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腐女子の日常。  作者: 黄色い富士
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腐女子と相談。4



加藤「あらすじ」


榊「あ、前回と同じで飛ばしても良いからね〜」


オーサカ「モブA子の登場により自体は大きく変化していたな」


榊「設定はやっぱり曖昧だね〜w」


オーサカ「あ、ほんまや」


加藤「謎の人物からの視線に、冷めていく二人…まるで…そう、夜ご飯を作って待っていたのに、夫は帰ってこない…そんな冷めた夕飯のように…」


オーサカ「わかりにくっ!!」


榊「ちょっと!どうして連絡くれなかったの?!私、あなたのことずっと待ってたのに!!」


加藤「だから…今日は遅くなるって言っただろ?!」


榊「また接待?!あなたはそうやって楽しんでいる間に私はこんなに…うっう…」


加藤「すまん」


榊「どうせ外で食べてきたんでしょ?…もう、こんなの作ったって…あなたは……っ、」


加藤「だから…すまなかったと言っただろう?!」


榊「そうじゃなくて……っ、もういい!!」


加藤「おいっ!榊っ!」


オーサカ「そうして、徐々に冷めていく二人は…って!そうじゃないやろ?!まったく…ほな、本編行くで〜」


榊「で?何がわかったの?」


オーサカ「とりあえず、わいに着いて来な〜」


加藤「…うーん…この二人、このままにしておいていいの?」


オーサカ「大丈夫やろ」


加藤「うーん…」


富士「……」


富士はモブA子の言葉を聞いて絶句しているらしい。


私も同じようだ。

何やら榊たちが話していたが何も耳に入ってこない。

文字通り膠着(こうちゃく)状態だ。


斉藤「……」


しかし、モブA子の話はおかしな点がいくつもある。

タイミングよくこの話に入ってきたこと。

なぜ「告白」の場面にいたのか、さらに問題の部分だけ録音している。


斉藤「…富士、」


富士「あ、…うん、ごめ、…一人に、して…」


そうか…こうやって私は誰かをー…富士を傷つけてきたのか…


…はっ、今更…


自嘲気味に笑って、了解の旨を伝える。


斉藤 (出会ったあの日から…ずっと、嫌わずにいてくれたのにな)


斉藤 (…ごめんな…あんなことして、私は…)


斉藤 (いや、今度は、私がやらなきゃいけない、あの時、富士がそうしてくれたように…!)


