魔物の大群VS四終帝&法界の魔導明王バアル
サブタイトル「魔物の大群VS四終帝&法界の魔導明王バアル」
「クリス様?!大魔導師クリス様?!」
騎士団の団員の一人がそう言って他の騎士も気付き始める。
「・・・お前ら、俺らにも運気が廻ってきた!!!クリス様方に支援するよう手を回して置くぞ!」
「「「「「ハッ!!!!!」」」」」
四終帝姉弟が集まった事で形勢逆転となった。
戦況が思いっきり変わったのだ。
「リリィ義姉さん!」
「任せなさい!【全域完全回復結界】ッ!」
リリィ・セヴィスの精霊魔法により大怪我まで追っていた騎士団は完全に活動を再開出来るまでに回復した。
「魔導師全員魔物達を拘束せよ!」
「急げー!!!」
「「「「「【拘束ッ!!!】」」」」」
多く出てきた魔物達は一斉に殲滅し、不死王は焦りはじめ、更に魔法で魔物があふれ出してきた。
「グッス!彼らに武器を提供してくれ!リーナ奴らを一掃してくれ!」
「分かったよ!兄貴!」
「分かったわ!兄さんッ!」
グッス・セヴィスは周囲の騎士団や冒険者達に新しく作った武器を渡し、リーナの竜の息吹で魔物達の多くが一掃された。
「さて、父上が来るまでに私達でカタを付けようか【重力操作】ッ」
「勿論よッ!【精霊の歌声】ッ」
「まだまだイケますよッ!【真竜の咆哮】ッ!」
「俺もまだまだ現役だからなッ【筋力増強】!【素手の凪払い《ハンド・タクティス》】ッ!」
四終帝の猛攻は止まらず、不死王はまた焦り始める。
「ウロロロロォ~ッ!!!」
「今度はヤツかッ!」
「私が魔法で守っても敵いっこないわ!!!」
不死王は死霊系統の最上位種で精霊との相性が悪い。
不死王の呪いの手が彼女に近づいた途端――――その呪いの手を堂々ととある男がガッシリと掴んだ。
「「父上!」」
「「お父様!!」」
「待たせたな!残りの魔物は息子と弟子が駆除している。この大物はオレに任せな!」
――――――――――――――――――目的地にやっと着いた俺はその場の全員を下がらせて一体一の対決となった。
「ウロロロロォァッ!!!!」
「喧しぃッ!」
本来、死霊系は素の攻撃ではすり抜けて効かないが・・・俺の場合は別である。
「ウボロッ?!」
「「「「「殴った?!」」」」」
「父上にはこの世の魔物の生態の秩序や常識は通用しないさ」
養息子のクリスが言った通り、俺にはどんな魔物の攻撃も通用しない。
神々が相手であれば話は別になる。
「さぁて、殲滅させてやるよ!雑魚共!」
「・・・・?!」
不死王は流石に分が悪いと感じたのか今度は魔法で牽制を始めた。
「ホレホレ!俺に当てなきゃ意味無いぞ!牽制なんぞ!」
「~~~?!」
一方で―――
「最上位種相手に余裕ですね・・・あのお方」
「流石、全ての国を支配するお方だ」
他にも怪我を負っている人達が傍に居てリリィ・セヴィスが治療に当たっている。
「お父様!私達は彼らを避難させます!」
「この場は任せろ~!」
彼らはその場から避難し、防衛に切り替えた。
彼らが引き返すと同時のタイミングで彼の息子と弟子が来た。
「各国もあと少しで魔物が掃討し終わります!師匠!」
「分かった。――――さて、・・・出て来いよ。この魔物はお前の仕業だろ?」
不死王が消滅し、殆どの魔物も殲滅しておいた俺がそう言うと二人は身構える。
『チィッ・・・貴様が早く登場するとは思わなかったぞ。忌み子ォッ!』
「師匠!あれは何ですか?!」
「かつて990年も前に存在していた―――邪神になる事を願望としていた“墜ちた”元聖騎士のデルモ・ガラヴェだ」
周囲の魔物やその魔物を操る不死王を召喚したソイツの正体は・・・大昔に死んだと思われていた元聖騎士の男であるデルモだった。
『貴様の所為で願望が敵わず自ら地獄の底から復讐の神として・・・邪神として復活したのだァー!』
「全く・・・お前ら、見てろ。これが・・・俺とヤツの本気の戦いだ」
俺はそう言って素早く魔法を複数展開する。
ヤツも素早く動き、俺が発動させた魔法を尽く躱す。
『死ねぇぇぇぇぇッ!』
「オラァァァァッ!」
相手の拳と俺の拳がぶつかり、その衝撃が周囲に被害を齎す。
「くっ・・・衝撃が強い!これが師匠の本気の戦いか?!」
「師匠!魔法で守ります!」
息子はそう言って障壁を何重にも貼り付けて凌ぐ。
「『ウォォォォォォォオオオオオオッ!!!!』」
「「!!!」」
双方の魔法がお互いにぶつかり、引けを取らない。
『忌み子めがァァァアアアッ!』
「アレを使う時が来たな」
俺はそう言って構えて詠唱を始めた。
次回「邪神になり果てた聖騎士VS最恐の大賢者①―千の英雄達―」です。
お楽しみに('ω')




