弟が来るまでの間④~実子出産、赤子の世話大奮闘~
サブタイトル「弟が来るまでの間④~実子出産、赤子の世話大奮闘~」
彼女と結婚してから数年余り―――――
「きゃっきゃっ♪」
「おっ、お前等~!息子を捕まえてくれぇ~!!!」
我が家に子供が誕生してから大忙しである。
今では1歳児だが昔の自分なんかそこまでの赤ん坊じゃ無かった。
だが甘かったなぁ~
「旦那様!!!そちらへグリア様が突進してきます!!!」
「ヨッシャ来た!!!」
「あーいっ!」
赤ん坊って手強いな――――
「あー!」
「ゴヘァッ?!」
「「「「旦那様ァー?!」」」」
すっげぇ育児に奮闘しなきゃいけないなんて
「――――と言う事がありまして」
「そう、不在の間ありがとうね。私の休みで養息子達と旅行に行ってる間に」
「いえ、出来れば旦那様を労ってあげて下さい」
「ホント、赤ちゃんって手強いよぉ~」
妻であるラピスが戻って来た頃には息子はやっと就寝した。
それと引き換えに俺は屍になってソファーに横になっていた。
「奥様、宜しいでしょうか?」
「何かしら?」
俺は取り敢えず休憩を終えて――――
「アナタ、一つ伝える事があるのだけど」
「ん?何だ?」
ラピスから驚きの発言を聞いた。
「弟様があと四、五年程でこちらへ来れると言う手紙が」
「おっ、マジか。用事で長引くかと思ったけどスムーズなんだな」
ラピスからその手紙を受け取り、中身を見る。
彼女の言った通りで―――事業が上手くいったのと、俺と同じように同時期に結婚したらしい。
「余裕があれば奥さん連れて来るんだと」
「楽しみ~♪」
それなら・・・
「いつでも迎えられるように準備でもするか」
「えぇ、そうね」
息子が寝ている傍でラピスとキスをする。
「んう~・・・・」
「あら、起きたみたいね」
「お乳をしておきますね」
子持ちの新人メイドのラミィが乳母役をかって出てくれた。
「さてと、それじゃ村に行くか」
「そうね、誰か~御者お願い!視察に出かけるわ~」
息子が生まれた時――――
「オギャア!オギャア!」
「アナタ・・・」
「あぁ、お疲れさん。ラミィ、息子を頼む」
「畏まりました」
俺は初めて子供が生まれた事で名付け親をラピスから頼まれた。
「バアル、決まった?」
「あぁ、息子の名前は――――グリアだ」
グリア・セヴィスと名付け―――たのは良いけど、今に至るまで育児がここまで大変だったとは知らなかった。
だが今は――――
「スクスクと育ってくれると良いな」
「えぇ、そうね」
ラピスと管理している村へ視察しに行きながら愛を深めていくのであった。
次回「弟が来た!~セヴィス家の継承する魔法①~」です。
お楽しみに~(´・ω・`)アイスウマウマ




