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腐女子の日常。  作者: 黄色い富士
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腐女子と推しcp。


富士「やっぱサトシュンでしょ」


お昼ー。


私たちはお弁当を貪りながらクラスの男子で推しカプ大会を開催していた。


加藤「サトシュン…砂糖(さとう)くんと瞬太(しゅんた)くんの異色のケンカップルか…」


榊「さらに瞬太くんを受けにすることにより、『おっ、お前のことなんて、なんとも思ってないんだからなっ!』のツンデレ受け、そして砂糖くんのドSさが増して受けを無理矢理、素直にさせていく攻めかぁ〜」


加藤「瞬太くんを総受けにしたい…」


榊「瞬太くんのスーパー受け様タイム発動だな…」


加藤「授業として開講されないかなー」


富士「…尊い…」


加藤「瞬太くん攻め講座w」


榊「いいんだけど……ただ私、ヤンデレエンドが好きなんだよなぁ…」


加藤「ヤンデレですかぁ〜…」


榊「なんだろう、両思いなんだけど、すれ違っていく二人、みたいな…」


富士「それいずれかわだかまりが解けてハッピーエンドにならん?」


榊「いや…決して交わらない曲線を描いているのよ…その愛情はだんだんと想像絶する方向へ…そう、愛しすぎるが故に、殺してしまうのよ!!」


加藤「心で受け入れられないのなら、体で愛してくれー…みたいな?」


榊「そう!!心も体も引き裂いていく…かつて埋めたかった二人の心の溝も…愛するが故に離れていく…愛したいのに、殺したい…!嗚呼!なんていうアンビバレンツッッッ!!」


