第二話「入学式とフラグ式―何でフラグって簡単に立つの?―」前編
書いてたら長くなったので2~3話に分けました。
ご了承下さい。
俺は今、入学式のある講堂に来ていた。式が始まるまであと10分てところだ。
新入生はほとんど来ているようで空席はほぼ無いようだ。
俺は大まかな人数を数えた。
「ざっと300ってところか,,,」
そう呟いて前を向いたときタイミングよく式が始まった。
式がそこそこ進んでいき司会が
『続きまして学園長の挨拶です』
といった。その後人が前方の壇上に上がったのでその方を見た。
その時
「なんじゃありゃ…」
そう呟いてしまった。
いやそう呟くしかなかった。
学園長と呼ばれたその人、
身長は大体140ぐらいで銀色の髪を腰の位置まで伸ばしていた。
さらに顔は童顔で、どっからどう見ても幼女だった。
俺も驚いたがほかの奴らは空いた口がふさがらないようで
ぽかーんとしていた。
『新入生諸君、入学おめでとう。学園長の神城紅じゃ』
学園長の言葉を皮切りにみんな意識が戻ってきたようだ。
『突然じゃが君たちの中に《黒騎士》がおる』
えっ、、、ちょっ、、、えぇー!?学園長なに言ってんのー?
つーかなんでばれてんの?
『…と思う。というかおって欲しい』
『ズッ、、、』
全員一斉にずっこけた。というか学園長の願望だった。
『だってだってーあの人みんなと同い年なんじゃよ?
嬉しくない?ねぇねぇ嬉しくない?伝説の騎士と一緒に勉強したり
友達になったりしたら末代まで自慢できるんじゃよ?』
学園長は両腕を上下にばたつかせながら言っていた。
なんというか、駄々をこねる子供みたいだった。というか誰か止めろ。
『学園長、落ち着いてください』
よっしゃ、司会ナイス!
その言葉を聞いた学園長はゴホン、と一つ咳払いをして
『とにかく、みんなと同じ歳で英雄になった人もいる。
君たちにも同じように可能性があるのじゃ。
というわけで頑張ってくれ!以上!!』
そう言って無理やり締めた学園長は壇上から降りていった。
そして司会は
『続いて生徒会長の挨拶です』
と、何事もなかったように淡々と式を進めた。
なんか学園長がハチャメチャすぎる気がする。
こんなんで大丈夫なんだろうか。
お読みいただきありがとうございます。