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二日目午前 買い物の前に(物は大事に)

小洒落たカフェで恋人たちの団欒…

とはなかなかいかないようです。

カフェで二人。見つめ合う二人。

周りなんか目に入らない若い二人。

ふぅー、まぁこう見えてもおかしくないですわな。

実際は不自然にならないように四苦八苦してる真っ最中なワケです。


『これから武器の説明をするワケだが、職毎の制限は把握してるな?』

「わたくしは刃物はダメなのですわ」


二人無言でも不自然だし、口に出せる時は喋る作戦ね?OK!


「私はナイフ使いな?」

「私はもうダメって言ったでしょ?さっき」


なんかノエルちゃんが必死だ?それにさっき?なんだろ?


『お嬢はマスターに自分の事を俺って言って欲しいみたいだぜ?』

そ、そう言う意味だったのか…こだわりポイントがよく分からないがそういう事なら頑張ってみよう。


「お、俺…か…」

「そう、そうですわ!」


なんかノエルちゃん喜色満面っていう感じ。

喜んでくれるならまぁいいか…かなり恥ずかしいんだけどね。ホントは。



『普通、どんなに丈夫なモノでも、いつかは壊れるよな?武器だって普通に斬りまくり叩きまくれば壊れる。』

「ええ」

「はい」

『で、ここからは世界の法典(ルールブック)によるメタ視点だが、ルールに則って武器スキルを発動させてる限り、実は壊れない。』

「そ、そんなどうやって?…」


モノがいつか壊れるなんて当たり前だ。それが壊れない方法があるなんて聞いてびびって声に出してしまった。

正面のノエルちゃんは不用意な俺に抗議するように、目線が冷たい…


「(ふぅと溜息を吐きながら)やり方があるのですわ…何かはわたくしも存じ上げませんけど。」


ノエルちゃんフォロー最高!

よし、これでしばらく黙ってても大丈夫だと、テーブルに置いた両手で握った茎さまをすがるように眺めた。え?握るの大丈夫なのかって?流石にもう怖くないですよ。多分…


『そんなに見つめるなよマスター。照れるぜ。それにその視線の方向だと…まぁいいか』


なんか気になることが聞こえたが後回し。


『簡単なことさ。敵を攻撃するとき、今クラスのスキルを使うんだと考えながら、心のダイスを振るのさ。成功すると、そうだなぁ、勝手に体が動いて攻撃する感じになる。間違ってもダイスのイメージの前に体を動かそうとしてはいけない。』


!!これは驚きだ!!!

まさか目の前の敵を攻撃する時、サイコロ振るのをイメージする奴なんていやしない!

これを聞いたら、今の冒険者達が武器を普通に壊してる理由も納得だ!


興奮のあまり、茎さまを握る手に力が入る。ひょっとしたら目つきも怪しいかもしれないが、そうも言ってられない位の話なんだ。


『壊れないだけではなく、体の疲労もない。華奢な女の子がハンマー振り回してても、それがルールに合うものでスキルでの動作ならば全く。』


ノエルちゃんも頭がいい娘だから、これがどんな事を意味するのか分かってる。目を伏せ顔は上気し、一生懸命事態を把握しようとしている。うん、ものすごくカワイイ。普段のツンツンや元気なのもいいがこれもまたイイ!ぐへへへ…


『@おーいマスター戻ってこーい』


危ない危ない。またどっかに行っちゃうとこだった。


『これらのことは、咄嗟に出来ることじゃないから、身につくまで充分な訓練が必要だ。出来るようになってやっと狩に行けるようになる。』


さっきからずっと俯いてたノエルちゃんが瞳を潤ませながら俺を見て、


「や、優しくしてね?」


ドキューン!

それは男なら色々勘違いしちゃうからやめてー(汗)

てか、ノエルちゃんに殴りかかったりしないからね。

木とかカカシとか、やりようあるでしょ?(汗汗)


――――


店内で一人ぼーっと座って周りを眺めていた男の視点。



なんか美形の男女が入ってきたな。デートか?ムカつく。


お?女の子料理出来ないって自慢してるぞ?

まぁお嬢様っぽいから箱入りなんだろうな。

それに対して男はなんだ?ナイフ使いって食う専門?

あ、女の子キレてる。散々話してるのに聞く耳持たない男はやだねー

どうやら男も料理始める気になったか?

あ、無言の攻防だ。納得したのか?

いや違うな。あの男、おっぱいガン見してハーハーいってる。ヤベー奴。

あれ?でもお嬢様も顔赤くしてるぞ?

これどんなやりとりなんだ?


あー

お嬢様陥落した!

料理何処いったー!

すげーうらやましい!魔の森でモンスターに喰われちまえばいいんだ!ムカつく!!

あらすじ 男が悶々とした。


ちょっと魔が差しただけなんです。

負担の三倍くらい時間も精神力も使いました。

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