富士「いやぁ、皮肉(アイロニー)だねぇ〜」


加藤「あ〜なるほどねぇ〜」


榊「加藤はどんなのが好きなの?」


加藤「うーん…そうだなぁ…あ、ヘタレ攻めとか結構好き」


榊「ヘタレ攻めかぁ〜」


加藤「いつもヘタレなのに夜の彼はめっちゃ言葉攻めみたいな」


富士「どっかの人妻みたいだなw」


榊「『ひ、昼間はあんなにヘタレのくせに…!!なっ、なんでこんなに上手いんだよーっ!!』という受けの心情が伺えますねぇ…」


富士「『ここがいいんだ?』」


榊「『そっ、そんなことあるわけなっ…んっ!』」


加藤「そっそれ以上はダメだってば!/////」


榊「ダメ?…どこが?」


富士「ちゃんと言わないとわかんないぞ?」


加藤「えっ?なに?!私、なんか攻められてるの?!!」


榊「どこを、攻められたいって?」


富士「ほら、どこが好きなんだ?」


斉藤「ふーじー?なにしてるんだぁ?」


富士「ひぎゃぃやぁあ!!?!?」


榊「おー、斉藤。生徒会は終わったの?つかオーサカは?」


斉藤「オーサカはまだ会議中。私は忘れた資料を取りに来たんだけど…富士?」


富士「う、浮気じゃないよ??!」


斉藤「まだなにも言ってないんだけど…w」


榊「早く終わらせて帰ってこないと富士寝とるぞー」


斉藤「おい…w」


加藤「あ、そういうのも好き」


富士「寝とる系のやつね」


加藤「3pとか呼吸をするようにあるじゃん?」


富士「たしかにw」


榊「3pかー。最近なるほどーって思う奴はある」


富士「なになに?」


榊「攻め+霊と受けの3p」


富士「あー、…ん?それ3p?」


榊「ビミョー、視姦があるから…ってか見せつけて?な描写があるからって事で」


加藤「あー、なんちゃって3p的な?w」


榊「そうそう」


富士「どんな感じなの?」


榊「A(攻め)とB(受け)は付き合ってたんだよね〜なんだけど、C(後の攻め)によってAが事故死として殺されてしまうの…」


〜演劇部と軽音部による榊の理想bl〜

斉藤(A)「加藤(B)、今度の日曜、どこ行きたい?」


加藤「えへへ、斉藤と一緒ならどこでもいいよぉ♡」


榊(C)「……」


オーサカ(司会進行)「榊は遠くから二人を妬ましく見ていた」


斉藤「……」


加藤「さ、斉藤…?ど、どうした?目が怖いぞ?」


斉藤「ごめんごめん、ちょっと目にゴミが入っちゃってさ」


加藤「ええ?!ちょ、ちょっと見せてごらん!俺が見てあげる!」


斉藤「サンキュ」


オーサカ「斉藤もまた、榊のことは気づいていた」


オーサカ「そんなある日…」


斉藤「…遅いな…榊のやつ…」


オーサカ「斉藤は榊に呼び出されていた」


榊「……」


ザリッ


斉藤「…?!さ、さかっ?!ウッ…!!」


榊「…煩わしいんだよねぇ…お前…」


オーサカ「目の前で血を流す斉藤を残酷な瞳で捉えていた」


オーサカ「斉藤はもう、事切れていた。榊はスコップを取り出し斉藤を埋めた」


榊「ここがわかるといいな?こんな山奥深く来るやつは俺か物好きだけだろうからな?」


オーサカ「次の日、何も知らない加藤は愛する恋人が死んだと聞いた」


榊「…加藤…」


加藤「さ、榊くん…グス…えへ、へ…俺泣いてないよ?あは…」


榊「……」


加藤「さっ、榊くん!?」


榊「こんな風に弱ってる君につけ込むなんて最低だとわかってるけど…君を、守りたい」


加藤「……ありがとう、榊くん…」


オーサカ「彼が死んで数ヶ月が過ぎ加藤も心の傷が癒えはじめていた」




榊「ねぇ、加藤」


加藤「んっ?なぁに?」


榊「…俺と、付き合ってくれないか?」


加藤「んっ?!うぇえ??!おっ、俺と?!」


榊「うん、加藤と」


加藤「ん…んー………」


榊「…」


加藤「えへへ、俺でよければ付き合ってよ」


富士「まっ!待って?!付き合っちゃうのぉ?!!」


榊「そう、そうなんだけど、BはCのやっていたことを全て知っての上だったの!!」


加藤「えっ?!ええ?!なっ、なんで?!」


榊「AがBに惹かれたのはね、そのちょっと抜けたような可愛らしさもあったんだけど、全てBの戦略の勝利だったのよ!!」


富士「あれかっ?!最近あるやつ、『この子とっつきやすいなぁーと思ってた子が実は計算高い女王さま系の受けだった!』ってやつを引き起こしてるやん?!」


加藤「ウィ○パーに似せるのやめろしww」


榊「そう!妖怪のせいじゃない!全てBの手のひらで踊らされているのよ!!」


富士「それで復讐するんだね?!Cに!」


榊「そう!!でもこっからが大事!!Aは霊としてBのことを見守っているんだけど、BがCを殺そうとした時、Aが止めるのよ!!」


富士「なるほどっ!!仇をとって欲しいわけじゃない、お前に幸せになって欲しかったんだ!!ってか?!ぬぁあぁあぁあ!!!幸せになれよっ?!」


加藤「……(ぐぅぅう…)」


榊「そして悲しみに打ちひしがれるBと復讐を止めに来たAは数ヶ月ぶりに互いの熱を感じ合うっ!!」


富士「うぉおおお?!ちょっ!やばいね?!そんなのもう止まんないよ?!ヤっちゃうよ?!レッツパーリーナイトだよ?!!」


加藤「…(腹減った、…購買、パン残ってるかな…?)」


榊「ちょっと…Aてば……Cがいるのにぃ…とかいいつつ、何もできないようにCを亀甲縛りにしてるじゃないですかぁあぁあああぁあ!!」


富士「見せ付けてますねぇ?!もっと見せて欲しい!!!」


榊「自宅に戻って第2ラウンドですよ!!」


富士「誰にも見られずに二人でラブラブのセッッッッですかぁ?!Yeah!」


榊「でも、熱い熱情の後はお別れですよ…スヤスヤと眠るBに後ろ髪を引かれる思いで帰るA…もう、二度と会えないな…なんて言って消えていく…」


富士「っおおおぉおお?!!でっ、でも、それで終わるBじゃないだろぉお??!頑張れよ!!」


榊「そう!Bはね、なんとAを捕まえて脅すんですよ!!」


富士「最近、脅す系blも増えてますよねっ?!!」


榊「お前があっちに戻るんなら、俺、今すぐ首掻っ捌いて死ぬからね?」


富士「うぉおぉお!!それはもう帰れねぇだろっ!!」


榊「Aも流石に、それは…と思ったんだけど、でもBが大事だからって残ったんだよ〜」


富士「おー!ハッピーエンドぉぉお!!」


榊「ま、時々現世に滞在するって言う書類の更新にあっちに帰るけどねw」


富士「それでもいぃいい!!」


そうして、腐女子たちの楽しいお昼休みは終わりを告げるのだった…

榊「はぁ、はぁ、はぁ…話しすぎて喉カラカラ…」


富士「楽しかったわぁ…」


加藤「お前らの声廊下中に響き渡ってたけど…?」


榊「…っ?!」


富士「…っ?!」


加藤「あ、あと、榊の理想blのくだりいらねーだろ…」


榊「なっ!!いるもん!!」


加藤「お前らの腐女子トークで大体埋まってんだよ!」


富士「加藤ってばぁ、褒めてる?」


加藤「いや、どこらへんがだよ?!」

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