第13話 コボルト
サクラの視線の先にいたのは以前助けたと思われる子犬だった。
「あなた無事だったのね」
「ワフッ!」
元気そうに前足を上げる子犬。
「よかった、ん?」
と、ここでサクラは子犬が普通の犬と違うことに気付く。
子犬は二足の足で立っていた。
それは普通の犬が二本立ちするのは違い、まるで人と同じように普段から二足歩行しているかのような感じだ。
「確か鑑定ってやつがあったわよね」
サクラは初期スキルで使える鑑定を子犬に使ってみる。
すると、
「コボルト?」
子犬はコボルトと表示された。
「コボルトって確かファンタジーで出てくる妖精だったっけ?」
子犬はどうやら普通の動物ではないようだった。ということはモンスターなのだろうか。
「…うーん、かわいいから問題なし!」
サクラは子犬ことコボルトを倒さないことに決めたようだ。
少なくともコボルトからは敵意は感じられない。サクラは戦闘狂ではないので無用な殺生はするつもりはない。
「ワフッ」
コボルトはサクラについてくるように手招きをする。
「何かしら?」
サクラはコボルトの後をついていくことにした。
「ワフッ」
コボルトの後をついていくことしばらく。
たどり着いたのは1本の大きな木の下。そこには大きな穴が空いている。
「ここに何かあるの?」
「ワフッ」
コボルトは木のうろを示すと中に入って行く。
「ついてこいってことかしら」
サクラはコボルトの後に続き木のうろに入って行った。




