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養子の長女、彼氏を連れてくる

サブタイトル「養子の長女、彼氏を連れてくる」

「・・・彼氏と婚約した?!」

「えっ、えぇ。ダメでしょうか?|養父上」


俺の知らないうちに婚約しただと!?


「よくやった!」

「養父上、分かりましたわ。取り敢えず落ち着いて下さいまし」


ちょっと距離を詰めすぎたな


「スマンスマン。お前があまりにも遅く報告するからそこ等辺心配してな。その気が無いのかと」

「そうですか」


今日は俺とリリィはギルドの管轄であり、俺の所持しているもう一つの古参であるクランハウスに居る。

リリィは昔から長年無所属のソロ冒険者として活動しているからだ。


今回は養娘であるリリィの彼氏・・・古参クランハウスの一つ【先導の導き(スコアラ)】のクランリーダーが依頼を受けている為、こうして帰りを待っている。


「まっ、俺は良いとして・・・あのジジィがな~」

「お爺様は致し方ないですからね」


俺は恋人を作るのは問題無い。

幸せになれば猶更。


だがしかし・・・リリィの血の繋がっている祖父のファンタスは孫バカな為、余り男を歓迎しない。

俺の場合は保護活動した関係でウザ絡み以上の良好な関係である。


「まっ、いざという時は・・・お爺様にミンt・・・いえ、なんでもありません」

「ウン、聞かなかった事にしておくよ」


こうして孫バカなじーさんの所為でリリィがいつも以上に力が増す事がある。


「あっ、そうでした。婚約をしているので・・・いつ頃に結婚すれば良いのか、まだ考えているんですが・・・」

「あ~、まだ婚約段階か。んならプランナーと相談してみな、力にはなるさ」


この世界にも結婚という流れはある。

ただ、俺が居た世界とは別で・・・貴族のみに教会しかない。


田舎にも専属の教会があったとしても結婚するには相当なお金が掛かる為、ちゃんとした計画を立てなければ円満な家庭はいつしか破綻してしまう。


「分かりました。取り敢えず彼が戻って来た時に話し合いをしてみます」

「おう」


そして、数時間後――――


「スマン!遅れた!」

「リーダー、お疲れ様っス!リリィ婦人がお待ちっすよ」


どうやらリリィの彼氏らしき男が戻って来た。


「よっ、依頼達成おめでとさん」

「ジョーカー様!?あっ、有り難うございます」


確か、彼の名はレヴシス・ヴァルハーレ。

周囲の者達からは【レヴ】との愛称で親しまれている。

彼は俺の崇拝者だとか。


「あっ、そうだ。リリィの事なんですが―――」

「おー、確か婚約してるんだったな?リリィと一緒にプランナーに相談してみろ」


結婚式をどう計画的に進めてくれるかの相談を受け持つ、それがプランナー。

転生者の中で一人、長年男女の祝福をしつつ前世の仕事を生かしてプランナーの仕事を広めた大天才が居た。


「分かりました。リリィは今どこに?」

「レヴの部屋で書類処理しながら待ってるぞ」


彼は俺に礼儀正しく一礼してリリィの下へさっさと行った。


「リーダーも頑張り屋っすね~」

「だな~」


レヴシスは父親が精霊でじーさんの元弟子。

レヴシスの母親が人間で彼の父親の契約者でじーさんの元二番弟子。

精霊は基本的に精霊使いか精霊や精霊の魔法を扱う職を持った人をパートナーにするか、もしくは上の立場である上位以上の精霊に弟子入りする事が決まりとなる。


「―――よし、今直ぐに相談しに行こう!」

「えぇ、そうね!」


二人が執務室から出て来た。


俺は二人に声をかけて


「(相談しに行くのか)行ってらっしゃい」

「「行って来ます!」」


二人はそう言って出て行った。


そうそう、レヴシスの父親はリリィの父親と母親の幼馴染みだそうだ。


彼の父親自身、人間を娶る事自体初めてだがじーさんがしっかりとした男になる様により一層厳しく鍛え上げたそうだ。


まぁ、その所為で孫の代まであのじーさん嫌われているけども


「んじゃ、ここの分も終えたし、もう戻るわ。じゃ~な~後は頑張れよ~」

「「「お疲れ様で~す」」」


職場環境は良好だな、ウン


「儂の孫が結婚するじゃとぉ?!」


自宅に戻った際、誰かが喋ったのだろう。

じーさんは暴走しようとしていた。


「やかましい」

「アフン?!」


首筋に手刀を入れて落ち着かせる。


「じゃ、じゃがな・・・」

「リリィの超雷電(ギガ・レイン)


俺がボソッと一言、言うと―――


「ひぃっ!?」

「(がぁ~たガタ震えてらぁ~)取り敢えず落ち着いてよく考えろ?リリィが結婚せず、じいさんとの二人暮らし。リリィからの厳しい指導が来るぞ~?」


追撃するとじーさんは震え上がる。


「まっ、アンタが結婚さえ了承すりゃ~問題ねぇんだわ?昔、あの人もアンタからの試練を超えて人間とようやく結婚したろ?」

「・・・ハァ、分かっとる。ただこの先が心配なだけなんじゃよ」


そこ等辺は親らしいっちゃ親らしいな、じーさんは


「心配すんな、そもそもレヴシスを間近で見た事あるが・・・十分成長してるぞ?」

「そうか・・・」


取り敢えず、説得は成功した。

・・・脅し込みで。

次回「大賢者、弟子を取る」です。

お楽しみに~\(^o^)/ウェーイ

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