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2度目の転生へ

投稿遅れて申し訳ありません!

リアルが少々忙しかったものでして…

《……ください。悠慈さん、目を開けてください。》


うるせーな、俺はもう死んだんだよ。もう少し寝かしてくれよ。


《あなたの肉体はたしかになくなってしまいましたが、私がいるじゃありませんか。あなたに私の体をあげましょう。》


あげるって……、どうやってさ。


《とりあえず目を開けてください。話はそれからです。》


そう言われるがままに俺は目を開けた。いや、正確に言うなら目を開けようと思ったと言うべきか。

目を開けるとそこはまたもや見知らぬ世界にいた。


「なぁ、ここどこ?」

《さぁ、私にもわかりません。体の主導権はあなたにありますから。》

「主導権?なんのこと言ってるんだ?」

《とりあえず、後方にある川にでも行ってご自分の顔を見ればわかりますよ。百聞は一見に如かずですから。》


俺は言われた通り川の方へ歩いていき、川に映る自分の姿を見て驚愕した。

俺じゃない。正確に言えば向こうの世界で創造神さんの顔になっていた。そう、美女?美男?どっちかわからないが、あの整った美しい顔が水面には写っていたのだ。


「え?これ俺?」

《そうですよ。あなたは刺されて死んだことにより肉体は失われました。しかし、それに気づいた私がこの体をあげたというわけですよ。》


なんだか、創造神さんの誇っている姿が見えた気がした。


「それはどうもありがとう。んで、なんでこんななんもないところに俺は寝転んでるわけ?」

《不明です。この世界は私が作った世界じゃありませんし。》


いくら人がいる場所を探すと言えども、こんなだだっ広い場所をあてもなく彷徨ってたらきりがない。


「なあ、この体って創造神さんのものだろ?なんか神様の力とかでパッと見つけられないの?」

《今の私の体の主導権は悠慈さん、あなたですから、私にはどうしようもありません。それとお願いというか頼みがあるのですが。》

「ん?何?」

《創造神さんって呼び方は少し堅苦しいので、何か呼び方を考えてはいただけないでしょうか。》

「そんな大事なもの俺が勝手に決めていいの?」

《ええ。これから一心同体ですからね。呼びやすい名前で結構です。》


呼び名か〜。創造神さん……創造神、何かどこかの神話とかでいい名前の神様とかいたかなぁ。いや、ここでパクるってのもナンセンスか。何かないかなぁ。


「創造神、創造、創る、クリエイト……クーリってのはどう?」

《クーリ……いい名前です。では今度から私のことはクーリとお呼びください。私もユウジとお呼びしてよろしいですか?》

「もちろんいいとも!」

《では、これからはユウジとお呼びしますね。さて、先程の話の続きですが、探すことは簡単ですよ。なんならここからでも見える位置にありますから。目を凝らしてよく周りを見てみてください。》


俺は言われた通り目を凝らして辺りを見渡した。

すると俺はあることに気づいた。

信じられないほど視力がいいのだ。これもこの体のおかげなのだろうか。

俺はそのことに感動しながら少し遠くの方に少し雰囲気が変わった場所を見つけた。


「なぁ、そのクーリが言ってたのってアレのこと?」

《左様でございます。あそこにおそらく結界のようなものが張られているものと推測します。》

「てことはあそこに何かしらがあるってことだな。ま、少し遠いけど歩くか。」


俺は1人、遠くに見える結界の元へ歩き出した。



「なぁ、妹、紫織は向こうで元気にしてると思うか?」

《いいえ。》

「なっ……!?そんな、今あいつどうなってるんだよ?」

《最後までちゃんとお聞きください。妹君もこちらの世界に来ております。そして、ヒヨリという少女も。》

「は?こっちの世界に来てる?なら今あいつらはどこにいるんだよ?」

《すみません。残念ながら場所までは……》

「そりゃそうだよな……。でもなんでこっちにいるってわかったんだ?」

《通常、人と人とは互いに何かしら相手を信じられない部分が存在します。しかし、たまに互いが完全に信用しているケースがあります。その場合、人には見えませんが"赤い糸"というもので繋がれます。その赤い糸で結ばれた2人は何度生まれ変わろうと、転生しようと離れることはありません。そして、その糸はあなたと妹さんとの間に結ばれています。》

