俺は今、チュートリアルではじめての召喚をしています。
モンスター育てるゲームとかで最初の1匹めって思い入れありますよねぇ。
あ、当分チュートリアルです。
「それではチュートリアルを開始します。マスターはカミホを操作することでシステムに干渉し、恩恵を受けることができます。身を守る手段として必須ですので必ず利用してください。」
カミホ?・・・あぁさっきスマホの名前変えたって言ってたっけ。
「まずは、マスター様の適性を決定します。」
「適性?」
「質問を受け付けました。・・・回答します。適性とは、マスター様の得意分野です。カミホの機能をマスター様の適性に合わせて最適化しますので、その機能は他の機能より優秀な機能となります。」
「まずはマスター様の召喚適性を決めましょう。どんな魔物を配下に加えたいですか?」
「そうだなぁやっぱり裏切らない魔物がいいなぁ」
自分より強い魔物が裏切ったらと思うと怖いのです。
「召喚と言っても新しく生命を生み出す行為のため、マスター様が生みの親となります。そのためほとんどの魔物はマスター様に危害を加える事はありません。マスター様が死んだ場合召喚された魔物達も道連れとなるためです。」
「反乱しないまでも、命令聞かなかったら困るので、命令に忠実な魔物でお願いします。」
ドラゴンとかが俺より弱い主のめいなど知らん!って言ってきたらどうにもできんのです。
「検索中・・・該当する魔物をピックアップ。狼種、人形種の魔物が条件にヒットしました。次点で粘着種、蟻種、蜘蛛種。他の種族はマスター様の次第となります。」
狼と人形・・・狼種は犬みたいなもんだと思っていいんですかね?忠犬ですか!?
「補足、狼種の忠誠心は比較的に高い言われています。人形種が創造主に逆らうことはありません。自発的な行動自体少ない傾向にあります。」
狼種やっぱ忠犬ですわ。
人形種はまさに人形と言うことなんでしょう。命令には従うだろうが、いざという時に命令してないからと言う理由で動かないとかありそうで怖い。魔物だから完全に意思がないってことはないと思うんですが・・・最初はやはり忠犬さんですね。
「じゃぁ狼種で、っと、これって1種類しか召喚できないんですか?」
「質問を受付ました。・・・回答します。召喚は何種類でも可能です。また、何体でも可能です。召喚にはマナを使用するため、マナの量が多ければ何体でも召喚可能です。」
「あれ?じゃぁさっき言ってた召喚の適性ってのは?」
「より少ないコストで召喚ができたり、強力な固体を召喚できたりする種族を設定します。逆に召喚をあまりしない種はコストが高く設定されます。マスター様の場合ですと、召喚した魔物の忠誠心が高くなりやすい代わりに忠誠心が元々低い種族はその分余計にマナを消費しなければ召喚できません。」
うーん、召喚する魔物に設定を付与するのにマナを使ってるから、設定しづらい魔物は多めにマナを使うってとこですかね?元からその設定を持ってる魔物は設定をしやすい分少ないマナですむんですかね?
「召喚の適性を<忠誠心>で、登録を行ってよろしいでしょうか?」
「それでお願いします。」
「設定中・・・【召喚適性:忠誠心】を習得しました。」
ん?習得?
「では、このまま召喚に移らせていただきます。召喚を希望する魔物をお選びください。」
カミホの画面が真っ暗からカタログサイトっぽいのに切り替わる。
今召喚できる魔物一覧らしい。
まぁさっきの話からこれ以外はないだろう。
画面をタッチする。
「狼種の召喚申請・・・成功。忠誠心の付与・・・成功。初期召喚ボーナス付与・・・成功。スキル【成長速度上昇】を獲得。狼種を召喚します。」
カミホの処理が完了したのか目の前に魔法陣が眩しい輝きとともに現れる。
魔法陣が更なる輝きを放ち・・・
「ワンっ!」
魔法陣があった場所に子犬がいた。
絶対舌出して尻尾振ってますわ。