第36話 森のクマさん
コボルトの里を出たサクラはヤナギに教えてもらった森を目指し北を進む。
しばらく進むと森が見えてくる。
「うん、禍々しい!」
目の前に見える森はビギンの街の周辺にあった森よりも重々しい雰囲気を醸し出していた。
「ここならいい感じに修行できそうね」
しかしサクラは尻込みするどころか笑顔で森の中へ入っていく。
「やっぱり森の中だと動きやすいかも」
エルフの恩恵を僅かに感じながら進むサクラ。
しばらく進むと、
「見つけた!」
お目当てのモンスターに出会う。
フォレストベア。見た目は普通のクマだがれっきとしたモンスターだ。
そして例によって顔はかわいくない。
「さて、始めるとしますか」
サクラはフォレストベアが動き出す前に素早く近づく。そして抱きつく。
「うん、ちゃんともふもふしてる。これなら楽しめそう」
サクラはフォレストベアの毛並みを堪能しつつそのまま絞め技に移行する。
「このまま大人しくしててね」
フォレストベアは暴れるが、サクラを振りほどくことができずそのまま倒れる。
「まずは1匹」
ツヤツヤした顔のサクラは次の獲物を探す。
もふもふを感じながら楽しく戦えるなんて最高。
昔、祖父相手にひたすら組手をさせられた時は正直苦痛だったが、こういう修行なら大歓迎だ。
その後もサクラはフォレストベアを見つけては抱きつき絞め技で倒していく。
後半になってくると、サクラのギラついた目にフォレストベアが怯むようになっていた。
そしてサクラがフォレストベアを30体程倒した頃、
「あっ、スキル取れてる」
無事スキル『練気』を習得することができた。
「思ったより早く終わったわね。…ん?」
サクラは何かが近づくのに気付く。
「わぁ〜、大きなクマさん」
3メートルを超える巨大なクマがサクラの目の前に姿を現す。




