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過去編③:裏切り

サブタイトル「過去編③:裏切り」

※前編になります。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



辿り着いた聖都では火の手が上がっていた。


「猊下は?!」

「魔族を連れた聖騎士の一人に襲撃されています!!」

「俺らも手伝う!ジョーカー!カナンと一緒に教皇猊下の所に行ってこい!」

「分かった!死ぬんじゃないぞ!三人共!」

「この場お願い!」


カズトと他二人に聖都を任せて俺はカナンと一緒に二代目教皇猊下を助けに行った。


俺とカナンが行っている間、三人は聖都に残っている住民の避難を確認してから魔族の軍勢を相手にした。


「オラァッ!」

「ぐぉっ?!」

「勇者パーティーってのはこんなに強いのかッ?!」

「よそ見するなよッ!」


万が一の魔力温存の為に聖剣を使って次々とカズトは敵を切り捨てた。


「オラァッ!」

「ぐぁッ!?」


グランは周辺の雑魚魔族を相手に拳で殴り続けた。

闘神と言う称号は二つのパターンがある。

彼はその二つを巧みに切り替える事が出来る為、その時は優勢になっていたと聞いた。


「あの女をやるぞ!」

「死ねぇッ!」

「しまっ――――」

「カズト!」

「任せろッ!」


先に気付いたグランはカズトを呼び、カズトはリムに気付いて間に入って襲ってきた魔族を切り伏せた。


「「ギャアッ?!」」

「大丈夫か?!リム」

「うっ、うん!カズトのお陰!」

「グラン!あともう少し片付けてくれ!俺はリムを守りながら周辺の敵を切り倒す!リムは周囲の火の手を水魔法でせき止めてくれ!」


カズトの指示で二人は動き、リムは得意の水魔法で大火事になってる箇所に水をかけて周囲のがれきは無人の家との間に脇道を造ってそこに集めた。


後からまだ戦える聖騎士が急いで駆け付けたらしい。


「救援有難うございます!他の所は救援に駆けつけるのに時間が掛かるそうで・・・!」

「(確かに、距離は結構あるからな・・・)ここらは任せて!あと、君らの中に裏切り者が出たと聞いた!いったい誰が裏切ったんだ?」

「じっ、実は――――」


その聖騎士から話を聞いたカズト達はその場で声が出ない程に驚いていた。


一方で、俺とカナンは教皇猊下の下へ駆けつけれた。


「大丈夫ですか?!」

「えっ、えぇ。それより・・・あの男が・・・聖杯を」

「そ、そんなっ?!」


教皇猊下が神々の為に守っていた台座に鎮座していた聖杯・・・古代文明によって発掘された特殊な盃がその台座から消えていた。


「あの聖杯は神々の許可無しに使ったら堕落するのに・・・!!」

「くっそ、まさかとは思うが――――」


そして、俺と教皇猊下とカナンの目の前にソイツは現れた。


「お待ちしていましたよ~カナン様ぁ~」

「デルモ聖騎士様・・・っ!」


「それと・・・」とデルモ・ガラヴェは俺を見て舌打ちする。


「やはり来たか、忌み子の」


教導国家皇国ドラグマは元々魔族を嫌い、俺みたいな魔族や使徒族との間に生まれた子供を忌み子と呼ぶ。

だが、当時の二代目教皇猊下はそう言った考えに対して反対し、逆に「運命の子」と信者や聖騎士達に説教をした。


「今更来た所で・・・戦局は変わらん!聖女様の命を頂くッ!」

「カナン!猊下と一緒に離れてろ!」

「うん!」


ガラヴェ公爵家はカナンから聞いた話だと愛妻家で自分にも自分の家族にも厳しく接し、しっかりと褒める所は褒めるどの国でも有名な人物だそうだ。


だが、そんな家庭にあのような異分子とも言われるヤツが生まれるとは思わなかった。

偏った知識で自己中心的な考えに至るまで彼に味方する人は居なかった。

同じ考えを持つ人でも同族嫌悪と言う言葉がピッタリでヤツ自身は一匹狼状態だったらしい。


「デルモ!お前の目的はなんだ!」

「俺の目的はただ一つ・・・聖女様の“全て”を頂く事!即ち、私自身が邪神になる事なのだァァァァッ!」


ヤツの口からとんでもない発言が飛び出した。

念の為にカナンや教皇猊下の周囲に魔法や物理無効の結界を張り巡らせ、目の前の聖騎士から堕ちたデルモを倒す事にした。


「行くぞォ!忌み子ォ!!!!」

「掛かって来い!!!」


んでもって俺とデルモが戦ってる間の聖都はカズト達によって無事に魔族から取り戻した。

次回「過去編④:喪失」です。

お楽しみに(´ー`)<ナルホドネ

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