第34話 提案
「サクラちゃん、もう1度アレ試してみないかい?」
「もしかして気功のこと?」
ジュリが提案したのは気功。しかし、
「でもジュリ、前に試してみてダメだったじゃない」
それは以前にも試したことがあったが上手くいかなった。
「まぁまぁサクラちゃん。ひとまずやってみようよ」
疑問に思うサクラにジュリはとりあえず試すこと勧める。
「サクラちゃん、まずはこの場で気を練ってみようか」
「わかったわ」
サクラは身体の中に意識を集中させる。
まずは丹田にある気を練る。
渦巻くエネルギーを感じたら次は全身へそれを行き渡らせる。
「…ふう、こんなところかしらね」
「やっぱり何度見ても凄いね。心得のないボクでもオーラを感じることができるのだから」
心なしかサクラの全身がうっすら輝いて見える。
「それでジュリ、今度は何をすればいいのかしら?」
「では次はVRギアをつけて中に入ってほしい」
サクラは言われたとおりにVRギアを装着し、仮想空間へ移動する。
何もない空間にポツンと立つサクラ。ジュリの手伝いで使っているいつもの場所だ。
「サクラちゃん、先程と同じようにもう1度気を練ろうか」
ジュリの指示で気を練ろうとするサクラ。しかし、
「…やっぱりダメね。気を感じられないわ」
仮初めの身体てはやはり気を練ることができないようだ。
「サクラちゃん、次はコレを使ってみてくれないかい」
ジュリがそう言うとサクラの目の前にステータスが表示される。
「練気?」
おそらくこれはAQOでいうところのスキルというものだろう。
ひとまずサクラはその練気というスキルを試してみる。
すると、
「ん?これって…」
サクラの全身をうっすら光が覆う。
先程の時と似たような光景だ。それは見た目だけではなく、
「感覚もいつものと同じね」
どうやらジュリの指示した試みは成功したようだ。
「サクラちゃん、これなら何とかなりそうかな?」
「ありがとうジュリ」
その後身体の動きも確認したところ、以前と比べると感覚が現実と変わらない位にまで近づいていた。
「そのスキルはAQOにもあるはずだから頑張って習得してね」
「ジュリ、今日はありがとう」
「サクラちゃんまたね」
上機嫌で帰っていくサクラ。
ジュリはサクラが帰るのを見送ると、
「あーもしもし、ボクだよボク。ちょっとお願いしたいことがあるんだよ〜」