「そうなのか……。でもよかった。この世界のどこかには紫織もいるんだな。でもなんでヒヨリまでもこっちにいるんだ?」

《ヒヨリ様はあなたに恩義を感じている、いえ、それ以上に彼女の生きる意味があなたになったのです。それ故に赤い糸で結ばれてなくてもこちらの世界に来れたのではないかと推測します。》

「そんなに俺に恩義を感じてたのか……。なんだか悪いことしたな。」

《本当にそうでしょうか?ユウジが助け出したからこそ彼女は救われたのです。結果的には助けた相手に殺されてしまいましたが、それでもあなたはたくさんの人を救ったのです。その中の1人や2人が恩義を感じてあなたについてくるのは当然だと思いますよ。》

「そうは言っても人の人生をどうこうしていい道理なんてないさ。例えそれが妹であろうとも。」

《ユウジとしては感謝される所以がないと?》

「そうだな。俺が勝手に助けただけだ。それは自己満足でしかないからな。」

《……ならば、今回向こうが私たちに気づかなかった場合は?》

「助けを求めているなら助ける。それ以外で干渉することもないさ。」

《貴方は随分と冷めているのですね……おや、そろそろつきますね。》


しばらく歩きながらクーリと話していたら、もうすぐそこに先程結界があると言っていた場所があった。


「どんな世界なんだろうな、ここ。」

《そうですね。まぁ大丈夫ですよ。私は神なので。》

「えらい自信あるんだな。」

《ええ、ちょっとやそっとじゃ私たちの体に傷をつけることはできませんからね。》

「なら安心だな。」


さて、ようやく結界の前までやって来たわけだが。


「よっしゃ!行くぞ!」

《あ、お待ち……》

「え?」


クーリが何かを言いかけるのを聞く前に踏み入ってしまった。


"ビーーー"


