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栄護士りぼん 異世界大豆生活  作者: 多胡真白
第1話 肉と天使とわたし
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プロローグ

初投稿です。著者は栄養について勉強中の素人です。できるだけ調べて書いていますが、栄養学校の方や本職の栄養士さんから見ておかしな点があれば指摘していただけると嬉しいです。

拝啓 お父様 お母様 お祖母様


 お元気ですか?わたしは今日も元気です。

 今朝もまた、畑に蒔いた大豆が綺麗な花を咲かせました。大豆の花はスイートピーに似ていてとても愛らしく、眺めていると自然と笑顔がこぼれます。本来大豆の花は薄い紫色ですが、なんとこちらでは青い鮮やかな花が咲くのです。お母様の大好きな青い朝顔、ヘブンリーブルーにも負けず劣らずの美しい顔を見せてくれます。きっとお母様も一目で虜になることでしょう。

 最近は食材のレパートリーも増えたんですよ。豆腐、魚の味噌漬け。幸いしょうゆや味噌はこちらの方たちにも受けがよく、先日作ってみた豚肉の味噌漬けはあっと言う間に売り切れました。中には一人で十人分を一日で平らげてしまう方もいて、塩分の摂り過ぎが心配になります。(少しずつ食べると言われてお渡ししたのですが、どうやら始めから嘘だったようです。罰として一週間出入り禁止にしました)

 それではお父様、お母様、お祖母様。雨にも負けず、風にも負けず、みんな違ってみんなよく、どうか元気に明るくお過ごしください。

敬具

P.S. やっぱりチーズは好きになれません。あれはう○こです。


 インクのついた羽ペンをペン立てに戻し、糊を縁に塗って封蝋で手紙に封をします。そして、いつものように机の引き出しに丁寧にしまいます。

 窓の外からパンの焼ける美味しそうな香りがそよ風に運ばれて、わたしのお腹を鳴らします。これからわたしは焼きたてのバゲットを買いに行き、滋養豊富・風味絶佳の発酵バターをそこそこに塗って、美味しくて体に優しい朝食を摂ります。お茶を飲んだら、大豆のお世話です。

 お母様、こちらは今日もいい天気です。


 これは、地味なわたしが地味らしく生きてゆく、とっても地味なお話――

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