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双狐炎狼伝  作者: おかかのみやつこ
四神八聖黒ノ獅子
42/45

力及ばず

涼しくなってきましたね。何なら夜寒くて毛布出しました。さすがに暖房はつけていません。

あと、別の話になりますが、この話を投稿した後、二つの新しいお話を出します。

一つは、この「双狐炎狼伝」につながってくるお話。

もう一つは全く関係ない、ある作品の二次創作です。

もし気になる方は読んでみてください。

「焔流 草薙!!」

迫りくる兵を横に薙ぎ払った後、俺は改めて周りを見た。

『焔城よりは……まだまし、か』

こと2時間前。

俺たちが焔光城についたときには、もうすでに城門に火がついている状態だった。

何とか火を消し止め、そこから巻き返しを図って、今に至る。

まだあたりは戦の音が響き続けている。

「輝か。」

俺を呼ぶ声が聞こえ、きっと味方の誰かだろうと思いながら振り返ると……そこには、この被害の首謀者が立っていた。

焔雲家の家紋を逆にしたしるし。漆黒の瞳と髪。そして同じく漆黒に染まる刀身。

「黒曜……」

「お前もか。せめて兄さんぐらいは読んでくれてもいいんじゃないか?」

「兄さんなら、こんな風に城は燃やさないでしょ?」

「わからないぜ?実際、ここにいるからな。」

「本当にね。」

会話をしながらも、俺と黒曜、二人は同時に、互いの仲間の血に濡れた刀を相手の胸に向ける。

周りの音がなくなり、この場にいる全員が、こちらに視線を送る。

現当主と、破門された反逆者。兄と弟。

もしかしたらこの世界には、正しいなんて言葉は存在しないのかもしれない。

俺はこれが正解だと思って、今切っ先を黒曜に向けている。だが、黒曜の方もこの行動が正しいと思い、俺に刀の先を向けているのだ。……が、

「まぁ……」

「知ったこっちゃないわな…」

俺たちは同時に、赤と黒の炎を刀にまとわせる。互いの炎の大きさは、そのまま思いの大きさだ。

「「焔流 草薙!!」」

金属がぶつかり震え、鈍い残響音が戦場を制する。

「焔流裂砕」

「日輪曲焔」

「蜃気楼霊斬」

「陽炎分穿」

お互いを知るのは、焔流のみ。互い、同じ技を放ちながら、今か今かと隙を伺う。

力が足りないなら、技術で。

技術が足りないなら、思考で。

思考が足りないなら、勘で。

互い。相手の弱点を見つけ、そこを守られ、また見つけを繰り返す。

瞬きすら忘れる。瞬きすら、命とり。

目を離すことは許されない。

目を離せば、それは負けの一手だ。

『同じ技しか打てないなら……この技はどうだ…!』

おれは互いの刀がはじけた瞬間を見計らって、刀を素早く持ち替え、炎狼へと姿を変えながら、その刀と体に炎をまとわせる。

過去、奴との戦いの一度しか放ったことの無い、あの技。

一太刀も入れれないだろう。わかってる。

力量が違う。覚悟が違う。経験が違う。

全ての感覚が、同じ答えを出す。お前では奴に勝てないと。

でも、それでも

「俺は……今………俺のために戦ってんだよ!!!!」

一歩、大きく足を踏み込み、怒りを爆発させる。炎狼の腕が伸び、牙が鋭くなり、背が伸びる。

「赫冥激狼!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

鈍い音が響いた後……先に倒れたのは、予想通りというかなんというか………俺の方だった。

「こんな技を使えるようになってたところに関しては感激だよ。でもさ、感情を爆発させるだけじゃ、勝てないんだよな。」

少しずつ、黒曜の足音が近づいてくる。

敵も味方も、動くことはできない。

今この空間で動くことを許されているのは黒曜だけ………は?

「知ったことか。」

「?」

「どういうやり方知らねぇけどさ。青龍の仲間奪って、悟空の部下奪って」

「なんだ、たわ言か。よくしゃべるようになったな。」

身体の奥から、赫冥王の時よりも熱い炎がわいて………次の瞬間には、視界が白くはじけ飛んでいた。

「おもしろいことになりそうだと思ったが、結局ここまでか。じゃ、そろそろお開きに……」

「「させるつもりないけどね!」」

黒曜が俺の首に刀を突きさす寸前。突然横から現れた何かに、黒曜は不意を突かれ吹き飛ばされる。

「⁉……」

「「お待たせ、輝。」」

そこにはいたのは、()()の狐だった。

身体は中央で色が変わり、右は水色で、左は桃色の模様が入っている。

「お前ら……」

「いや~、びっくりしたよ。祠から出たらみんないなくなってるんだもん。」

「さすがにない。」

どうやら、二人は試練を達成して、二人で一つの狐になることができるようになったらしい。別々にしゃべることもできるとなると、だいぶ便利そうだ。

「輝。いつまで寝ておるのじゃ?」

「こっから巻き返しに、俺まで来てやったんだぞ?」

そこには、双子と一緒に立つ、朱雀と悟空の姿があった。ちなみに悟空も、しばらくの間、私用とかでどこかに行っていた。

「晩獄狼のこと怒ってくれたの、ありがたかったぜ、輝。」

「まずは自分の心配をせよ。おそらく、白虎はまだ生きておる。」

二人の話を聞いていると、しっぽを二つはやした二色の狐がこちらに向かってきて、その鼻先を俺の額につける。

「「輝。」」

「………ハァ。わかった。まだ、この能力のこともわかっていないんだ。ここで死ぬわけにはいかないか。」

「チッ、邪魔が入ったか。だがせめて、この城だけはつぶさせてもらうぞ。」

「つぶせるものならつぶしてみろ。」

俺は言葉を発すると同時に、もう一度炎狼、赫冥王と姿を変える。

「こっからが本番だ!!!」

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