8:長男、壊れる
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――ダンジョンから帰還した俺は、さっそく王都に戻って飯屋に入っていた。
にしてもさっきからみんながチラチラと俺の服を見てくるなぁ。
黒龍の鱗で革鎧を作り、フェンリルの毛皮でフード付きのコートを作ってみたんだが、やっぱり違和感あるだろうか? あんまり強いモンスターじゃなかったしな。
まぁいいや。10万年ぶりのまともなご飯だし、いっぱい食べよっと! もうモンスターの生肉は食べ飽きたからなー。
「店長、なんかうまいもんくれ!」
「へっ、へい! ……って、よく見たらテメェFランクのアンリじゃねぇか!?」
フードの下に隠れた俺の顔を見るや、店長の視線が侮蔑に染まる。
他の客たちも俺だと分かるや、なんだか嘲るような目をし始めた。
はて、俺はこの人たちになにか馬鹿にされるようなことをしたのだろうか? もう昔のことなんて覚えてないんだが。
「ちっ、すげーもん着てるからどこの上級魔法使いと思ったらテメーかよ。どこで盗んだんだよソレ」
「盗んでないぞ。それよりもメシくれ。料理名は忘れた」
「はぁ? 意味わかんねーよ。つーかテメェみたいな貧乏人に席使わせるより、毎日来てくださるようなお客様を優先したいんだよ。つうわけで出てけやゴミ」
「そうか」
俺は店長の顎にアッパーを叩きこんだ。
彼は「ゴガァッ!?」という悲鳴を上げながら一瞬でぶっ飛び、天井に頭が刺さって抜けなくなる。
その瞬間、俺を嘲っていた他の客たちも騒ぎ始めた。
「なッ、テメェ何やってるんだよーーーッ!?」
「うわぁっ、警備兵を呼べ!」
「つかアイツなにした!? 手元が全然見えなかったぞ!」
わーわーと慌て出す人たち。
はて、なにかおかしなことをしただろうか?
ご飯が食べたかったのに食べさせてくれないというからぶっ倒して食べることにしただけなんだが?
「ダンジョンではこれが普通だったんだが……あ、世間ではオカネってやつがいるんだったな! ここ置いとくぞ店長」
たしか金色っぽいモノのことをカネというんだったか。
俺はアラクネーの糸から作っためっちゃ物が入る謎袋から、黄金鳥のくちばしを取り出した。
通貨の価値なんて忘れてしまったが、まぁ一食のメシ代くらいにはなるだろう。
「さぁ食べよ食べよ……って、店長ぶっ飛ばしちゃったからメシ食えないじゃん。しょうがないからそこのアンタ、代わりに作ってくれるか?」
「えッ!? あっ、ハイッ!?」
うろたえていた客の一人を厨房に向かわせる。
さーてこれでようやくご飯が食べれるぞ! おなかいっぱい食べて、今日から長男としてまた頑張らないとなーっと!
・のちに黄金鳥のくちばし(※城が建てられる価値)をもらった店長は仕事を辞めて豪遊生活をはじめ、テキトーに声をかけた客はプロ料理人の才能に覚醒しました。
【作者からのお願い】
「俺も長男っ!」という方は、
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「いや、長男じゃないよ……」って方も諦めなければ長男なので『☆5』でお願いします!
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