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南溟の断証(ゴリアール)  作者: 雅夢
第二章 台湾沖海空戦「太刀魚が空を翔んだ日、鴨と七面鳥は愚かに踊る。」
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踊る鴨と七面鳥 Ⅷ

装甲巡洋艦「三種」VS米急降下爆撃機&雷撃機です。

踊る鴨と七面鳥


「左一五〇、高度四〇〇〇に降爆(急降下爆撃機の別称)三、その後方に同じく二!」

「右八〇に雷撃機四、近づく!」

「電探室より、左一一〇低空に反応多数有り、船団に向かう!」

 装甲巡洋艦「三種」の前檣楼の最上部、防空指揮所には艦上各所の見張員や電探からの情報が次々と舞い込んできた。

「通信長、船団護衛司令部に連絡、❝一部敵機、船団に向かう❞、以上だ。」

 艦長の有川大佐は、艦内電話を取り上げると第一艦隊にいる通信長へ船団護衛司令部へ警告を送る様に命じた。

「流石に、完全にここで足止めは出来ませんでしたね。」

「やむを得ないさ、本艦一隻で出来ることは限られている。

 敵編隊に打撃を与えて足並みを乱させただけでも充分な働きだ。」

 速水砲術長と有川は、そう語り合いながらも周囲に油断なく視線を巡らせた。

「マタ船団の護衛戦力も相当なものだ、そう簡単にはやられんさ。」

「そうですね、我々は差し当たって自分達の問題を解決しましょう。」

「左一七〇に降爆五。真後ろに迫る!」

 緊張した見張員の声が響くと有川と速水は、鉄帽の顎紐のかかり具合を確かめると無言で後方を見上げた


「おもーかじ。」

 見張員の報告に、後方を振り返って敵機の位置を確認した航海長の加藤公伸中佐は伝声管に向かって命令を発した。

 伝声管の向かう先は前檣楼基部にある操舵室だ、間髪入れず『おもーかじ、ヨーソロー!』と復唱が舵輪を握る操舵手よりかえってくる。

 加藤航海長は前檣楼の最上部、防空指揮所中央の羅針盤の前に設けられた指揮官席に立ち上空の敵機の様子を確認しながら回避運動の指揮を執っていた。

 敵機は、急降下爆撃機であれば艦の中心線に沿って艦の前後から(実際には容易な艦尾側が殆どであった)、雷撃機であれば舷側を狙って左右から接近してくる、従って彼は艦の後方から迫りくる敵の艦爆に注意しつつ、周囲の戦闘機や後方以外の艦爆、特に雷撃コースに入ろうとしている雷撃機との位置関係に注意しながら回避運動が最適値となる様に指示を出した。

 「三種」は彼に指示により僅かに舵が右に切られたが、高速で進む巨艦は簡単には針路は変えることはない。勿論、加藤航海長も承知の上での命令だ。

「正艦尾、降爆五、突っ込んでくる!」

 迫りくる恐怖からか、酷く上擦った声で報告する見張員の声に加藤が真後ろを振り向くと敵の急降下爆撃機が先頭の機体より順に急降下を開始するところであった。

 巨大な発動機を積んだために太くなった機首と不釣り合いなまでに寸詰まりな胴体が特徴の敵機は、見慣れたSBDダグラス・ドーントレスに代わって今年成って前線に出てきた機体で不格好だがドーントレスよりも速度や爆弾搭載量が強化されており侮りがたい相手でも会った。

 高度四〇〇〇メートルから降下を開始したSB2Cカーチス・ヘルダイバーには「三種」艦上より打ち上げられる何本もの火箭が集中した、最初に狙いをつけたのは艦中央部の両舷に装備された連装一二基の内で射界に捉えることが出来た六基一二門の九八式十センチ高角砲だった、通称長十センチ砲と呼ばれる長砲身の高角砲は素早く狙いを付けると長砲身特有の甲高い砲声と共に四秒に一発と言う速度で砲弾を吐き出した、しかし、SB2C はその砲弾が有効な弾幕を張る前にそこを突破し途中で降下速度を調整するためのダイブブレーキとなる穴開きフラップとスポイラーを全開にすると耳障りな風切り音を纏いながら「三種」目掛けて襲いかかってきた。