警報音が鳴り出してしまった。


《だから言ったのに。》

「いや、何も言ってないだろ。先言ってくれよ!」

《ユウジがせっかちなせいです。私は悪くありません。》

「いや、こっちこそ悪くないね!」

《いいえ、私は悪くありません。》


俺とクーリで言い合いしてると周りを警備の人たちが取り囲んでいた。


「貴様!何者だ!」

「いや、怪しいものではないんです。えーっと……」


《ユウジ、私と変わってください。私がこの人たちに説明します。》

〈それは助かる!頼む!〉


「おい!だからお前は何者なんだ!」

『申し訳ありません。実は今日ここの国の学校に入学するために来た者でして。ここの国がどこから入れば良いのか知らなかった者で……。』

「ふむ、そうか。それは悪いことをしたな。ここの国に入るときは正門から入るんだ。今度から気をつけるんだぞ。」

『はい。ご助言痛み入ります。』


そう言って俺(inクーリ)はその場を後にした。


〈おいおい、うまく言ったな!でも、なんでクーリはここの国で入学が行われてるって知ってたんだ?〉

『私の力で事前にこの国の事情は知っておりました。そして、分身能力を使って事前にここの国の学校に入学試験の手続きを済ませておきました。』

〈は?いや、試験受けるの?俺が?なんで?〉

『私からのプレゼントとお思いください。優しさですよ、優しさ。』

〈いや、へんな優しさ押し付けるなよ!学校とかいい思い出ないんだけど。〉

『まぁまぁそう言わずに、騙されたと思って。』

〈いや、事実騙されたんだよ。〉

『まぁ何かあれば私がその相手を分子レベルにまで分解してあげますよ。なんなら存在ごと。でも殺すのはダメです。私は創る神ですから。』

〈いや、分子にまで分解したらそれってもう死んでるのとさほど変わらないから。それと怖すぎ。〉

『まぁいざとなれば私を頼ってくればいいんですよ。』

〈わかったわかった。仕方ないから入学試験受けるよ。でもここの言語とか知らないぞ?〉

『そこもぬかりはありません。筆記試験は私に変わっていただければ満点を取って見せましょう。』

〈いや、合格者の平均ちょい下くらいで頼む。実技は俺がやればいいかな?〉

『ええ、筆記は平均ちょい下くらいを取ってきます。ですからユウジには実技の方をお願いします。でもなぜ満点を目指さないのですか?』

〈俺は目立つのが好きじゃないのさ。ただそんだけ。〉

『なるほど。なら、仕方ありませんね。では早速試験会場に向かいましょう。向かうがてらにここのことと今の私たちの状況を少し説明しましょうか。』

〈うん。よろしく頼むよ。〉

『ここは日本語で言うと魔術師育成都市だそうです。通称、開発都市と言うそうです。そしてここは、魔術を使える者のみが入れる場所のようです。そして私たちは向こうの世界、魔術のない世界から来ました。』

〈それってつまり?〉

『私たちには魔術なんてものは使えないのです。』

〈詰んでんじゃねぇか!〉

『魔術が使えないのは、私が神だからですね。』

〈ですね、じゃねぇよ。初っ端から詰んでるとか……。もし魔術が使えないってバレたらどうなるの?〉

『さぁ、でも魔術とは魔法の下位のもので、何か道具を使わないと発動しないのが魔術です。それなら私たちでもごまかせますよ。』

〈ほ、ほんとか!よかったぜ。一安心だな。〉


しばらく歩くと一定の方向へ歩いていく列が見えた。


『あれがどうやら入学試験会場に向かう列のようですね。あれについていくとしましょうか。』


そうして俺たちはその列に合流した。


『ここには4つの学校があり、その中でも1番低いところに申し込んでおきました。万が一入れないと困りますので。』

〈りょーかい!ならまず最初の筆記は頼むぜ!合格平均のちょい下だからな?わかったか?〉

『はい、わかってます。』


しばらく歩くと学校の目の前まで来た。デカイ。ここが1番低いところとは思えないようなデカさだ。


『私たちの席は4階のようですね。』


俺(inクーリ)は4階の自分の受験する席へと座った。すると小声で話す声が聞こえた。


「あの銀髪の女の子綺麗〜」

「ほんとすごい美人!」


〈なぁ、後ろの方で聞こえてくる銀髪の女の子って俺らのことかな?〉

『そうかもしれないですね。消しますか?』

〈いや、消さなくていいから!〉


"キーンコーンカーンコーン"


試験開始の合図が鳴り響く。

一斉に紙を裏返し、鉛筆の走る音が鳴り出す。


〜15分後〜


《はい、終わりましたよ。》

〈はや!いや、この試験の試験時間って100分じゃなかった?〉

《大丈夫ですよ。ちゃんと合格者平均ちょい下になるようにしておきましたから。》

〈怖いからいちよう見直してくれよ?俺ここの世界の文字読めないからあってるのか間違ってるのかわからないから。〉

《そういえばそうでしたね。あとで簡単な読み書きはできるようにしておきましょう。》

〈サンキュー!〉


"キーンコーンカーンコーン"


「そこまで!回答を裏にしてください。教師が回収しますからしばらくお待ちください。回収後、休憩時間が1時間ほどあってからまたこちらの教室にお集まりください。それから体育館の方へ移動します。」


〈そういや、ここの世界の人喋る言葉は日本語なんだな。〉

《音声言語が一緒で良かったですね。》

〈ほんと、俺も何言ってるか理解できるから助かるよ。1時間の休憩どうしよっか?〉

《とりあえず、この体はユウジに返します。それから食堂にでも行ってみましょう。》


俺(in悠慈)になると、早速食堂へ向かった。













このあとすぐに続きを書き始めます。

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いつも見てくれてありがとうございます! 今後ともよろしくお願いします!
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