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二日目 教会へのご挨拶

ここから二日目の出来事になります。

これからメタ度が下がり恋愛度が上がるハズ。

(妄想度は微妙)


個人的にダイスのアクセサリーは可愛いと思うのですが、世間の目が厳しそうです。

昨日は本当に長くて大変な一日だった。

色々ありすぎて、もうずっと昨日のままから抜け出せないかと覚悟したくらいだ。

そしてノエルちゃんと(心の何かの障害的な)一線を超えた日、として国民の祝日にしたい。

うむーいっちょ偉くなってやるか。(おいおい)


朝のまどろみの中、そんな幸せに浸っていると、


『おーいマスター、恒例の妄想中のとこワリーが、お嬢着いたみたいだぜ?』


今朝から無言だった茎さまが彼女(ステキなレディ)を感じ取ったらしく話しかけて来た。ベルボーイも務める優秀な男だ。茎だけど。


俺は小走りで玄関まで迎えに行く。

ひ弱が走って大丈夫か?って?

このうち狭くて二間しかないから大丈夫さ。

5メートルダッシュで倒れるやつがいたら見てみたい。(最有力 俺)


玄関を開けると、白地のブラウスに厚手の毛のこげ茶の釣りスカートの天使が降臨していた。

一瞬目が合い、お互い頬を赤くし目を伏せ、また目が合う。モジモジ。


『お前さんたち...コントかよ?』


幸せタイムに茶々を入れるとは、茎さまにも何か罰をお与えて差し上げないといけませんね。

女の子を扉で待たせるわけにもいかないので、俺から声をかける。


「おはよう、ノエルちゃん。待った?」

「おはようえっくん。うんうんわたくしも今来たところよ?」

『待ち合わせかよ!』


気まずいとも違うこのフワフワした空気感はいったい何と呼べばいいのだろうか?

恥ずかしいけど心地よいので、何とか名前を付けて保存しておきたいのだけれど。


埒が明かないと茎さまに急かされ、二人と一本、通りに出てまず向かうは「ダイス神殿」。


字面がヤバいが、目的地は意外にこじんまりした石造りの建物で、奥に 如何にも女神様 という感じの像が祀られていた。


よく見えないけど、イヤリングとかネックレスとかの小物がサイコロをモチーフに統一されているっぽい。

へー、凝ってるな。

俺は目があまり良くないので目を細めて凝視すると、どうやらドレスの中にも格子模様に紛れるようにしてサイコロが埋まっている。

この教団のサイコロに対する執着は凄いな♪


『@なぁマスター…』


ん? @付きで呼びかけて来た茎さまは、目線でノエルちゃんの方を見るように促して来た気がする。

ん??? 茎さまに目なんて無いのに目線で?

超能力者か?あーそうでしたね…

この超能力はなんて名前なんだろう?


あーイカンイカン。そうだった、

慌てて横に立つノエルちゃんの様子を伺うと、胸を張り手を腰に当て鼻息の荒い女神がいた!


おお〜! 女神を前にしても輝いているMy(これ大事)女神は流石の美少女っぷりパネーっす!

じゃなくて、ノエルちゃんこの女神様の使徒になるのに張り合ってて大丈夫かな?


ふと視線が合ったら顔を真っ赤にしてた。

かわいい。ステキ。可愛いければなんでもいいじゃない。よし、OK。


続いて、教団への信者登録しに、祭壇に佇む司祭っぽい人に声をかける。


「我がダイス教団に何かご用ですかな?」

「はい、昨夜ダイス神からの啓示を受けまして…信徒として登録に参りました。」


ノエルちゃんは器用な人で、状況や対象により口調や声のトーンさえも操ることが出来る才女だ。

常に口調が気弱でオドオドしてる俺とは大違いなのだ!

ヤベェ……凹んできた…


「なんと、女神様のお声を直接ですと!さぁさぁこちらへ…」


目の色を変えた司祭に連れられて祭壇に連れていかれるノエルちゃん。

祭壇の上に置いてある大きな本は経典のようなものだろうか?

興奮した感じでページを捲りながらノエルちゃんに色々聞いているようだ。


実は昨日の夜ノエルちゃんが神官となったときに、教団への登録とその対応方法についてはある程度内部打ち合わせ済みだったりする。

だって、信者でもないものが、突然神官に目覚めたりはあり得ないのだ。

それをある程度無理を覚悟に押し通すにはストーリーが必要でしょ?


一応そんな骨子は考えてあっても、あとの実践は相手がどう出るかわからない以上、臨機応変にこなすしかなく… 才女のノエルちゃんに任せ俺は見守ることしかできないのであった。あははは泣


それもどうにか無事にクリアできたらしく、ノエルちゃんが会心の笑顔で帰ってきた。

ヤバい、女神の笑顔に撃ち抜かれて俺の体は穴だらけだ!(女神の笑顔はマシンガンか!)


ちょっと左に傾いて

ちょっと上目遣いで

ちょっと右手で右の茶色い艶のある髪をかき分けて

右耳につけられたダイスをモチーフにしたイアリングが目に入ってくる。

あ、嘘です。右耳とうなじと髪に夢中です。はい。


「ど…どうかしら?」

「か…かわいい…」


見つめ合う二人。

止まる時間。

すかさず邪魔に入る茎さま。くそう。


『おーいもう行くぞー』


ちなみに貰ったイアリングは 聖印(ホーリーシンボル)といって、アンデッドと戦うときに必要なアイテムなんだそうな。かわいいだけの飾りじゃなかったのね。



あらすじ ノエルちゃん使徒になる。

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