在のバーは若いマスターがやっている。
前のマスターはそろそろって時に引退する為に若いマスターに引き継いだらしい。
「よーし、それじゃ、とっておきのを見せますぜ!旦那」
「おう、エイジと一緒ので頼むよ」
流石、バーのマスターなだけあってバーでやるようなカクテル造りがサマになっている。
「お待ちどう。ブルーダイヤ二つ」
「へ~、飲み物なのに煌めいているな」
「コイツの本気なヤツは俺が初めて魅せたんだがな、前のマスターの方が結構なお手前だったよ」
お酒関連に関しては前のバーのマスターの方がテンダーらしくて結構良かった。
「――――お前が気に入る訳だよ」
「だろ?のど越し最高だろ?」
今の若いマスターが作ったブルーダイヤのカクテルは前のマスターよりさらに腕が上がっていた。
確実に美味しく成りあがっている。
「もう一杯頼んで良いか?」
「俺も、頼むわ。マスター」
「畏まりました」
若いバーテンダーのマスターからもう一杯貰い、飲み干した後にお金を払って出る。
「お前はそのまま村に戻るのか?」
「あぁ、提出したもんは大体やったしな」
その場で別れてそれぞれの帰る場所に帰宅する。
次回「最期の試練までの猶予②」です。
お楽しみに(-ω-)/<ミナマデイウナ




