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東方亜幻空 ~Fantasia of another sky  作者: とも
三章 「浄化異変」ACT3
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43 回想、そして

 「俺達が勝てない、だと……………!?」

 「そうです。貴殿方に勝ち目はありませんよ。さあ、早く引き返すのです」


 俺は強くシオンを睨み付けた。

 そして、刀を突き付けて強く言う。


 「俺は諦めないぞ。最後まで戦い抜くと誓った!」


 その言葉にシオンは溜め息をついた。

 そして無表情に言い放つ。


 「では、ここで戦えなくしてあげます」


 その言葉が終わるや否や、シオンはいきなり俺の刀をつかんでへし折った。

 金属の折れるパキンという音がして、俺の刀は半分に折れ、片方が地面に音もなく落ちた。


 「馬鹿な……………!」

 「あなたは余程手加減されていたのでしょうね。今のあなたには私達も倒せない」


 手加減、か。

 確かにそう感じたことがある。

 しかし、真の力がこれほどまでだとは思わなかった。


 「さて、あなたの刀は折れてしまった事ですし、お話でもしましょうか」

 「どういうつもりだ…………!」


 霊夢と摩多羅を見る。

 あちらも、武器を折られたか。もうすでに、俺達は戦えなくなってしまった。


 「私としては、あなたがたに死んでほしくはないのです」


 シオンは俺達の事を無視して話し始めた。


 「私は、最高神の中でも異端の存在です」

 「私の生まれ故郷はとても貧しい世界でした」

 「その世界は、まだ生まれて間も無く、成長しきっていないままの世界」

 「テストの一つとして産み出された世界は、テスト世界としての運命を辿り、滅亡の道を歩みました」

 「私はその世界のある星で生まれました」

 「私が13歳位の時、創造神様は私を救ってくださいました」

 「今となっては、それが気紛れだったのか厚意だったのかは分かりません」

 「私はそのあと、創造神様の力の一部を受け取り、最高神となりました」

 「私が異端である理由は、創造神様が直接産み出した神では無いことです」

 「創造神様は恐らく、退屈な日常を少しでも賑やかにしようと考えたのでしょう」

 「結局、何も変わりませんでしたが、"家族"は一人増えました」

 「私は二番目の最高神です。私は"原子"の神としてここにいます」

 「あなた方を、どうしてもここから追い出さねばなりません」

 「この先にいるのは創造神様の片割れ。それでも、力は私よりも上です」

 「さあ、早くここから出ていってください」


 長い回想は終わった。

 同時に、俺は驚きの真実を知ることとなってしまったが、それはまだ関係ない事だ。シオンの生い立ちを知った上で、この先に進む。


 「悪いな。俺の意志は動かせないぜ」


 俺は地面に落ちた刀を拾い上げ、能力で復元した。

 七星の紋様はより一層強く光輝き、俺を応援しているように感じる。


 「残念です。ここで死んでもらいましょう」

 「創造神様に殺されるよりも、私に殺された方がまだ楽に死ねるでしょうから」


 俺はシオンの前に立った。

 俺が刀を構えるのを見ると、シオンは虚空から杖を取り出した。

 その先を俺に突き付けて、シオンは言う。

 

 「さあ、始めましょうか」


 俺は咄嗟に能力で結界を作り出した。

 次の瞬間、シオンの杖が結界を打ち砕く。

  

 「やっぱり、やべえな」


 こちらが全く攻撃できない。

 隙と言えるものがない。

 物理攻撃だけのはずなのに、俺の結界は幾度となく打ち砕かれる。

 物理ではない何かが、その攻撃にはある。

 俺はそれを直感的に悟った。


 「諦めなさい」

 「諦めるかよ」


 俺は力を込めて結界を作り出す。

 これまでの戦いのどれよりも辛い戦いだ。

 勝てる見込みがない。

 

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