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明智英司の新しい生活の変化

サブタイトル「明智英司の新しい生活の変化」

「元は田舎に住んでたんですか?」

「あぁ、俺の親が元は農家だったからな。バアルはそれで俺に任せたって事だ」


バアル・セヴィスとの関係を修復した明智英司はエイジとしてバアルがお世話になった孤児院の院長の故郷の農村に引っ越した。


彼の前の村長は体を悪くし、自分の子供たちが住まう場所に引越しをした為、明智英司が村長となった。


「これはストックが多すぎるな・・・消費しきれない分は領主邸と国に還元しておくように分けてくれ」

「分かりました!」

「よっ、様になってるじゃないか」


彼が村人と交流をしていると、視察に来たバアルが声を掛けて来た。


「視察お疲れ様です。村の在庫が少々入りきれないので幾つか持って行って貰って下さい」

「まぁな。農業の事なら俺が一番知ってるからな」

「後で使いを早急に寄越すよ。それもそうだな」


彼ら二人はドが付く程の田舎に住んでいた為、優遇の差にバラつきがあった。


明智家は貧相な暮らしではあったが、唯一先祖代々からの畑一つと共に共生していた。

一方で御神家では裕福な暮らしは彼以外であった為、彼は孤独を死ぬまで生き続けていた。


「何ならもっと早めにこの世界に来たかったけど」

「俺と同じ時期に転生したら俺と同じ苦労を味わってると思うぞ、エイジ」


彼らが仲直りをした事で多少の距離感を彼らなりに保っていた。


数時間後――――


「―――よし、こんなもんだろ」

「おう、助かる・・・・ん~、やっぱ去年より豊作だな~」


幾つかの家庭により多少裕福になる程の農作だった為、いつ起きるか分からない凶作をただ身構えて待って居るだけじゃ農家の人は恐怖を憶える。


「だったら天候学者を王都から各地へ出向きながら派遣したらどうだ?」

「成程・・・よし、そしたら王都のギルドに居るリリィに連絡を入れてくる」

「お願いします。バアル様」


バアルが去った後――――


「よし、俺は一度、スフィアさんに棟梁を派遣して貰うよう商会に掛け合って来る。それまでにみんなは空の天気模様を気にしながら畑作業を進めてくれ」

「分かりました。おーい、お前ら、聞いたろ?さっさと取り掛かるぞ~」

「「「「「「は~い」」」」」」


数分後、彼はビヨンド商会に立ち寄り


「スフィア会長夫婦は居ますか?」

「会長ご夫妻ですか?スフィア様ならご子息の子育てに乳母と大奮闘していまして。クリス会長なら居ますよ」


エイジはクリスが居る応接間まで足を運んだ。


「・・・成程・・・わかりました。棟梁に関しては弟のグッスに手紙で連絡しておくので、待って貰ってもよろしいですか?」

「お願いします」


クリス・セヴィスは自身の義理の姉であるリリィの精霊獣を呼び


「頼んでもいいかい?」

「~♪」


リリィ・セヴィスの精霊獣は頷いて手紙を届けに行った。


「あっ、そうだ。エルフの方々は精霊や植物などをこよなく愛する種族と聞いたんで・・・これを」

「そっ、それは・・・・聖刻の種(エンシェント・シード)?!よく手に入りましたね?!」


聖刻の種とは―――精霊やエルフが探してもなかなか手に入らないとされる採取難易度Sクラスのアイテムである。


その種を見つけた者は必ず邪気を払って貰えると言った迷信などもあり、探す人は結構いる。


「この種は運よく採取した人に対してかなり有益になるけど・・・それと同時に欲する人はどんな手段を使ってても奪いに来る事があるんです」

「成程、エルフや精霊とこれで交換をしておけば問題ないんですね」


そう、精霊やエルフ達の手に渡った場合は二度と手に入れることは不可能である。


「そう、僕や義姉さんなんかは周囲からは高貴な種族として崇められたりするからね。そんな種族に手を掛けたら国中から指名手配されるんだ」

「成程、勉強になります」


そして数日後――――


「凶作の時期が分かった?!」

「あぁ、俺が今まで周囲に対策を講じて村を守って来たから明確に調べれなかったけど・・・来週からの天気次第で凶作になる可能性が高い」


彼は瞬時に考え――――


「よし、凶作対策としてビニールハウスを建てよう。もしくはガラス張りの特殊農場を」


そして一週間後、精霊達の調べにより凶作になってしまう村が増えたものの、対策をしてきた領村は無事に凶作を乗り越えたのだった。

次回「明智英司の新たな出会い」です。

お楽しみに( ˘ω˘).。oOスヤァ

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