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秘書のダークエルフと四終帝の長男

サブタイトル「秘書のダークエルフと四終帝(ししゅうてい)の長男」

「恋人・・・ですか?」

「おう、どうだ?誰か付き合いたいって人は居るか?」


とある日、自宅の屋敷で事務処理をしているクリスに話をしていた。

彼はこう見えて500歳の超絶イケメンだ。


「そうですね・・・同族ではありますが・・・スフィアさんとはお付き合いしたいですね」


俺は「そうか」と言って養息子の仕事の半分を終らせておいた。


養父上ちちうえ、お手伝いありがとうございます。お忙しい中」

「いいや、いいさ。んじゃ残りの仕事頑張りな」


クリスに見送られながらもその場を離れた。


「スマン!職場の所に少し顔出してくる!」

「行ってらっしゃい、ジョーカー様」


ラピスの頬にキスをしてそのまま出かける。

そして、いつもの職場である商会に着き、スフィアに声をかけた。


「ご自宅でのお仕事はもう終わりで?」

「あぁ、手が空いてたから息子達の分もやっちゃった★」


机に置いてあった書類に手を出して仕事を始める。

そうだ・・・・ひとつ聞こうとしてたのがあったな


「スフィア、一つ聞こうと思った事があってな」

「何でしょうか?」


紅茶を入れている最中の彼女に俺は余計な事を聞いてしまった。


「好きな男性とか居るか?」


俺がそう言った時に思いっきりガシャーンッと貴重なティーカップを落とした。


「大丈夫か?!」

「えっ・・・あっ、はい大丈夫です」


あまり大丈夫じゃ無さそうなんだが?

取り敢えず俺は時空魔法を使って壊れたティーカップを元の綺麗なティーカップに戻す。


「悪いな、変な事を聞いて」

「いっ、いえ。ただ私はこういう話には疎いので・・・」


彼女はそう言って淹れ直そうとするが、危なっかしく見えるので代わりに俺が淹れる事にした。

取り敢えずスフィアを座らせて落ち着かせる。


「で?どうなんだ?」

「そう、ですね。その・・・私、彼が・・・クリス様が好き、です」


緊張のあまりの拙い言葉だったが、二人の思いは確かに聞いた。


「そうかい、んじゃ俺は応援してるよ」

「あっ、有り難うございます」


俺はラピスに念話を使う。

二人の事を言い


「(―――って事なんだ。どうだ?)」

『(あら、それは嬉しい事ね~、二人の将来が楽しみだわ)』


念話を終えて早速、職場での仕事も一目散に終わらせて屋敷に戻る。

翌日――――


「え?私とクリス様とでエルフの里にですか?」

「あぁ、二人の実親の事で俺も行こうとしてたんだが別の予定が入ってな」


俺は二人にそう言って任せる事にした。


実を言うとこれは嘘だ。


二人をくっ付ける為のアリバイ工作を施した。


「確か私の実親が人間とエルフのハーフですよね?」

「おう、お前を保護した時に孤児院でお世話をしているシスターから手紙を受け取ったんだ」


クリスの本当の親はエルフの里での魔物襲撃で親を亡くしている。

本人が巻き込まれないように事前に王国に転移してそこの孤児院に暫く預かって貰っていた。


「あの時のシスターには育ててくれた事に本当に感謝をしています。彼女のお墓にも後で行っても?」

「おう、任せた」


今現在、エルフの里では人間も獣人達も皆仲良く暮らしている為、環境にも言い小国ではある。


現在の新しい里長に既に連絡を入れておいた。

つまりエルフの里の住民達も俺と同じ側である。


「確か私の親が・・・」

「ダークエルフのアジトで保護したのを記憶しているなぁ~」


スフィアの親はダークエルフの男女が交わってデキた子。

ダークエルフは人間の男女と交わる事だけを許された存在である為、彼女の親は同族から結構恨まれていた。


「スフィアの親の墓もエルフの里の里長に頼んでそこに埋めて貰ってるんだ」

「そうなんですか・・・」


スフィアの不安そうな顔にクリスは優しく頭を撫でる。


「大丈夫、あそこの里長は良い人だ。君の故郷とは違って私達の事を受け入れてくれるよ」

「・・・ですね」


二人は支度を終えて出かける。


「さぁて・・・(おーい、里長ぁ~、いつもの手筈で頼むぞ)」

『(分かりました、ジョーカー様)』


俺は二人の仲の事を楽しみにし、いつも通りに職場へ足を運ぶ。


「―――と言う訳で今日から商会長の一日の挨拶をする事になりました。では、商会長お願いします」

「はいよ~」


その日はどうしても俺が出席して身分を明かさなければいけない日だ。


「おぉ~、あの御方が・・・・」

「俺等はいつも通りに会長って呼べばいいのか?」

「じゃないか?」


商会の社員達には面白い反応が見れた。

次回「エルフの里」です。

お楽しみに~(・A・)ポケ~

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