斉藤「…なあ、モブA子…」


富士「……」


一人になりたかったわけじゃない。


斉藤のことだから、追いかけてきてくれると思った。

あの時みたいに…


いつだって私の心を無理矢理揺さぶっていた。


あの時、あの受けもこんな感情だったのかな…


あの受け「せ、攻め君…?」


攻め「う、受け…?お前…なんでここに…」


あの受け「そ、その子…」


攻め「…!これはっ!」


攻めに纏わりつく女「ねぇねぇ、攻め君、その子誰ぇ〜?」


その受け「あ、…そ、そか…そうだよね…僕とのことは、遊び…だったんだよね……。」


攻め「は?!お、おい!!受けっ!!」


その受け「こっ、来ないでっ!!!」


攻め「…う、け?」


その受け「もう、終わり。はーぁ、つまんない。もうちょっと楽しませてくれると思ったのになぁー。じゃーね、攻め君、もう終わり、こんな気持ち悪い関係」


攻めに纏わりつく女「ほらぁー早く行こーよぉ〜」


攻め「……離せよ…気持ち悪い…」


攻め纏わりつく女「なっ、何よ!彼女の私より、あの子が大事だっていうの?!」


攻め「…相談に乗っただけで、そんな関係になった覚えはない。二度と俺たちの前に姿を現すな」


攻めに纏わりつく女「ちょっ!ちょっと!!攻め君!!」


友達A「あ、受けっ!どこ行ってたんだよ〜……え?う、受け?どうしたんだ?そんなに泣い…」


受け「僕ねぇ、シツレンしちゃったぁ〜…えへへ……」


友達A「…っ!!受けっ!!」


受け「な、なんで抱きしめるの…?僕、悲しくなんてないよ…」


友達A「…泣いてるやつを抱きしめなくて、どうするんだよ…!ばか!…俺にだけは…本当のこと、言えよっ…!!」


受け「…ほんとは…信じたくなかった…ほんとは、一緒に居たかった…ほんとは、ちゃんと教えて欲しかった…!!!!」


友達A「うん…うん……辛かったな…もう大丈夫だから…俺が、守ってやるから…」


受け「ありがと…もう、大丈夫…」


友達A「うん……じゃ、帰ろっか?」


受け「うん…ごめんね……」


バタバタバタバタッ


攻め「受けっ!!!」


受け「せ、攻め君…?!」


???「富士。」


富士「!」


そこで私の回想は打ち切られた。


富士「…神崎…」


神崎「やっぱり…また、へんな妄想でもしてたんだろ?」


富士「へんな妄想なんか…てか、なんでここに…」


神崎「…嫌な予感がした、って言えばかっこいいのかもな。なんとなく、富士に会いたくなって…会いにきたらこんなことになってた」


富士「…あー、なるほどねぇー、私のこと好きすぎw」


神崎「強がらなくたっていいんだ、お前、嫌なことがあるとすぐ妄想する癖があるからな…何年一緒にいたと思ってるんだよ…」


富士「…すまん…。」


神崎「斉藤も、変わってない。」


富士「…多分、私、斉藤のことが好きなんだよ…。だって、何も悪くない…」


神崎「…」


富士「ただ、男の子に告白されたってだけ…斉藤は選ばなきゃいけない。「普通」を。普通にならなきゃいけない…。なのに、私、なんで告白なんてされたんだって思っちゃった…あんなに私のことが好きだって言ってるくせに…何、告白されてるんだーって…」


神崎「…」


富士「私…最低だ…。私は斉藤に誰より普通でいて欲しかったのに…


何よりそれを望んでいたのにっ!!」


神崎「…私が転校する前に、斉藤が言ってたことがある。」


富士「……何を言っていたの…?」


神崎「もちろん、富士のこと」


富士「…私のこと……?…ふふ、嫌いだって言ってた?」


神崎「全く、富士も変わってない。そう卑下にするな。」


富士「……期待すればするほど、期待した通りにならなかった時、落ちるものだから、…私は臆病なだけなんだよ。斉藤のことを信じることもできず、ただただ傷つけるだけ…」


神崎「…聞いたか?斉藤。お前の守りたかったものはこんなにもボロボロになっちまう。好きになることさえも許されない。許されたとしてもこいつにも、お前にも限界だ。」


斉藤「…傷つけられても、私は……富士のそばにいたいと思う。それだけが答えだよ」


富士「斉藤…」


斉藤「…大丈夫…。富士が怖がるもの全部、私が一緒に戦う。」


富士「……私は…普通でいてほしい。斉藤が困らないように。私はわがままで最低で、コミュ症で…すぐ斉藤に依存する。斉藤が嫌だと言っても…文字通り離したくない。離れて欲しくない…今回のことだって、私のわがままだ。だから…」


斉藤「全部受け止める、なんてかっこいいことは言えない。だから、富士も私も…喧嘩して仲直りして、ずっと、好きでいたい…」


富士「……絶対後悔する」


斉藤「させないよ、自分にも、富士にも…」


富士「…だめだって…絶対甘える…斉藤が困る…」


斉藤「もう、富士…そんなこと言わないで…私が大好きな富士なんだから…」


富士「…………そういうところが…嫌い…昔から…」


斉藤「そうか?私は好きだぞ、富士の素直じゃないところ」


神崎「…」


神崎 (特異点だ。この二人は変わらないかもしれない…それでも分かり合える時もくる。それは破滅と紙一重のように)


