就職活動をしてみよう!
小説書くのはなかなか難しいですね。
誤字脱字、または文章構成などでご指摘あればお願いします。
おぉ…ミミズが降ってきたわ。何ここ怖い。
「いやーまさか干からびて死んでまうとは辛かった。豪雨で土の中で溺れかけてやっと地上にでたら今度はあっついあっつい陽射しやもんなぁ…あの苦しみはないな…次はさすがにましなもんに生まれ変わらんと!」
ミミズが喋った!キモい!
なんでもありだな天界って。
そのミミズはミミズとは思えない速度で足早に転生先のブースへと去って行った。
「あの方はつい先日転生した方なのですが、転生チャレンジに挑戦していている方です。転生チャレンジは100回生まれ変わると転生優先権のチャンスが貰える為、ミミズやミジンコなどの弱い生物に転生してますね。ただ、100回も死ぬ苦しみを味わうのでしんどいとこではあるんですけどね。しかも優先権を貰えるチャンスだけで確実ではないですし…でもこの様な仕様がないと不人気の生き物は生まれないですから。」
「一長一短か。とりあえずどんなのを募集しているのか見てみるか。ありがとう。」
「どういたしまして。ではあなたの来世に幸多き事を祈ります。」
さて、転生先のブースでも覗いてみるか。
そこはまるで就職フォーラムとでも表現したらいいのだろうか。熱気がすごいし、なにやら物販もしている。
死んでから就職活動するのかよ。
で、どれどれ人気のあるとこを覗いてみるか。
羽の生えた若いがしっかりしていそうな男が熱い説明をしている。
「…その生活は豪華絢爛!衣食住に困ることは絶対にありません!何故ならこの王族が統治している地域はかなり安定しており、あと100年は安泰である事は天界が保証します!という事はあなたが転生して生を全うするまで気にする必要なし!
そしてさらに王と王妃が容姿端麗である為生まれるあなたももれなくイケメン!
今までついてなかったあなた方!前世で辛かったあなた方!ハーレム築くのも自由!名君となろうが暴君となろうが大丈夫!今こそ王族になってみませんか?
王族になりたいかー!」
オオー!なりたい!非常に惹かれるな。
しかしものすごい人だな。中には鳥とかあれは…魚か。いろんなのがおるな。
「王族になりたい方は面接ブースにて適応など調べますので順番にお願いします。整理券を渡すので待っていてくださいね。」
真っ白な紙を一応もらったがしばらくすると整理券番号が浮かんでくる。俺の整理券番号は2865932番だった。とてつもない人気だ。
ここまで待つとか修行だろおい。
ふと整理券の裏側を見ると注意書があった。
*転生先を決めるのは極力早めにお願いします。期限は天界時間で96時間です。これを過ぎると強制的に希望以外の生物になります。
また、転生先が複数ある方は期限までに転生先を決めてください。
あなたの期限は残り88時間です。
まじかよ!転生の期限あんのかよ!
よく考えんといかんけど早めに決めないかんじゃないのよ!
様々なブースを立ち寄ってみたがどれもなりたいと思ったのは人気が凄まじく、転生チャレンジにかける気持ちもわかってきた。
結局決めきれずにうろうろしていた突然場内にブザーが鳴り響く。
するとどうだろうか。ブースにいた転生待ちの面々が離れていく。あれだけ熱狂していたのにいったいどうしたんだ?
「本日の転生ブースの営業時間は終了致しました。現在面接している方以外は退出をお願いします。繰り返します。
本日の…」
綺麗な声のアナウンスが流れる。
おいおいあの世で定時があるのかよ。さすが天界。ホワイトだな。
しかし、制限時間ありか。どうすっかな。
転生待ち宿舎なんてのもあるらしいしそこで考えてみるか。
そこは一人はいったら余裕がないような蜂の巣みたいな宿舎だった。
カプセルホテルみたいなもんだ。
そこは前世の行き方に合わせて部屋の内容が勝手に変わるそうだ。
ミミズ先輩は入った瞬間部屋が土で埋もれていた。しかもふわっふわのやわらかい土だ。
魚が入ると綺麗な水でいっぱいなアクアリウムみたいになっている。
前世が人間のおれはどうなるんだ?
恐る恐る入ってみるとテンピュールのマットにふっかふかの布団だった。
生きてる間に一度は夢見たセットだ。
さすが天界。ぱねぇっす。
さて、宿が安心できたところで情報集めようとしたが既にみんなカプセルで休んでいる。
ロビーには掲示板があり明日の転生ブースは天界時間午前10時からですと表示されている。こりゃ明日まで待つしかないな。今が天界時間で午後6時。残りは83時間。で、地球にいた時と同じ様に24時間で1日が終わるみたいだ。
明日の10時から転生ブースが開くとしてその時点で残り時間は65時間。まだ余裕はあるがあまり悠長に構えてられない。
転生先はいくつか確保できるみたいだし明日は片っ端から応募してみよう。
とりあえず今日はふっかふかの布団でいい気持ちになっておこう。