第52話 浄化完了
黒い虎との戦闘。
黒い虎の動きに慣れてきたサクラは反撃に転じる。
練気スキルを発動させる。
「確かこうやるんだっけ?」
右手に気を集中させ、手のひらを黒い虎に向ける。
「はっ」
白い光の弾が黒い虎に放たれる。
一直線に向かう白い光の弾を黒い虎は簡単に回避する。
「残念、これは追尾式なのよね」
サクラは意識を白い光の弾に集中させると、白い光の弾は方向を変え、再び黒い虎へ向かう。
白い光の弾は黒い虎に命中しダメージを与える。
練気スキルはこのように気弾として放つことができる。
しかしサクラはこういった遠距離攻撃はあまり好きではない。
戦っている実感が薄れるからだ。
「うん、やっぱりこれは無しね」
せっかくなので試しに使ってみたが、やはりサクラのお気に召さなかったようだ。
やはり拳でわかり合うのが1番だとサクラは思った。
サクラは地面を蹴り黒い虎へ迫る。
黒い虎の懐肉に飛び込むと、
「はっ!」
気を込めた掌底を黒い虎の腹に叩き込む。
黒い虎は衝撃で宙に浮く。
「やっ!」
サクラは間髪入れず黒い虎の顔にに右ストレートを決める。
黒い虎は吹っ飛び、纏っていた影は薄くなっていく。
本体も徐々に薄くなっていきやがて消滅する。
「これで終わりかしら」
黒い虎の消滅を確認し、改めて周囲を見渡すサクラ。
周囲の魔素は完全に浄化されており、他にモンスターも現れる気配はない。
依頼を完了させたサクラは柴犬コボルトの里へ帰る。
サクラが去り少し経つと浄化された土地に小さな芽が生える。
しばらくすればこの場所は元の緑豊かな土地へと戻ることだろう。