 次に彼らに襲い掛ったのは艦中央から後方にかけて設置された、四〇ミリと二〇ミリの各機銃座だった。

 太平洋戦争序盤のマレー作戦の際にシンガポールのセレター軍港を占領した帝国海軍はイギリス軍が対空戦力増強用に大量に運び込んだスウェーデンのボフォース社が開発した六〇口径の四〇ミリ機関砲を多数入手していた、同砲は当時就役間近の装甲巡洋艦「草薙」に搭載され実戦での試用と評価が行われた結果同砲の有用性を認めた帝国海軍は欠けていた中距離用対空火器として鹵獲した同砲をそのまま採用し更にコピーして簿式四〇ミリ機銃として量産、連装と四連装の二種を主に防空艦に配備していた。

 「三種」も艦上に連装・四連装ともに多数装備され、四〇ミリ砲による強力な中距離弾幕を張り巡らせていた。本艦では更に本来は航空機用であった九九式二〇ミリ機銃の艦上装備型を単装・連装・四連装と多数の形式を各部に設置して強力な短距離弾幕を形成させていた。

 四〇ミリの大口径特有の太い火箭が伸び、降下中の五機のSB2C に纏わりつく、やがて一機が直撃を受けて右主翼が根本より吹き飛び降下コースから脱落して海面に落下していった。

 更にそこへ二〇ミリ機銃による射撃も加わり、太さの違う幾筋もの火箭が空中に延びその一つが一機のSB2C の機首に突き刺さった。

 機銃弾にエンジンを貫かれエンジンカウルとプロペラを吹き飛ばされたSB2C は、その直後コントールを失い降下コースを外れて落下していった、エンジンを貫通した弾丸が操縦士の命も奪った様だ。

 残るは三機であったが、二機の喪失にも動じることなく真直ぐ「三種」目掛けて降下して来た。

 加藤は敵機の位置関係を確認すると、意を決するように伝声管に向かって命令を放った。

「おもーかじ、一杯!」

「おもーかじ一杯、ヨーソロー!」

 再び小気味いい復唱が響いて暫くすると、「三種」の艦首が右を向き始めた。

 最初はゆっくり、やがて急速に艦体を軋ませながら「三種」は右に艦首を巡らせる、それは全長二四〇メートル排水量三五〇〇〇トンの巨艦とは思わせない身のこなしであった。

 戦艦「長門」型の全長二一六メートルを凌ぐ艦の長さを持つ「三種」は、その全幅の細さ(「長門」三二メートルに対して「三種」二八メートル)もあって正副の二枚の舵を持つが決して旋回性の良い艦ではない。

 しかし、実際に「三種」は急激な回頭をして見せた。

 何故か?

 その答えは先の小さな転舵に有った。

 先の小さな転舵により、「三種」は特に針路の変更はしていない。

 しかしながら、この時点で舵は水流を受けて艦首を右へ向かわせるモーメントを作っていた、ただ細く長い艦体と重量と速度もあって実際に進路変更には結びつかないだけである。

 それが次の『面舵一杯』で目一杯に舵が切られると、既に水流を捉えている舵はタイムラグ無しに効き始めるわけである。

 そして、「三種」の急速回頭は、急降下中のSB2Cから見れば予想していた未来位置からの逃走を意味していた。

 実は急降下爆撃に於いて、爆撃機は一度急降下を始めれると投下高度である三五〇~四五〇メートル付近に近づく程そのコースを変えることは不可能となる、もしその時点で目標に急激で且つ大きな動きをされると爆弾を命中させることは非常に難しくなる。 

そして搭載している爆弾を投下、或いは投棄しない状態での引き起こしは空中分解の可能性を強く孕んでいた。

 故に「三種」を狙った三発の一〇〇〇ポンド(約五〇〇㎏)爆弾を虚しく海面に叩きつける結果となったのである。とは言え着弾位置は艦体左舷側のやや離れた所であり間一髪とも言うべき際どさであるには違いなかった。