モブA子「ふんふーん」


オーサカ「待ちくたびれたでぇ…モブA子ぉー!」


モブA子「えっ?なんのことぉ?」


オーサカ「全部吐けやぁぁぁあ!!」


榊「んもぉ、へったくそだなぁー!モブA子ちゃん、ねぇ?購買部の限定10個の伝説のメロンパンでどお?私と『取引』しない?」


モブA子「えっ?!め、メロンパン?!私、メロンパンに目がないのぉー!!いいわ!全部話す!」


加藤「恐ろしい子っ!」


榊「ッピース」


モブA子「私、神崎ちゃんに頼まれたの、本当は私が告白する役だったんだけど…ちょうどいいカモがいた。だから、利用したの。」


榊「それが鹿島だった…ってことかぁ〜」


加藤「災難だったね、斉藤たち…」


オーサカ「…モブA子、今、神崎はどこに?」


モブA子「えっ?えー…とぉ…」





オーサカ「神崎っ!!」


神崎「おや、このまま返してはもらえないようだ…。久しぶりだね?萩原」


榊「は、萩原っ?!」


加藤「あれじゃん?オーサカの本名」


榊「あー、なるほど」


オーサカ「神崎、お前が、全部仕組んだんか?」


神崎「……萩原、何度も言ったはずだ。推測で物を言うなと。」


オーサカ「そうやったな、モブA子!」


モブA子「ごめんねぇ…神崎ちゃん…」


神崎「…ほう?」


オーサカ「モブA子に全部聞いたで!なんでこないなことしたん?!」


神崎「なるほど…モブA子…買収でもされたか…」


モブA子「だっ、だって!購買部の限定10個の伝説のメロンパンが取引品だったから…つい…」


神崎「…くく…特異点…まさに、特異点だったのだよ…」


オーサカ「特異点…?」


神崎「そうだ。変わらなかったものたちが何も変えられずに終わっていく様を私は見届けたかった。それが結果として結びを強くしたと言うだけの話だ


変わらなければいずれ綻びが生まれ、そして滅びる。

その基準に逆らう者たち、それがあの二人ー…特異点だったと言うわけだ。


…だがいずれ、その時は訪れる…。


必ず、終わりはくるのだ。それがどんな形であろうとも…


では、私は帰るとしよう。一応部外者なのでね」


オーサカ「…いつまでも変わらない…嫌味な奴だ…」


加藤「…そうかな?私は別にそう思わない」


榊「ん〜榊ちゃんレーダーが反応しちゃうなぁ〜」


加藤「榊ちゃんレーダー??」


榊「レーダーによるとー…ありゃ失恋だな」


加藤「あー、受けを狙う悪どいおっさん、実は青春拗らせ攻めだったー的な?」


榊「そーそーそんな感じじゃない?」


加藤「それなら大丈夫だよー、大概この後運命的な出会いがあるから〜」


榊「優しき世界…」


加藤「ほんとそれな」


オーサカ「なんじゃそりゃ…」


榊「それにしても、オーサカ、かっこよかったよぉ〜」


加藤「たしかに!なんでわかったのー?」


オーサカ「え?…うーんなんやろなぁ〜」


加藤「なんじゃそりゃ!!」


オーサカ「ええんよ、ええんよ〜これでええんよ〜」


榊「まー、オーサカが良いってんならいいかー」


神崎「…特異点…そう、まさしく……私の、特異点だった……」


ドンッー


???「すみません、考え事をしていて…」


神崎「いえ、大丈夫です。あっ…」


???「…大丈夫ですか?」


神崎「いや…ちょっと、コンタクトを今の衝撃で落としてしまったみたいで…」


???「ええっ!?そっ、それは大変だ!わっ、私にできることがあれば…!」


神崎「…いえ、大丈夫です、帰れますから…」


ゴンッーー…


神崎「っ…!」


???「見えてないじゃないですか!!私が責任を持ってお送りしますから!」


神崎「……いえ、本当に大丈夫ですからっ!!」


ドサッーー


???「ほら!こんな小石にまでつまづいて転んでるじゃないですか!私に任せてください!この、椿屋 小春!誠心誠意持ってお送り致しますので!」


神崎「大丈夫です!!!」


椿屋「いいえ!そういうわけには!!」







オーサカ「このやり取り、結構続いたらしいで〜」


榊「まじか」


加藤「その分、愛も永〜く続くからいいんじゃない?」


オーサカ「上手いこと言ったなw」


榊「やっぱり優しき世界w」

榊「結局、二人は付き合ってるんですかねぇ〜?」


弟「おっ、俺は認めないぞ?!!」


富士「何言ってるんだ、弟よ。私は常にお前一筋だぞ?」


斉藤「?私に嫉妬させたいのかな?富士?」


榊「あー、わざと嫉妬させる系誘い受けね〜」


加藤「愛だね」


オーサカ「愛やな」


富士「愛じゃねぇえええ!!」

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