変わりゆく時代と子孫達のその後②
サブタイトル「変わりゆく時代と子孫達のその後②」
「・・・やぁ、今世の聖女。君を待っていたよ」
「ご報告が遅れてしまい、申し訳ありません。今回は――――」
数十年に一度の聖女による報告会が今、行われている。
「成程、少しだけでも良いから魔物を増やして欲しいと?」
「それぞれの要望は先ほどお話したものだけです。お決まりになりましたら、神託にてお受け取りします」
聖女による報告会が終わり、それぞれの代表の神々の下へ行く。
聖女の報告を逐一話し――――
「ふむ、母上、数百年に一度行われた魔物の氾濫を一度やっておきましょうか?」
「したらば、今世の魔王とその配下の四天王達にも通達せねばな」
「それなら俺が伝えた方が良いっすかね?何度か顔合わせしてるんで」
数分にも満たない会議は直ぐに終わり、直ぐに決まった。
「しかしまぁ~、魔物の氾濫が実は罪を犯した者達を裁く為のイベントだったとは・・・創造しずらいっす、運命様」
「人間は己の欲望を満たす為ならばどんな手段でも厭わない・・・そう言うバグに取り憑かれている悪人が多いのは間違いないな。まっ、最後にはきちんと正しい連中が勝つんだがな」
シムルグとの会話を終えて、神託の神殿に足を踏み入れる。
「待たせたね。君に神託を降ろす」
「有難う御座います。国の代表らに必ず、一言一句間違えず伝えます」
神託を終えて、自分の職場に戻る。
「――――あれっ、ガルデン様何か用で?」
「おっ、来たか。母上から色々と頼まれてよ。俺等全員分の部屋を用意する事にしたんだ」
神々は神聖化した存在。
睡眠や食事などを一切せずにいられる肉体を持つ。
「ほ~、助かります。後でお礼を言いに伺いますね」
「おう、是非ともそうしてくれ」
その前の日は神々の所に食事処さえも用意されていた。
勿論食事を作る側も料理好きな神々が率先していた。
「神の一人としては睡眠になれるとどう変化するのか気になってたんですよね」
「人間達も他の種族達も皆睡眠を取るのに必要だからな」
早速、自分とカナンの住む場所を見に行った。
「あら、来たのね」
「おう、カナンもか」
偶然にも妻のカナンも見に来ていた。
「で?どうだった?住みやすそうだった?」
「えぇ、ここからの職場への出勤になりそうだわ」
そう笑顔になっていったのであった。
次回「神様でも、やってみたい事はあるんです」です。
お楽しみ( ゜Д゜)<あっ!!!