第五話 俺たちの過去 弐
あの日俺たちは校外に活動しに出かけたんだ。
たしかボランティアで近くの山の中にあるの神社の周りの森の清掃をしてたんだったかな。
その時にあの場所に辿り着いた。
そこは一見ただの森の中の一部。
少し木が少なく開けている以外何の変哲も無い場所だった。
だがそこに辿り着いたことが俺たちの運命を変えた。
―――――――
「何でこんなことしなきゃいけねぇんだよ」
大路がゴミを拾いながら文句を言っている。
「口より先に手を動かせ。みんな思ってることだ」
俺もゴミを拾いながら返す。
「じゃあなんですんだよ」
「今までこういう活動をしようとしてもどこかの大路さんが文句言って出来なくて、そのせいで仮設立期間があと3日しかないのにろくな活動が出来ていないからですが何か?」
「う…まぁ、それはそうだけどよ…なんか他にねぇのか?」
「あったらやってる…」
静かな不思議系キャラになりきった美咲がボソッと言う。
「あぁもうわかったよ!!やりゃいんだろ!やりゃあ!」
「何分かりきった事言ってんだ」
「これだから単細胞は…」
愁哉が空き缶を拾ってゴミ袋に入れながら言う。
「愁哉、お前今なんつった?」
「これだから単細胞は嫌だと」
「誰が単細胞だ!!」
はぁ…またはじまった…
「美咲ー、一緒に向こうのほう見てこようぜ」
コクン…
美咲が小さくうなずいた。
歩いていきながらチラッと振り返ると大路と愁哉の間に舞が入って仲裁し、来夢ちゃんが脇でオロオロしている。
このメンバーで活動しだしてまだ日は浅いが、俺はこのメンバーで活動するのが大好きだ。
大路と愁哉の喧嘩も、それを仲裁する舞も、その脇でオロオロする来夢ちゃんも慣れてくれば見ているだけで楽しい。
だからこれからもこのメンバーで一緒に活動するために、この仮設立期間中にしっかりと活動して、正式な設立にこじつけるんだ!!
※
「ふぅ…大体片付いたかな…」
腕時計を見ると大路たちと離れてからもう1時間半が経とうとしていた。
そろそろ終わりにするか…
「美咲~そろそろ終わりに…」
そう俺が美咲に言いかけたときだ。
「!」
体に気のせいとは思えない、なんとも言えない感覚が走った。
……なんだ?…今何か…気のせいか?
体の中に何か入ってきたというか…何かが変わった気が…
俺が急な異変に戸惑っていると美咲が話しかけてきた。
「……?……どうしたの…」
その時だ。
「!」
美咲も何かを感じたような動きをした。
まさか…
「美咲?」
「…何?」
「お前もか?」
「…何が?」
「変な感じというか、すごい違和感というか…がしただろ?」
「………………」コクン…
マジかよ…
美咲も俺と同じこれを感じたのか…
――――そんな偶然あるのか?
どこかが痒いとかそんなレベルじゃねぇぞ、これは…
………………
「まぁ…気のせいかな…」
俺はそう呟いた。
大きな不安と疑問を胸に抱えたまま…
まーたまた遅れて出した月です。
本当にすいません。まぁ特に「週一ペースで」とか言ったわけじゃないですけど出来ればそれくらいで出したいと考えています。
ペース上げたら、ただでさえ低い質がさらに下がりそうなので、週一ペースにはならないと思いますが、出来るだけ近づけるようにします。
まだまだ小説書くの下手なんで、感想やアドバイスは本当にありがたいです。
出来ればでいいので、よろしくお願いします。