 それでも紙一重で敵弾を避けきれたことも事実である。

 そして、それは偶然が成した結果ではない。

 装甲巡洋艦「草薙」の初代艦長の松田千秋少将(艦長当時は大佐)にはその経歴上に標的艦「摂津」の艦長があった、同艦は訓練や演習に於いて実際に友軍の砲弾や爆弾、魚雷など受ける標的なることを任務としていたが、同時に「摂津」に乗り込んで飛来する砲弾や爆弾等を回避する訓練にも使われ、攻撃と回避の双方の習熟に貢献していた。

 松田はこの艦長時代の経験をもとに、航空攻撃に対する回避マニュアルである「雷爆回避運動法」を作成している。更に松田は後身の育成にも熱心で彼が艦長を務めた艦では艦長を中心に鍛錬や座学が行われ「草薙学校」や「大和大学」の異名が残っている。

 松田は、装甲巡洋艦「草薙」の「草薙学校」でこの「雷爆回避運動法」の講義と訓練時に実演を行っているが、当時の教え子の中に「三種」航海長の加藤も居て、彼はその方法を徹底的に学んでいた。

 それを今回、実践した訳である。

 松田氏著の「雷爆回避運動法」の要点は二つ、一つは「高空から攻撃してくる急降下爆撃に対しては艦の腹を見せよ」である、これは前後のみに微調整可能な急降下爆撃に対して対応できない左右に移動する状態にすることであった。

 そして二つ目は「低空の雷撃機には艦首を向けて正対せよ」である、これは正対することで被弾面積を小さくするのが目的で、艦首なのは艦尾には推進機や舵などの重要な装備が有る為にそれが損傷すれば大きく機動力が削がれるためだ。

 大雑把な表記であるが、実際には❝言うは易く行うは難し❞であり敵機の位置や攻撃のタイミングを計るのが非常に重要となる。

 実際、先のマリアナ沖海戦においては海戦の初期段階で被雷していたとはいえ充分にその回避法を実践できていなかった。

 従って、今回の戦闘は加藤にとっては正しく己の真価を図るという意味からも重要であった。


「もどーせ。」

 三発の一〇〇〇ポンドが海中で炸裂し、それが吹き上げた水柱が崩れ落ちる前に加藤は伝声管に向かってそう命じた。

『もどーせ!』

 間髪入れず操舵手から復唱が返されると、これまで艦がこれまで目一杯の右旋回を行っていた為に左舷側へ傾いていた床が水平へと戻っていった、特に前檣楼最上部の防空指揮所は顕著でそこに詰めていた者たちは床の傾斜と左舷側への遠心力に耐えていたがそれもやっと終わったと言う事だ。

 そして、回頭が終われば同時に喧騒が戻ってくる。

 「三種」の針路が固定されると艦上の至る所から轟音と共に大小の火箭が空中に打ち上げられ始めた。

 回頭中の間は、目標への位置情報が随時変化する為に役に立った無くなっていた対空火器が再び使用可能となって射撃を開始したのだ。

 最初に射撃を再開したのは四〇ミリ、続いて二〇ミリの機銃であった、これは機銃の有効射程の都合だ、やがてこれに高射機の計算が完了した高角砲も加わった。

 但し、副砲の三連装一五.五センチ砲は発砲停止したままであった。

 これは同砲が長砲身故に射撃時に発する爆風と衝撃波の影響が、艦上で戦闘作業を行う機銃要員に対して大きいためであった。

 このため、前述のように副砲発砲時にはブザーを鳴らして警告を発して艦内への退避させる必要があり、結果として副砲の射撃の際には一時的に機銃による攻撃を停止する事となり、敵機に肉薄されている状態では副砲は使用が出来なかった。

