37 解放
「終わらせてあげましょう」
メモリアが魔方陣を展開し始めた。
魔方陣の中心から伸びる光は全て、霊夢に伸びている。
「創造神様の為に……………死になさい」
メモリアが呟いた瞬間、魔方陣から極太レーザーが数十本と放たれた。
「ふっ!」
「避けますか、なら………………」
メモリアの声は霊夢の声に遮られた。
「今の、魔理沙からスペルを奪ったわね?」
霊夢は見覚えがあったのだ。
あの極太レーザーは、魔理沙の放つファイナルマスタースパークと全く同じ物だった。
「…………気付きましたか。感が良いことです」
「彼女たちの記憶は全て奪いました。技はおろか、彼女たちの記憶も回覧できます」
その言葉の意味を、霊夢は理解した。同時に、重大な事実を知ってしまった。
魔理沙達の記憶を知ると言うことは、霊夢の弱点を知ると言うことである。
「……………ここ!」
「まさか、何故…………… あなたはそのような攻撃はしないはず!」
メモリアを撹乱する為に霊夢は敢えていつもと攻撃のタイミングをずらした。
メモリアが霊夢の攻撃パターンを知っていると言うことは、逆に言えばパターンの先入観に囚われると言うことである。
「私を前の私だと思わないことね」
霊夢は静かに告げた。
今の霊夢は前とは比べ物にならないほど強くなっている。
前の霊夢とは完全に違う。
「バスターアミュレット!」
霊夢は新技を放つ。
権限が上がったことにより、霊夢は新たな技を放てるようになったのだ。
妖怪バスターを強化し、ホーミング能力を持たせたのだ。
「これは…………!」
バスターアミュレットはメモリアのコピー弾幕を軽く突き破り、メモリアに強烈な一撃を叩き込んだ。
「今度こそ、終わりよ」
霊夢はメモリアの胸にお祓い棒を突き刺し、そのままバスターアミュレットを叩き込んだ。
強烈な一撃を食らったメモリアは倒れ込んだ。
「まさか、権限4にやられるとは………………」
「権限なんてあまり意味は無かったわね」
霊夢は呟いた。
「今から、コアを開きます…………… 後はあなたの選択しだい……………」
「創造神様に認められるだけのことはある……………」
「さあ、行きなさい」
その言葉と同時にメモリアは塵になって消えた。
同時に、大図書館がまた元の形に戻り、コアのバリアが解除された。
「無事だったか」
「摩多羅!? 逃げなさいと言ったでしょ!?」
摩多羅は急に現れて話し掛けてきた。
「さて、あれがコアか」
摩多羅が見上げる巨大な結晶。
それが、この世界のコア。
「三人、死んだか」
「……………そうね」
霊夢は悲しそうに呟いた。
しかし、目を見開いてコアを見上げた。
「さて、ぶっ壊しましょう」
「よし、霊夢よ。壊すといい」
摩多羅が言った。
そして、霊夢は飛び上がりコアに接近した。
「さあ、これを壊せば……………!」
「全て終わる!」
その言葉と同時に、霊夢はコアにお祓い棒を叩きつけた。
「終わった………………?」
コアは爆発四散して飛び散り、塵となって消えた。
「……………終わった、な」
「さて、脱出しましょう!」
案の定コアを破壊した途端に、要塞の崩壊が始まった。
「扉に入るのだ!」
摩多羅が呼び出した扉に霊夢と摩多羅は飛び込んだ。
次の瞬間、要塞は完全に崩壊した。
「終わったのね…………」
霊夢が辿り着いた先は後戸の国だった。
ここに来れたと言うことは、コアの破壊に成功し世界を解放できたと言うことである。




