七夕の架け橋
挿し絵へとお借りした絵を拝見したとき、
ただしく言葉にはなりませんでしたが、
こんな感じの印象の詩というか、言葉が内にあったのです。
お借りして書き上げる予定の童話とは別に出来かけていたものですので、
メッセージで問い合わせて絵をお借りし、そして、ご了承いただけましたので、
出来かけていた詩を膨らませてこの物語としました。
拙作のお話のキャラを使った幕間劇のような形のものです。←ちょっと不備なので、ご笑納いただけると良いのですが(^_^;)
夜空を眺める女性の影。
見上げる瞳には憂いの陰があり、
やがて、
その人はそっと俯き、目を伏せる。
星空には瞬く星たちと、
ひときわ輝ける、天の大河が広がる。
ある夏の夜のこと……
『七夕の架け橋』
鵲の橋を渡り、あの人に逢いにゆきたい
愛しいひと
気軽に逢うことのできないあなた
あなたに逢いたいから
鵲よ鵲よ
わたしのために橋を架けて欲しい
あの人に届く道を
届かないわたしのため
わたしの想いのために
-◇-
鵲の橋を渡り、あの人に逢いにゆく
愛しいひとに
逢えないはずのあなたのもとへ
あなたにこの想いを告げるために
鵲よ鵲よ
わたしのために橋を架けて欲しいの
あの人の心への道を
この気持ちを届かせて欲しい
わたしの想いをどうか
-◇-
鵲よ鵲よ
橋を架けて欲しい
あの人へ祝福を届けたいから……
愛しい人
どうか幸せに……
お元気でいてね
わたしの愛しいあなた……
あの人への橋を
鵲よ
いつか
きっと
(Ichenさまよりお借りしましたカササギです)
-謝辞とつぶやき-
まずはIchenさまに感謝を。
絵の使用をご快諾いただいたあとに、
使用させていただくつもりで書いている童話とは別に、絵からインスピレーションを得て組み上げた詩へと使うご許可をいただきまして、どうもありがとうございましたm(_ _)m
感謝いたします。
中国では、
七夕の日に、織姫と彦星が天の川を渡って逢いに行くとき、
カササギが翼を広げ集って、天の川に橋を架けると言われているようです。
夜空の星、彦星と織姫との間にある星、デネブを形作る星座は白鳥座。
この白鳥の姿を、カササギに見立てたのではないかという説もあるようですね(^ω^)
カササギの橋、「鵲橋」。男女が良縁で結ばれることを示す言葉であるそうです。
-オマケ-
「寂しそうな詩ね」
「うん♪、ちょっと思いついたんだよ(微笑)」
「恋歌?」
「あたし的には応援歌かな♪
フレーッ、フレーッ!って(笑)」
「稲荷ちゃん」
「なぁに?」
「諦めなければ、その想う心は永遠なんだぜ♪」
「猫又ちゃん……、
ナンパするイケメンのイイ笑顔みたいな笑い方とセリフね(苦笑)」
「エアロビインストラクターのイイ笑顔みたいでしょ♪(笑)」
「縁は結ぶもの、そして切るもの。
決めるのは自分だよね」
「それとは別に、
縁は異なもの味なものって言うじゃない♪
どっちなんだろ?(笑)」
「縁は、縁の道行きはあたしたちには決められない。
実際、そうしたものなのかもね」
「あきらめない気持ちだけは、自分で決められる。
出来るのは、あきらめないことだけ。きっとそれしかできないんだよ。
でも、あきらめないことは絶対に無駄じゃない。あたしはそう信じてる」
「まっ、それだけ♪(笑)」
「猫又ちゃん」
「ん?」
「ありがと♪」
「いいえ、どういたしまして♪」
星空を見上げる影。
その夏の夜の影は、
一つではなく、二つだった。
星がひとつ流れる。
それは天の涙か、
それとも叶う想いの証しか。
星が瞬いた……
〈おわり〉