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最弱スライム使いの最強魔導  作者: あいうえワをん
二章 ブロランカの奴隷
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51 オーソン2

 元王国八星騎士、"重装"の二つ名を持つオーソン・ダグネルは貧しい下級騎士の家に生まれる。


 スキルを調べる鑑定紙の前でオーソンの両親は祈るような気持ちで文字が浮かび上がるのを見つめていた。


 スキルが授けられるのは三人に一人と言われている。有用なスキルとなればさらに数は少なくなる。


 下級騎士の家に生まれた以上、何らかの戦闘系スキルを持って生まれなければ出世は望めない。


 やがて浮かび上がった文字列に父と母は歓喜した。


 百人に一人のダブルスキル。しかも『気配感知』にレアな『全身武闘』である。


 かつて、ダグネル家の始祖はこの『全身武闘』のスキルで上級貴族の護衛を務め、名を馳せた。


 息子も始祖と同じく、高貴な人間の護衛役としてダグネル家の名を高めてくれるだろう。彼の未来は約束されたも同然であった。


 だが、問題があった。


『全身武闘』スキルは体力を著しく消耗する。生来の虚弱体質のオーソンは一呼吸『全身武闘』スキルを使うだけで寝込んだ。


 折しも王都では病が流行していた。


 スキルに体力を奪われた幼いオーソンは病に抵抗する力を持たず、数ヶ月生死の境を彷徨う。


 オーソンの薬代、施療院の治療代、滋養強壮作用のポーションの代金でさらに貧しくなるダグネル家。


 そんな中、両親も病に罹り二人ともあえなく命を落とした。


 一命を取りとめたが孤児となったオーソンに救いの手を差し伸べたのは同じ騎士階級で父の友人であった。


 その家にはオーソンより一つ下の娘がいた。


 アリダ。


 後にオーソンの婚約者となる女性であり、アシュター第一王子が愛した女性でもある。

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