第6話 ホームに招待しよう
サクラとアンズはホームに移動し和室に入ると、
「キャン!」
ウタマルが出迎えてくれた。
「ただいまウタマル。いい子にしてた?」
「キャン!」
ウタマルはサクラに駆け寄り元気良く返事をする。
「お、お邪魔します」
「アンズちゃんようこそ。っていってもまだ何もないんだけどね」
サクラとアンズは早速戦利品のアイテムを広げ確認する。
「どうアンズちゃん、これだけあれば足りそう?」
「はい、ありがとうございます。でもちょっと問題が…」
「どうしたの?」
「料理をするには道具と場所が必要で…。でもウチ道具持ってなくて…。それにお金もないから…」
アンズは露店を借りるために資金を使い果たし、所持品も初期服以外何も持っていない状態だ。
料理をする道具はなく、また料理場を借りるためのお金もない。
「アンズちゃん、安心して。そのためにここに招待したんだから」
「?」
サクラがアンズをホームに招待したのには理由があった。
「移動しましょうか。アンズちゃん、こっちに来て」
サクラはアンズを料理場に案内する。
「す、凄い…」
アンズは熱心に料理場の設備や道具を確認している。
「どうアンズちゃん?ここなら料理できそう?」
「は、はい!問題ありません!」
力強い返事が返ってくる。
「あっ、ちょっと待ってね。今フレンドでもここの設備使えるようにするから」
ホームの所有者でなくても許可した者は設備を使えるように設定する。
「これでよし。アンズちゃん、後はお任せしてもいいかしら?」
「はい!お任せください!」
アンズにその場を任せるとサクラは元いた部屋に戻る。
アンズが料理場に入ってしばらく。
サクラがウタマルと戯れていると、
「お待たせしました!」
アンズが料理を運んでやってくる。
「簡単なものですがどうぞ」
アンズが作った料理はウサギ肉の香草焼き。
シンプルな料理だが部屋には香ばしい香りが広がり食欲を刺激する。
「こちらはサクラさんの分でこっちはウタマル君の分です」
サクラとウタマルの前に料理が並べられる。
「ありがとうアンズちゃん。それではいただきます」
サクラは一口大に切り分けられたウサギ肉を口に運ぶ。
「ん〜、美味しい!」
香草の味付けがしっかりされていて、絶妙な肉の焼き加減など丁寧な仕事が感じられる料理だ。
正直いってアンズの料理は露店で食べたNPCの料理よりもはるかに美味しかった。
きっとアンズは普段から料理をするのだろう。どうやらリアルスキルは戦闘以外でも反映されているようだ。
「キャン!」
ウタマルもとても美味しそうに食べている。
「お口に合って良かったです」
サクラとウタマルの反応を見てホッとした様子のアンズ。
「ふう、ごちそうさまでした」
「キャン!」
「はい、お粗末さまでした」
食事を終え満足そうにお礼を言うサクラとウタマル。
「うん、決めた!アンズちゃん!」
「は、はい!」
食事を終えたサクラはアンズに声をかける。
「私とクランを組まない?」
「えっ?」
サクラはアンズにクラン結成を提案するのだった。