 一方で高角砲は、主砲及び副砲の射撃中にも使用することを前提としていたのでその指揮装置を含めて対爆風対応の耐圧覆い式の砲塔式であった。


 「三種」へ爆弾を投下したSB2C には、驟雨の如き大小の機銃弾が降り注いだが彼らは海面近くを這う雷撃機さながらの低空飛行でそれらを掻い潜って離脱していった。

 唯一とも言うべき武器である爆弾を投下してしまった急降下爆撃機に出来ることはないのだから、結果に関係なく逃げに転じることは間違いではない、但し、仲間の犠牲を出しながら命中弾を得られなかった中で、多数の機銃弾に追われながら逃げる行為は決して容易ではなかった。

 それでも三機のSB2C は、巧みな操縦術を披露して飛び去って行った。

 一〇〇〇ポンド=約五〇〇kgの爆弾を投下して身軽になった状態とは言え、攻撃の際の度胸の良さと合わせて侮りがたい相手であることがわかった。

 それ故に加藤はSB2Cを撃墜出来なかったことが残念であり、彼らを生き残らせたことが今後に禍根を残すことになることを危惧した。

「左八〇度、雷撃機四!

 距離二〇(二〇〇〇メートル)」

 見張員の絶叫にも似た報告に、加藤は思わず舌打ちしそうになるの必死に堪えて、操舵室に繋がる伝声管に向き直った。

 急降下爆撃機の攻撃に気を取られている間に、雷撃機に懐に入らと事を悟った加藤は、油断した後悔と怒りを押し殺し「おもーかじ。」とだけ伝声管越しに命じた。

「雷撃機、方位左一三〇度!」

 防空指揮所から艦の後方に位置する目標を直接目視することは主砲指揮所が有るために不可能である、故に回避指揮中の敵位置の把握は後方を担当する見張員の報告が頼みの綱となる、従って加藤も見張員が読み上げる接近中の敵雷撃機の位置情報を頭の中で「三種」を中心とした相対的な位置関係に置き直して頃合いを見計らった。

「敵雷撃機、左舷後方へ回り込む!」

「おもーかじ、一杯!」

 加藤は、再び右への一杯の転舵を命令を伝声管へ放った。

 この命令により、既に変針の為の予備動作を得ていた「三種」の長大な船体は素早く針路を変え再び右へと艦首を急激に巡らせ始めた。但し、今回の回頭はごく短時間であった。

「敵雷撃機、正艦尾!」

「もどーせ、舵中央。」

 見張員の声に敵機が真後ろに回ったのを確認すると、加藤は素早く直進を命じた。本日何度目かとなる復唱が伝声管越しに聞こえてきて、「三種」は激しい身震いをしながら針路を直進へと戻した、その後方に敵雷撃機を従えて。


「なんだと!」

 TBFアヴェンジャー雷撃機のコクピットの中でアックス・スチュワート少佐は、操縦桿を握りしめたままそう叫んだ。

 彼の操縦するTBFは現在指揮下の三機のTBFと共に敵戦艦への雷撃の最終段階に入ろうとしていた。SB2C ヘルダーバー急降下爆撃機との連携攻撃、と言うよりもSB2C の爆撃に乗じて雷撃を行おうとしていたスチュワートの目論見は、絶対的に不利な状況であるのにも拘わらず魚雷投下までにあと一歩と言う場面にまで来ていた。

 それは敵戦艦が急降下爆撃を回避するために右へ舵を切ったことがもたらした結果であった、SB2C の爆弾は敵戦艦に直接的な損害は与えなかったがその回避の為に行動が制限されたことが彼の率いる雷撃隊に敵戦艦の左舷側を狙える未来位置に回り込むことを可能にした。

 更に敵戦艦は、散発的に襲ってくる友軍のSB2C やTBFへの対応を強いられスチュワートらのTBF隊に対する対応が遅れた、そのおかげで敵艦まで約1000メートルを突破した投下ポイントまで辿り着く事が出来たが、あと一歩、魚雷投下の為に爆弾倉の扉を解放する段階で突然敵艦は行動を起こした。

