一話
六月三日
いつもの朝だ
いつもの時間に起きて予定通りに動く
来る筈の朝。
ピンポーン
俺はいつも一緒に学校へ行くゆうきの家のインターホンを鳴らす
「よ、瞬」
「よ」
「………なぁ?瞬俺が同じ日をループしてるって言ったら信じるか?」
「なんだ?頭でも狂ったか?」
「だよな。そんな訳ないよなぁ。」
ーーゆうきは笑っていなかった。至って真剣な顔をしている。
「そんなわけ無いよw」
いつものただの冗談だと思った。
いつも通りの通学路…いつも通りの学校…いつも通りの帰り道…いつも通りの日常
「はぁぁぁ眠い。おやすみ」
予定通り次の日の朝が来るはず。いや考えたこともなかった。
「ん、もう朝か…」
六月三日6時30分。昨日と同じ
「あれ?時計壊れたのかな。まあいいや」
壊れてしまったのだろうか?
………俺は考えるのが面倒でそのまま家を出た
ピンポーン
聞き慣れたインターホンを鳴らす
「よ」
「よ」
……少し間を置いてゆうきは俺に問いかける
「なぁ。おれが同じこと日をループしてるって言ったら信じるか?」
………昨日も同じことを言っていた。
全く同じ言い回し、声のトーン。
「何言ってんだよwお前それ昨日も言ってたぞ」
俺は呆れたような嘲笑するような言い回しでゆうきにこう放つ
「……お前もやっと…」
「は?」
なんだ?ほんとに気でも狂ったのか?
「お前もそのうちわかるさ」
ゆうきは突然学校とは逆方向に走る。
「おい!どこ行くんだよ!」
「俺今日学校休むわ!」
「はぁ?」
教室
本当にゆうきは狂ってしまったのだろうか?
今日のゆうきの様子は明らかにおかしい。
「……あれ?」
黒板の日付が六月三日のままだ
俺はすかさず先生に言う
「先生、黒板の日付六月三日のままですよ」
「?あれ、今日は六月三日だったっけな。」
どうやら先生も曖昧らしい
先生はスマホを取り出す。
……………………
「おい、瞬勘違いしてるぞw今日は六月三日だ」
少しの静寂の中先生が大きな声で言う
「あ、れ?すみません勘違いしてました」
いや…確かに昨日は六月三日だった…
記憶違いだろうか?それとも…
帰り道
朝のあの会話が今日ずっと頭からこびりついて離れない。
ーもしかして…俺は同じ日を…
「よ、瞬」
聞き覚えのある声に振り向くとゆうきがいた
「ゆうき、今日の朝先生怒ってたぞ、保護者から連絡が来なかったって」
「ハハハ、それはやばいな」
ゆうきは全く危機感を感じていなかった。
「……ゆうき、どうしたんだ?昨日から変だぞ」
俺は昨日から疑問に思っている事をゆうきに問いかける
ゆうき「変か…なぁ。瞬…今日は俺が知ってる限りだと六月六日だ」
ゆうきは自慢気に人差し指を突き立てて言った
瞬「……おい本当にどうしたんだ?」
やはりゆうきはおかしくなってしまったらしい。
ゆうき「俺は今日を3回生きている」
あぁ。朝と同じ顔をしている。




