教導国家皇国ドラグマ②
サブタイトル「教導国家皇国ドラグマ②」
「うひょぉ~久しぶりの熱気!」
「ガルデン?居るかしら?」
神殿内部には鍛冶室もあった。
ドワーフが鍛冶を始める時の道具一式も揃っており、作業台やら色々と置いてあった。
「むっ、母上。ボウズを連れて来たんか」
「えぇ、酒好きの貴方が来ないから自ら出向いて来たんですよ。一旦鍛冶は休めて一緒に呑みましょう」
酔いが冷めて俺と一緒に来た創造神様のその優しい言葉に鍛冶の神ガルデン様は息を吐き
「分かったよ。武具等を先に片してから呑みに行くから少し待っててくれ」
皆の下に戻り、ガルデン様が来る事を伝える。
「おぉ~!!あの酒好きの鍛冶神様が?!有り難い!!!」
「あの御方の酒豪ぶりは世界共通ですからな!」
聖騎士たちは皆そう言ってまた盛り上がる。
数分後――――
「待たせてすまんな、さてさてと・・・あぁ、お前達はもう飲み過ぎずにそのまま水飲んで歯ァ磨いて寝とけよ~!明日仕事だろ~?」
「お先に失礼します~♪」
「では私もお暇しますね」
次々と宴会から聖騎士や神父などが自宅へ帰り、代わりに鍛冶の神ガルデン様が座る。
「あぁ後、兄上と姉上と妹が来るから三人の分の用意頼む。足りなかったら俺があそこに置いて置いた武器を使って狩りに行ってくれ」
「養父上、俺もうお腹が一杯なので酔い覚ましに狩りに行って来ます」
クリスがそう言ってガルデン様の作った神弓を持って外に出た。
「行ってらっしゃい!・・・あぁ、そうだ。誰か教導のギルドに寄って幾つか依頼を貰いに行ってくれ。俺の名前で通せるから」
「あっ、では私が行って来ます!」
聖職者の一人がそう言ってその場を離れる。
「あ~な~た~♥むふふ~♥」
「こりゃ~すっかり酔ってるわ。悪い、先にラピス寝かせて来る。サファ、お前の部屋使わせてくれ」
「良いですよ~」
皆がワイワイしている間に俺はラピスを背負い、今はサファイアの部屋になっているラピスの元部屋に入る。
「ほれ、水。一杯飲んで少し寝な」
「うん、分かったわ~♥」
彼女に水を飲ませた後にそのままベッドに横にして寝かせる。
「さてと・・・【防護壁】発動!」
俺は防護壁をラピスの周囲に張り巡らせてそのまま部屋を出る。
因みにあの魔法は彼女でも簡単に解除できる魔法である。
だけど彼女以外の人が触れると俺の張り巡らした探知の魔法に引っ掛かる。
「おう、戻って来たか」
「おっ、早速料理が増えたか」
賑やかしが少しだけ収まった所に戦いの神ケイス様と治癒の神テラン様と商いの神ラハーレ様が既に堪能していた。
「お久しぶりです、ジョーカー。成果は母上から聞いています」
「さいですかラハーレ様。どうぞお酒を一杯」
「オメェの育てた子等は皆、立派になって良かったぜ!もうお前の出る幕は無くなるのか?」
商いの神ラハーレ様にお酒を注いだ後に戦の神ケイス様がそう聞いて来た。
そう言えば・・・
「そうですね・・・もう若人達の時代ですから良し悪しは彼等の器量に身を任せましょう。ケイス様」
「だな・・・あっつあっつ・・・ふーっふーっ・・・・うっまい。んぐ・・・期待しているぞ」
「もう兄さん・・・こっちで熱を醒ませるから・・・ほら、こっち食べて」
戦の神であるケイス様は昔から猫舌である為、無理して食べる事があるから彼等の妹である治癒の神テラン様が食事の管理をしている。
「さてと・・・・俺は母上の様子を見て来ますよ兄上」
「おう、頼むわ。あの後またラッパ飲みしたからなァ~」
自由な神様って凄いな・・・・
「あっ、そう言えば・・・ジョーカーさん。よろしいのですか?ラピスちゃん以外の女性も娶らずに」
「テラン様、俺の事は大昔から知ってるでしょう?俺が愛するのは生涯でたった一人の・・・彼女だけですから」
さてと、片付けはやりますか。
一応主催者だし
「んじゃ、俺片付けるのでアグネス様をお願いしますね」
「あぁ、そうするよ。じゃあね」
神様達は神域にある神殿に帰って行った。
「う~ん・・・酔いが醒めたわ。水、もう一杯貰って良い?」
「あぁ、良いよ」
空のコップに水をもう一杯入れてラピスに渡す。
彼女は一気に飲み干して
「義妹が客間を用意しているらしいから後でそこで寝ましょう」
「あぁ、分かった。結構暗くなったしな」
本来は外が暗くなる前に帰ろうと思ったが宴会が長引いてしまったので既にスフィアに連絡を入れて一日泊まる事にした。
次回「聖女への試練」です。
お楽しみに~( ・´ー・`)ダニィ?!