 当初、スチュワートは敵艦が自分たちの雷撃を逃れる為に左に転舵すると見込んでいた、艦首を向けるのにはそれしか無かった為である、勿論それに食いついて旋回するTBFを振り切ることは不可能であった、従ってその段階で魚雷投下を目論んでいたのだ、しかし、予想に反して敵戦艦は再び右へと回頭を始めたのだ。

 そして、敵戦艦はあろうことか自分達に艦尾を向けたところで回頭を止め直進を始めたのだ。

 一般的に艦首、或いは艦尾からの魚雷の投下は最悪の射点とされていた、対抗面積が最少となって命中精度が悪くなる為で、更に艦尾側では的が遠ざかることから魚雷が燃料切れになる可能性も有ったからである。

 しかし、艦尾からの攻撃には艦首側からの攻撃に無い利点を持っていた、それは船の構造上艦尾には必ず推進機と舵が有り艦尾側からの攻撃はそれらに損害を与える事が出来る可能性が高かったからである。

 つまり今、スチュワートらが敵戦艦の推進機か舵、或いは双方を破壊する事が出来れば敵の機動力を削ぐ又と無いチャンスでもあったのだ。

 それが判っていたから彼は千載一遇のチャンスと捉えて敢えて不利な射点での雷撃を強行した、いや、しようとしたと言うべきだろう。

 スチュアートが、魚雷投下のスイッチを押そうとしたしたその時、敵戦艦の後部艦上が炎に包まれた。


 最初彼は、それを友軍の戦果と考えた。

 敵の意表を突き、自分たちを出し抜いて急降下爆撃で爆弾を命中させた小癪なSB2Cが居たと思ったのだ。

 しかし、その彼の考えが誤りであったことは、その直後に降り注いだ驟雨の如き機銃弾の雨が示していた。

 「三種」の第二主砲後方の艦尾部分に設置されていたのは、簿式四〇ミリ機銃四連装二基と九九式二〇ミリ機銃四連装四基であった、先のマリアナ沖海戦の際は九九式四連装四基であったと事を考えると大幅な戦力の増強であった。

 艦尾には操艦に必要な重要装備が集中しており、そこを狙われた場合は非常に面倒なことになることを認識していたが故の増強であった。

 そして、接近する敵機を待ち構えていた大小三二門の機銃は、号令一下、一斉に射撃を開始した。

 米雷撃機のパイロットが、爆弾の着弾と思った炎はその発射火炎であった。

 そう考えれば、米雷撃隊はその射線上へ誘い込まれたわけである。

 先ず張り巡らされた弾幕に絡め捕られるようにして、右主翼に四〇ミリ弾の直撃を受けた敵の三番機が主翼を吹き飛ばされ海面に叩きつけられた。

 更に続いて二番機が二〇ミリ弾の火箭に捉えられて煙を吹き始め、よろめくように飛行しながら墜落間際に苦し紛れに魚雷を投下したが、そうした条件で正確な照準が出来はずもなく明後日の方角へ逸れていった。


 二機を撃ち落されても尚、残りの二機は臆することなく突っ込んできた。


 しかし、その二機にも艦上から太い火箭が撃ち込まれた。

 簿式四〇ミリがその矛先を残存機に向け始めたのだ。

 やがて、後方の一機が操縦席付近を連打され力尽き、指揮官機と思われる戦闘の一機も機首から炎を上げながら「三種」へ突進してきたが空中爆発を起こして魚雷を投下することなく爆散していった。


いつもの事ながら戦闘シーンの描写はページを使います。


世は武漢肺炎(コロナ19)による緊急事態とゴールデンウィークでお休みと自宅待機の方が多かったようですが、生活物資を配達している私たちは普段の5割増しから2倍の量の荷物に忙殺されていました。

その為に、執筆が進まず更新が遅くなってしまいました(言い訳です)。


それにしても終わりません、終われません。

あと少しお付き合いください。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 安心と信頼の松田式回避法。北号成功は伊達ではないですね。 [一言] 更新お疲れさまです。 生活物資のみならず、このような素晴らしい物語をも届けていただけること、深く感謝します。 世には心な…
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