最後の足搔き①(輝視点)
はい。膝は痛くなくなりました。でも暑い。現在室内二十九度です。いろいろお知らせがあるのですが、それは後書きでお伝えしようと思います。
「そういうおまえたちこそ誰だ?相手に名を聞くなら、先に名乗るのが礼儀だと思うが。」
「死人に口なし言うやろ?それと一緒や。
今から死にゆく畜生に、名乗る必要なんや無い。」
「今から死にゆくもの、ね…」
「果たして、それはどっちの台詞かなぁ?」
「…大将は?」
俺がそう尋ねると、先ほどまでしゃべっていた、背に「呪」と書かれた甲冑を着た侍が前に出る。
「ま、あるていどの予想はついていたが。じゃ、あとの二人は…」
「皆まで言わなくてもわかるよぉ。」
「心配されるほどでもない。」
「威勢だけはええみたいやな。まあええ。こっちとしても、倒すなら張り合いのある方が気分が乗る。」
「そうか。」
俺が応答すると、まるで示し合わせたかのように、おれと相手の大将から七尺ほど(今で言う約二メートル)飛び退く。
それをまた合図にし、俺と相手も、それぞれの刀に手をかける。
「準備は万端、てか?」
「冗談は言えるうちに言っとけよ。」
瞬間、俺と男はほぼ同時に刀を抜き、万力の力で刀を打ち付け合う。
が、互いの力は拮抗しており、一向に押し切れる気がしない。
『このままでは埒があかないな…って!?』
相手の間合いから飛び退いた直後、避けたはずの刀が俺の左肩を抉り斬る。
『な、刀は避けたはず…もしや』
相手の刀をよく見ると、その紫に鈍く輝刀身に、いくつかの線が横向きに入っているのがみえた。
「見るんは初めてか?」
「…蛇腹剣か。」
「せや。やから…!」
途端、武者はもう一度刀を振るう。
本来届かないはずである刀身が2倍に伸び、次は右肩を抉ろうと迫る。
その刀をはじき返しても、蛇腹の部分が刀に巻き付き、後ろから襲われる羽目になる。
「クソっ!」
「さっさと死んでくれねえか?こちとらひまじゃないんだよ。」
そう言って、敵は剣をふるいつづける。
なるべく被弾しないように刀を弾き避けるが、刀の勢いを殺しきれず戻ってきた刀に切り傷を入れられる。
「さっさとしてくれねぇか?」
「…」
「おい!」
「…いいこと思いついた。」
…すいません。
なんか変な終わり方ですいません。
ちなみに、次の話はちょっと変わって双子視点で行くつもりですので、楽しみにしていてください。
あとお知らせ①来週、再来週は、パソコンの不具合(バッテリーが死にました)と諸事情により更新がありません。
ご迷惑をおかけますが、この機会に一から見直してみてもいいかも…(実は次の章につながるものもいくらか…?)
そしてお知らせ②
再々来週、双狐炎狼伝とはまた別で話を書こうと思っています。
(飽きてきたとかではなく、ただ単に作りたかったから作るだけです。ご安心ください。)
双狐炎狼伝とは大分違う路線になるので、気に入る人とそうでない人で分かれるかもです。
基本的にはこっちを更新して、ちょくちょく更新していく感じになると思います。
今後ともよろしくお願いします。