転生先は…
今日は俺の勝負の日だ。応募の中には対決で勝ったものが権利をゲットできるものもあったので今日はそこを攻めるしかない!
様々な転生権にチャレンジするも体力勝負が多数を占めており、ひょろひょろな俺には不利な挑戦ばかりであった。
何度も何度も挑戦しては敗れ、挑戦しては敗れを繰り返し残り時間があと30分を過ぎた。
そこまで来てしまったからにはこれが運命なんだろうか。
底辺になって来来世に期待するしかないのかという考えが頭の中を占めていく。
「まだだ!まだ諦めてしまうものか!チャンスはまだあるはずだ!勝負を諦めたら次もきっと妥協する事になる!ソルジャー時代に時間はないばかりだったじゃないか!残り時間足掻いてやる!」
思わず大声をあげてしまった。
幸いにも周りに他の転生者がいなかったので恥ずかしさは皆無だ。
パチパチパチパチと拍手が聞こえる。
「素晴らしい♪苦しい時でもやり抜こうとするその精神感動したよ♪」
背中に羽が生えているイケメンがそこにはいた。
恥ずかしい!筒抜けだったとは不覚!
まぁ褒めてくれるのはいいがこちとら時間がない。軽くあしらわねば!
「聞かれていたとは恥ずかしい限りです。
もっと時間があればお話する事もできたでしょうが、お聞きの通りで私には時間がありませんので失礼します。」
足早に去ろうとしたら肩を掴まれてしまった。
「まぁ待ちたまえよ。私はこれでもある転生先の面接をしていてね。話を聞いてみるだけの価値はあると思うぞ。」
なんだと?面接官!?
どの転生先でも面接官はかなり忙しそうに見えるのになんでこのイケメンはこんなとこでフラフラしてるんだ?
面接官がいるということはかなり優遇される転生先だがなんで俺なんだ?
怪しいか?しかし、ここは天界だし悪どいのはないはずだし…
ただ俺の残り時間も厳しいのはある。ここはなんとか転生できるように賭けるしかないかもしれない。
「…わかりました。面接官の方と会うことができるのは非常に幸運だと思います。話を聞かせて下さい。」
「話が早くて助かるよ。
じゃ簡単な概要だけど君がいた銀河とはまた別の銀河で生物の監視員と引率をやってもらいたいって事だね。
滅多な事では死ぬ事はないし、定年を迎えて自分から転生したいと言わない限りは安定している職業といったところだね。加えて先輩に当たる人たちもフレンドリーでアットホームな転生先だ。今まで自分から転生したいと言った先人は0だし。」
イケメンスマイルで爽やかに、説明する。内容はかなり楽そうで安定していそうじゃないのか。しかも人たちというワードもでた。人型の転生は大人気で面接にすら進まなかったのだから。しかし!人型の転生チャンスだ!最悪自分から転生したいと言えばなんとでも
「…わかりました!俺で大丈夫であるなら是非とも!是非とも転生させてください!」
「素早い判断もいいね。この転生に向いているよ。では君の残り時間もあとわずかだし契約をしようか。」
どこからだしたのだろうか契約書とペンがでてきた。
契約者欄に自分の名前をサインした。
色々書いてあったが転生できる事が嬉しすぎてあまり読んでなかった。
「書けたね♪これで転生手続きは大丈夫だ。おめでとう!来世に期待しよう♪」
「ありがとうございます。しかし監視員と引率って具体的にはどんな転生先なんでしょか?」
「