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「…そかそか、ルカちゃんっていうのかー。名前もカワイイんだなー。で、ボクは《レヴィア》たんって言うんだ、どぞヨロシクなんだなー」
おや、そこでルカが逆に尋ねてみれば、元々この怪物の名は《レヴィアタン》ではなく、《レヴィア》なのだそうです。
そう、とどのつまり『タン』というのは、いわゆる『さん』のファニーバージョン(?)『たん』であって、日頃年頃この怪物は、それを後に付けて、《レヴィアたん》と自ら名乗ってやがる訳です。
時と場合によっては、《リヴァイアさん》とも名乗っている…なんて、どっちでもいいわい。
もちろん、こんな女性アイドルとかにも似た怪物に負ける訳には、ますますいかぬ。ということで、さっそくルカは、あの隠し持っていた愛剣セクスカリパーを、そのレヴィアの頭に向かって、力いっぱい振り下ろしてみせた。
どっこい、
「いんや、ルカちゃんったら、そんな照れ隠ししなくてもいいんだよーん。まったく可愛いんだなー」
ご覧の通り、まったく通じず。見ればレヴィアの頭には、傷ひとつ付いていない。
一体どこの世界に、照れ隠しに剣を振り下ろす嫁候補がいるのかは知りませんが、レヴィアときたら、ただそれを愛情表現と取るのみである。
うーむ、この怪物…ファニーなだけでなく、かなりポジティブな性格でもあるようですな。