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腐女子の日常。  作者: 黄色い富士
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腐女子と相談。2


斉藤「えー、と…」


富士「うんうん!」


斉藤「そんなキラキラした目で見られても困るんだが…まぁいいや」


加藤「まさか田中に言ったように本当に鹿島も悩んでいたなんてな…」


斉藤「じゃー前置きとかめんどいから回想行くわー」


富士「やっぱり突然だねっ?!」


〜無理やり!斉藤の回想〜


斉藤「…つか体育館裏とかヤンキーかよ…」


相談の定番、といえば体育館裏か、屋上。

あ、相談の定番ってなんかいいなw

メモっとこ


なんて思いながら放課後。


ザリ…


斉藤「おー…帝王のお出ましですかい」


鹿島「…斉藤。すまんな。こんなところに呼び出して…」


斉藤「お前…それあれだぞ。完全に私に告りにきてるやつの言い方だぞ。」


鹿島「…そうか…」


大きな体、低い声、整った顔立ち。

そして脳筋。


こいつが「沈黙の帝王」と呼ばれるのにはそう時間はかからなかった。


沈黙の帝王の近くにいる人物、田中…通称「優雅なワルツ」

なんつーネーミングだって感じる、が田中も鹿島もどうやらそのことに気づいていないらしい。


鹿島「…俺は、」


斉藤「…なんだよ?」


沈黙の帝王が言葉を発する時、それ即ち大事を表す。

そう、私の目の前でなにかが起ころうとしている。


鹿島「単刀直入に言うと、田中に告白をした」


斉藤「ほぉ…お前のプリン食べた、とか?」


あまりの非常事態にボケも軽い猫パンチ程度の威力しかない。


鹿島「いや、好き、という気持ちだ」


斉藤「んーと、寿司って言いたかったのかな?」


あまりの好展開に私の頭は爆発寸前でついに耳まで疑いだす。


鹿島「すまない、もっとしっかり言おう。田中に『お前が好きだ。』と伝えた」


斉藤「……」


絶句。とはこのことである。


この言葉が今後どうなるかも考えずに、ただ呆然と聞いていた。


斉藤「な、なるほど…で、相談って?」


鹿島「…田中にどういう顔をして会えばいいかわからない…」


斉藤「…ふつうに行けばいいと思うが…」


てか、沈黙の帝王でもこういうこと思うんだな…


意外…


鹿島「…そうか…」


斉藤「何か気にかかることでもあるのか?」


鹿島「いや、…うん、そうだな、ふつうに会いに行こう」


斉藤「…ああ…」


〜回想終わり〜


富士「…えっ?!終わりっ?!」


斉藤「ああ、」


モブA子「あー!斉藤ちゃん!!」


斉藤が何やら言いたそうに言葉を濁したその時、突然火がついたようにモブA子が現れそれを遮る。


まるで今の今までそれを狙っていたかのように…


斉藤「あ?」


突然のことに荒々しい言葉が出る。

素の部分はどうやら隠せないようだ。


富士「“あ?”ってもうヤンキーやんw」


私のボケも見事にスルーされるも、モブA子は続ける。


モブA子「ねーねー!鹿島と付き合ってるってほんと〜?!」


斉藤「…はっ?」


富士「え…?…さ、斉藤…?」


モブA子の言葉を皮切りに私と斉藤の間に緊張が走った。


富士「……」



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