1話
引きこもり、ニート、自宅警備員…
どれもダメな人間っと連想する。
何もできない人たちだなんて誰が言ったのだろうか
家から出ないだけで才能がないわけではない
その才能を閉じ込めたのは"人"だ
他者との関わりを拒否した者は一人を好むようになってしまい、結果引きこもりへと変わってしまう
僕はそのうちの一人
毎日毎日パソコンに向かって自分のしたいことだけしている
オンラインゲームなんて自分の名前を隠せば何も問題なんてない
ただ自分が楽しめばいいんだ
「あ、そろそろイベントの時間か…」
今日も徹夜でゲームをしていた
食事なんて忘れそうなくらい没頭していた
ゲームの中の自分はあくまで理想
それでも生まれ変わったかのように嬉しかったことを覚えてる
この中でなら僕は強くいられる…むしろ、僕は生まれてくる世界を間違えたんだと思い知らされるよ
「ふぅ…今回なんかいつもと違うような。というか、なんなんだ…」
妙に強いやつがいた
それに話しかけられた
「こんにちわ。少し話したいのですが」
誰かと話すの久しぶりだけど、僕は誰かと関わるのはうんざりしているんだ
ここは何も話さないほうがいいか
無視してイベントを続けるのもしづらいし
ログアウトして仮眠でも取るか
徹夜続きだったし
これが僕の運命を変える始まりだった